公開日
2021/01/09
更新日
2021/06/29

狂犬病ってどんな病気?症状や感染について

1年にいちど、狂犬病の予防接種を愛犬たちは受けています。なぜ狂犬病の予防接種が義務付けられたのでしょうか?そして、狂犬病とは、どのような病気なのでしょうか。狂犬病についてお伝えします。

狂犬病を発症するのは犬だけではない

狂犬病を発症するのは犬だけではない

狂犬病は、病名に「犬」という文字が入っているため、犬特有の病気に見えますが、狂犬病はすべての哺乳類が感染する病気です。もちろん人間も感染します。

狂犬病ウイルスの感染経路は、狂犬病に感染している動物に噛まれ、傷口から入り込む唾液により感染します。

また、感染した人から人への感染拡大はないといわれています。

知っているようで知らないことが多い「狂犬病」についてお伝えします。

狂犬病の症状

狂犬病の症状

狂犬病にかかるとどのような症状が現れるのでしょうか?

犬に現れる狂犬病の症状

犬が狂犬病に感染した場合、潜伏期間は2週間~2カ月とされています。

【犬に現れる狂犬病の症状】

  • 前駆期:性格の変化と行動の異常
  • 狂躁期:興奮状態が続き、光や音に突然刺激に対する敏感な反応
  • 麻痺期:全身の麻痺症状、昏睡状態になる

人間に現れる狂犬病の症状

人が狂犬病に感染した場合、潜伏期間は1カ月~3カ月とされています。

【人に現れる狂犬病の症状】

  • 全駆期:発熱・食欲不振・咬傷部の痛みやかゆみ
  • 急性神経症状期:不安・恐水症(水を飲みこむとき強い痛みを感じるため水を極端に恐れるようになる症状)・強風症(風の動きに過敏に反応し避けるようなしぐさをする症状)・興奮症・麻痺・幻覚・精神錯乱など
  • 昏睡期:昏睡、呼吸障害

狂犬病の治療法

今のところ、犬も人間も狂犬病に感染して発症したら、効果的な治療法がなく、ほぼ100%の方が亡くなります。

ただ、発症まえなら、ワクチンの連続接種により発症を抑えることができるそうです。狂犬病はとても怖い病気なのです。

狂犬病の発生状況と日本の現状

狂犬病の発生状況と日本の現状

日本で狂犬病は発生している?

1950年以前は、狂犬病予防法が制定されておらず、日本国内でも多くの犬が狂犬病にかかり死亡しました。人も同様に狂犬病に感染し、命を落とす事例が少なくありませんでした。

1950年に狂犬病予防法が施行され、のち7年後の1957年には、日本国内から、狂犬病が撲滅されました。

昨年2020年も狂犬病で亡くなった方が1名いらっしゃいます。フィリピンから入国した外国籍の方が、狂犬病を発症したとのことでした。

このような事例を輸入感染症例といいます。

日本国内での人の狂犬病発症は、1956年を最後に発生していません。

動物では1957年、ネコの感染を最後に狂犬病は発生していません。

狂犬病が多い国は?

世界保健機関(WHO)の発表によると、2017年の狂犬病発生状況は、年間で59000人。アジア地域の感染は35000人、アフリカ地域の感染は21000人とされています。

狂犬病が多く発症している国は、中国、ミャンマー、フィリピン、インドネシア、パキスタン、インド、バングラデシュなどがあげられています。

厚生労働省より海外での狂犬病の感染防止対策として

昨今はコロナウイルス感染の影響があり、海外旅行に行きにくい状況ですが、厚生労働省より、狂犬病の感染事例が多い国に渡航する場合、事前に狂犬病の予防接種を検討することもひとつの予防方法だと提案しています。

また、狂犬病が多く発症している国で、動物に噛まれた場合、現地の医療機関を受診し、傷の手当と狂犬病のワクチン接種を推奨しています。

そして帰国後は検疫所に相談することをすすめています。

最後に

最後に

狂犬病予防法により、1年にいちど「狂犬病の予防接種」が義務付けられています。狂犬病の怖さを知ると、予防接種が義務付けられている理由がわかります。

日本では長期間、狂犬病の発症は確認されていません。ですが、世界では今でも狂犬病により亡くなっている方が大勢います。

少しでも狂犬病についての知識を深めていただけたら幸いです。

参考資料:
・厚生労働省 狂犬病
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

・厚生労働省 狂犬病に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/07.html

・世界保健機関(WHO) 狂犬病 疫学と病気の負担
https://www.who.int/rabies/epidemiology/en/