公開日
2018/12/27

犬を保健所や保護団体から引き取るにはどうしたら良い?

メディアの影響もたぶんにあり、犬を迎え入れる際にはペットショップではなく、保護されている犬を引き取るのがいいのではないかと考える方が増えてきていている昨今。
しかしながら、保護犬を引き取るにはどうすればいいのか分からない方も多いと思います。
そこで今回は、実際に保護犬を引き取るということ、どこに連絡をして、どのような手順を踏めばいいのかを紹介していきたいと思います。

保健所・保護団体とは

保健所とは、国が設立した公共の機関となります。最近では、動物に関する業務を行うことから「動物愛護センター」や「動物保護センター」などと呼ばれることもあり、この名称は各都道府県によって違いがあります。
迷子になって保護された犬、捨てられた犬、飼育放棄された犬などが保健所には持ち込まれます。この犬たちの収容期間は大変短く、その地域の規定や収容施設の規模にもよりますが、引き取る人が現れない限り多くの場合は最長でも10日以内に殺処分の対象となります。

ここ数年で、テレビや雑誌の影響からか「殺処分ゼロ」という言葉が世間に浸透してきています。この殺処分対象の犬たちをなくすべく、救う働きをしているのが保護団体になります。
保護団体には、NPO法人として活動している団体、個人的にボランティアを募って活動している団体が存在します。
動物の殺処分ゼロを目指して、保健所はこれらの保護団体と連携し、収容された犬たちを保護団体が管理する施設へ移動させる、相互協力をし里親探しの為の譲渡会などを定期的に開催したりしています。
保護団体の活動内容は、受け入れた犬たちの飼育や里親探しだけ止まらず、イベントを開催してのペット終生飼育の啓発運動などをも行なっています。

保護する前に知っておくべきこと

保健所に収容される犬のなかには人間から虐待を受ける、飼育放棄をされるなど、辛い経験をしてきた犬が多くいます。
迷子で保護された犬も、さまよっていた期間に何かしらの辛い経験をしていることもあるでしょう。
そのせいで人に対して心を開かずに、恐怖心や不信感の固まりとなり心に闇を抱えている犬が多いことも事実です。
野犬として母犬と共に保護された子犬の場合は、人と接したことがないので不信感こそ抱いていないものの、人という未知のものに対しての恐怖心は強く持っています。

譲渡会に出てくる犬たちは、病気の有無、人に対して慣れているなど、一定の基準を満たしていますので過度に心配する必要はありませんが、辛い経験をしたことは心の奥底に残っている場合がありますので、飼育するに当たってその点は気に留めておく必要はあるかもしれません。

犬を迎え入れるのに必要な条件とは

保健所や保護団体から犬を迎え入れるには、様々な条件が課せられます。これは辛い経験をしてきた犬たちが、今度こそ終生幸せに暮らしていけるために授けられたとても大切な条件になります。
各団体によって多少の違いはありますが、ほぼ共通している最低限の条件をあげていきます。

  • 成人であること(高齢の場合には保証人が必要な場合有り)
  • 終生飼育がしっかりできること
  • 日々の世話をきちんとできること
  • 同居者全員が飼育に賛成していること
  • 避妊去勢が未手術の場合には、適切な時期に手術を受けさせること
  • 動物飼育が可能な住居であること
  • 1人住まいでないこと(相談の上、可能な場合有り)
  • 先住犬がいないこと(相談の上、可能な場合有り)

これ以外にも、保健所が主催する講習会への参加が義務付けられていたり、飼育環境の調査を行ったりする場合もあります。

犬を保健所から迎え入れるときの流れ

保護犬を迎え入れることを決めたら、まずは犬を選ぶところからはじめていきます。探す方法は次の3つがあります。

  • 保健所が開催している譲渡会へ出向く
  • 保護団体に連絡をして直接見学に行く
  • 保健所や保護団体のサイトで里親情報の検索をする

迎え入れたいと思う犬が見付かった場合にはその旨を伝え、譲渡へ向けての準備を開始します。

  • 飼育に関しての説明や講習会を受講する(犬が決まる前に参加出来る場合もあります)
  • 申込み申請行う(必要書類の提出)
  • 保健所や団体側と面談を行う(飼育環境調査・家族構成・飼育に対しての意識確認など)
  • 犬との相性調査(保護されている施設での面会・実際の飼育場所でトライアルなど)

犬との相性調査は、団体によって方針に違いがあるようです。施設での面会の後に引き渡しをする場合もあれば、実際に犬を預けて1週間~10日程度のトライアル期間も設けている団体もあります。
犬が決定した場合には、正式な譲渡書類や誓約書などを作成し、家族として迎え入れることとなります。
よく勘違いされる方がいるのですが、気にいった犬が見付かったとしても、見学に行ったその日に連れて帰れることはまずありません。
手続きや必要書類の準備など手間もかかりますが、犬の幸せの為に団体側もかなり慎重ですので、その点は理解して進めていくことが肝心です。

迎え入れてから気をつけたいこと

保護団体から犬を迎え入れる場合、その犬の性格や苦手としていることなどを詳細に伝えてくれます。生活をしていく上で注意をしなくてはいけない事があれば、必ず伝えてくれます。
まず気を付ける点は、伝えてもらった内容を引き取る家族全員がよく理解しておくことです。
心に傷を負った経験を持つ犬たちは、その時のことを思い出すきっかけになるような出来事に遭遇すると、通常とは違う反応をする場合があります。普段はおとなしい犬が、突如攻撃的な面を見せることもあるかもしれません。
車をとても怖がったり、大きな声を出す人が苦手であったり、それは犬によって違いますが、犬の怖がることや性格を事前にしっかり理解して、生活環境を整えてあげることが大切です。
また、一般家庭で生活をしていくなかで、保護施設でも気が付かなかったような良くない面が見えてくる場合もあります。
もしもそのような面を発見したら、何事も無理強いをすることはせずに、ゆっくりと慣らしていき、それと同時に信頼関係を築き、犬と家族の幸せに繋がるようにしてください。必要な場合は施設へ相談をし、アドバイスや解決策を皆で考えていくことが大切です。

まとめ

保護犬を迎え入れる方法について、必要な条件と引き取るまでの流れを紹介してきました。
これを読んで面倒だなと思われる方もいるかもしれませんが、再び犬が辛い思いをすることがないようによく考えられたものです。
なぜそこまで条件を満たさねばならないのか、そうなってしまった多くの原因は私たち人間にあります。
全ての保護犬が、新しい家族に出会って幸せになれることを願ってやみません。