【vol.13】ワンちゃんと楽しむ ディスクドッグコラム

楽しむ

ディスクドッグとは、人が投げたフライングディスクをワンちゃんが追いかけ、空中でキャッチすることにより得られるポイントを競うドッグスポーツです。
ディスクドッグはどんな季節でも楽しめるドッグスポーツです。
この冬は、どうやら暖冬傾向にあるようで、朝晩は冬本番の寒さを感じることもありますが、日中は暖かな日が多い気がします。全国的に見ても、雪が少ないとの話題が多く聞かれ、冬ならではのレジャーを楽しむには物足りない寒さだと言えるのかも知れません。
年が明けて令和初の正月ということと、カレンダーの都合で長期連休となったこともあり、あちこちへお出かけになった方も多います。ウインタースポーツは物足りなかったかも知れませんが、ディスクで遊ぶには有り難い休日になったとも言えるでしょう。

大会を観に行ってみよう!

ディスクドッグは、愛犬と遊ぶにはこの上なく楽しいドッグスポーツですが、競技として経験を積んでいくと、大会での活躍を夢見るようになるものです。年間のランキング上位者にのみ参加が許されるジャパンカップを目指す上でも、好成績を積み重ねていくことが必要となってきますが、全国から強豪が揃う大きな大会では、そのプレーを見ているだけでもそれぞれのチームのハイパフォーマンスに釘付けになるはずです。

ディスクドッグに興味のある方は、ご自分達で楽しむことは勿論ですが、各地での大会、特にグレードの高いたくさんのチームが集結する大会が有るならば、是非一度は観戦に行ってみて欲しいですね。

それでも、暖冬とはいえ冬の寒さを侮るなかれ。防寒対策はしっかりしていくことを忘れずに。

2020年の開幕戦は心を動かすプレーの数々

 さて、私が所属するNDAのディスクドッグ競技会は年が明けてから後半戦のセカンドシーズンか始まりました。その開幕戦となったのは、静岡県の浜名湖ガーデンパークです。この公園は広大な敷地に自然を活かした素晴らしい環境が整っています。

ワンちゃんの散歩にも素敵な公園ですよ。

浜名湖ガーデンパーク

本州のほぼ真ん中に位置することもあって、新年のスタートを切るニューイヤーカップという一番グレードの高い競技会として開催された会場には、全国各地からディスクドッグ大好きな強豪チームがこぞって参加されました。

新年初めの大会というと、各チーム、それぞれ想いを抱いて参加されるので、熱のこもったプレーがたくさん見られます。今回の浜名湖大会も素晴らしいプレーが続出していました。

その中でもずば抜けて活躍が目立ったのが高倉兄妹でしたね。もともと、スローイングは兄妹揃って上手いのですが、今大会は技術に気持ちが加わった感がありましたので、少し紹介したいと思います。

兄、知也君はもともとスローイングスキルは高かったのですが、昨シーズンの後半くらいから精度が格段に上がり、今や他を寄せ付けない安定感が出てきた。もともと組んでいた羽陽(ハル)と新たに組んだ陽那(ヨナ)とも素晴らしいチームワークを発揮して、この浜名湖大会ではスーパークラス(NDAの最上位クラス)とS2クラス(スーパークラス・レディースクラスに次ぐ将来有望なチームが多いクラス)の2クラスを制覇しました。今シーズン、目が離せないチームの筆頭です。

妹、芽生ちゃんは華奢な体からは信じられないほど切れの良いスローイングには定評があり、ペアを組む花音(カノン)とはかつてのジャパンカップでチャンピオンにも輝いたペア。

昨シーズンはスーパークラスに参戦していましたが、花音の年齢が11歳となった今シーズンはクラスを再びレディースクラスに戻し、楽しみながら参戦しているように見えます。とは言え、今のNDAレディースクラスはスーパークラスを凌ぐほどの素晴らしい強豪チームもひしめき合い、そのトップ争いは激しさを増しています。

そして、今回の浜名湖大会一番の感動のプレーが最終日のレディースクラス決勝、それもこの日予選トップで登場した芽生&花音の決勝ラスト1投がそれでした。決勝でライバル佐々野海優&REAが素晴らしいゲームでトップに立ったところに登場。4投目を投げ終えたところでその差は9ポイント、優勝するにはラストに最高点の10ポイントを挙げないと勝てない状況でした。右からのやや強い横風が吹いている難しいコンディションでしたが、ラストに投げた1投は風に負けることなく、また逆らうことなく綺麗な軌道を描き、吸い込まれるように45mラインを越えていきました。

そして、齢11歳の花音は全盛期にも負けない走りで、そのロングスローを見事に危なげなくキャッチし逆転優勝を果たしました。先に2クラス制覇した兄の偉業を吹っ飛ばす程の大歓声が会場に沸き起こり、会場全体が感動の渦に巻き込まれた瞬間でした。

各時代でスタープレーヤーは存在します。強豪が競い合う中でそれぞれのチームは輝きを放ちますが、会場全体をこのような感動の渦に巻き込めるチームはそれほど多くは存在しません。特に高倉芽生ちゃんと組む花音は11歳のベテラン犬です。この年齢で普通にプレーするのも素晴らしいと言える年齢であることもディスクドッグを知る仲間達だからこそ知る偉業であったことを証明していたように思います。

自らの成績では悔しい思いをしても、素晴らしいプレーを見せてもらって、とても気持ちの良い2020年のスタートとなったのは私だけではなかったと思います。

大会後のリフレッシュ

私の場合、年齢のこともあり、特に大きな大会後は体の疲労を取ることに必死になります。やはり、大きな大会では思っている以上に心身共に負担が大きいようです。体への負担を気力だけでは賄いきれないお年頃なのが悲しいところなのですが、受け入れてツアーを戦うしかありませんから仕方がない。(笑)

愛犬たちも大会後には緊張から解放して、練習といっても体をほぐす程度で流すことを多くしています。犬の性格にもよりますが、こういったメリハリをつけることも長くディスクドッグを楽しむ上では必要なことだと思っています。

全くの余談なのですが、冬場の公園での散歩で困ること、ワンちゃんの糞の始末がありますよね。この時期、散歩自体は前回もお話ししたように人も少なめで開放的なのですが、落ち葉が多いところで用を足すことも有ると思いますが、その時に葉っぱに埋もれて始末に困る事ってありませんか?

散歩での糞用の処理は愛犬の体調管理の上でもとても大事なことではあるのですが、特に大会後のリラックスを意識した散歩で落ち葉の多い場所で糞をされることが多い気がするのですが、これは私の愛犬が仕組んだ私(直前の大会でへまをした)への仕打ちなのかと思ったりもして一人で苦笑しています。

多頭飼いの関係性

話しはすっかり変わりますが、多頭飼いをしている時の犬同士の関係性について、この頃感じていることを話してみたいと思います。

私は一番多い時、6頭のボーダーコリーを飼っていた時期が有りましたが、老犬が順番に天に召されて、今は3頭に落ち着いて?います。もうすぐ14歳になる雌のBUNGY!(バンジー)を筆頭に6歳の雄JETER(ジーター)と5歳の雄KID(キッド)が居ます。

老犬BUNGY!は我が道を行っているのですが、このところはやや体調が不安定になってきて心配ながら、マイペースで過ごしています。

関係性と言ったところで気になっているのが、雄の2頭です。JETERとKIDは半年ほどしか誕生日が離れていません。もともとJETERの子育てで忙しい頃に、KIDを迎える事になったのですが、それは私が迎えることに迷っていた際、この2頭が仲良く戯れる夢を3晩続けて見たことがダメ押しでした。

迎えて良かった事は、本当にこの2頭は雄同士で有りながら、完全に順位が初めから出来ていて、KIDがJETERを慕ってついて回るといった構図が出来ていたことです。家の中2頭をフリーにしていても、仲良くじゃれていることが多く、それは可愛らしいものでした。

これは今でも続いてはいるのですが、JETERが5歳を過ぎた頃から、群れのリーダーに目覚めたように感じられるようになりました。この頃はまだもう1頭の雄12歳のJOKERが健在で、群れの均衡が微妙になっていた時期でした。そうなると、やはり若い雄、特に強い雄は頭角を現すものなのでしょうか、徐々に力を鼓舞するように変化していったように感じます。特に我が家では、雄が約5年おきに迎えられてきたことで、周期的にリーダーの交代が起こってきました。

今は、雄が2頭だけで元々順列がハッキリしてはいるのですが、何かの切っ掛けでJETERがKIDを押さえつける行動を取るようになったことが少々気になっています。

多頭飼いの場合、飼い犬それぞれの性格・性別・年齢・飼い主との関係性など様々な要因で犬同士の順列や関係が成り立っているので、一概には言えないことなのですが、群れが落ち着くためにはしっかりとしたリーダーが居て飼い主もそれを認識して上手くコントロールしないと群れが不安定になることもあると思います。

ディスクドッグの競技だけでなく、普段の散歩を楽しむためにも、多頭飼いの場合は一つの群れの管理をする意識が少なからず必要となるので、それぞれの変化にも少し気を配ることを忘れずにいたいですね。

最後に

今回は、私が感動したディスクドッグ大会の片鱗を話させていただき、皆さんにも大会の素晴らしさを肌で感じていただくために、大会観戦をお奨めしました。

また、多頭飼いでは日頃の和意見達の関係性にも目を向けて観ることも必要だということをお話ししたつもりです。

今年は、オリンピックイヤーです。世界からアスリートが集結して素晴らしいプレーが観られることでしょう。それに負けないくらいディスクドッグも素晴らしいプレーが観られることを期待しながら、様々な角度から話題をお届けできたらうれしいですね。何はともあれ、皆さんと愛犬が元気に楽しく活躍できる一年でありますように!今年も宜しくお願いします。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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