公開日
2019/01/09
更新日
2019/07/27

風邪のような症状!?犬のウイルス性感染症について

いよいよ冬本番の寒さになってきました。
空気も乾燥し、ワンちゃんの体も冷えると免疫力が低下してしまい、ウイルス性の感染症にかかりやすくなってしまいます。子犬や老犬は特に注意しなければならない感染症は予防接種をしっかり受けること、水分をたくさん摂る、排尿をしっかりとさせ、規則正しい生活で免疫力アップを心がけましょう。

ウイルス性の感染症について

近年混合ワクチンを接種していれば、感染の心配はほぼないとされているウイルス性の感染症、今回はその恐ろしい症状と感染原因、予防策、についてです。

風邪のような症状が出るケンネルコフ

ケンネルコフは、別名伝染性気管支炎とも呼ばれてもいる、感染すると咳や発熱などの症状が急に現れます。運動後や興奮するなど体に熱が帯びた時、また寒暖差や湿度の変化があった時に咳が多くなり、発作性の咳のためゲーゲーと吐く様子がみられることがあります。ウイルスの単独感染では軽い症状の場合が多く、ほとんどは1週間~10日前後で回復します。しかし、ほかのウイルスや細菌にも感染(混合感染)した場合や、抵抗力や体力の少ない子犬や老犬が感染した場合には、注意が必要です。徐々に食欲や元気がなくなり、高熱や膿のような鼻汁が出るなど苦しそうな様子を見せます。

人間の風邪に似通った症状のであるため、そのうち治るだろうと軽く考えてしまいがちですが、そのまま放置しているととても危険です。ケンネルコフが悪化すると、肺炎を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。気管虚脱など、呼吸器疾患をもっている犬であると症状が急激に悪化することがあります。

ケンネルコフは、犬パラインフルエンザや犬アデノウイルスII型などのウイルス、気管支敗血症菌といった細菌などが、1種から複数種、感染することが原因で起こります。感染経路は接触感染や飛沫感染です。このため犬が集団で生活する環境下では、1頭が感染すると、他の犬に次々と伝染してしまうことが多くみられます。
ウイルス性の感染症感染では咳や炎症を抑え、細菌感染では抗生物質を投与する
肺炎などの合併症がなければ多くは自然治癒しますが、少なくとも1週間ほどは咳がひどくならないよう興奮させたりせず安静にさせ、充分な栄養を与えます。合併症がある、咳などの症状が強ければ、それに応じて抗生剤や鎮咳剤、気管支拡張剤などを投与します。
ケンネルコフの原因となるウイルスのいくつかに対してはワクチンが開発されているため、予防のひとつとして子犬の頃からきちんとワクチン接種を行うことが大切です。とくに老犬では体力が衰えていたり、ほかの病気があったりで抵抗力が低くなっていることが多いので、日ごろから健康診断を受け、ワクチンをしっかり接種しておくようにしましょう。冬場はウイルスが活性化しやすいので保温・保湿を心がけ、愛犬の体調が悪い日には外出を控える、他の犬との接触は極力控えるなどが予防策と言えます。
コアワクチンの接種はすべての犬に接種が推奨されています。
ジステンパーウイルス、アデノウイルス1型・2型、パルボウイルス2型、狂犬病ウイルス。

鼻水、嘔吐などの症状ジステンパー

ジステンパーになってしまうと、鼻水やくしゃみ、発熱などの症状が一般的です。
症状が悪化すると嘔吐や下痢、麻痺などがみられることもあります。
愛犬に目ヤニ、鼻水、40℃前後の発熱、食欲がなくなり、ぐったりとするような症状が現れたら迷わず病院へ。次の段階では、咳やくしゃみといった呼吸器症状や、嘔吐・下痢などの消化器異常の症状が出てきます。これらの症状は、細菌の二次感染によってさらに悪化し、肺炎を引き起こす可能性も出てきます。

犬ジステンパーウイルスに感染しても、ワクチンを接種している体力(免疫力)のある犬の多くは、ほぼ無症状かケンネルコフのような軽い咳などですみます。しかし、ワクチン未接種の犬、特に免疫力のない子犬や老犬、病気や怪我で体力が弱っている犬は、次のような症状が見られ、後遺症も残ることも多いです。
感染初期、ウイルスは神経系にまで侵入し、脳脊髄炎を起こし、麻痺や痙攣(けいれん)、といった神経症状が見られます。神経症状は呼吸器系や消化器系の症状と同時に起こってくることもあれば、これらの症状が改善した数週間後から数ヵ月後に突然現れることがあります。
この他にも脈絡網膜炎や網膜剥離、視神経炎による失明や化膿性皮膚炎、鼻や肉球の硬くなる(ハードパッド)といった症状が見られることもあります。また、回復した後に失明などの神経症状、歯のエナメル質形成不全が後遺症として残ることも多くあります。急激に進行すると命に危険があるのが犬ジステンパーです。

ジステンパーの原因となるのは、犬ジステンパーというウイルスであり、すでに感染した犬の鼻水、唾液、ウンチなど排泄物との接触、咳やくしゃみなどの飛沫物が付着することで感染します。
犬ジステンパーウイルス自体に有効な治療薬はなく、治療は点滴や抗生剤、抗けいれん剤投与などによる支持療法や対症療法が中心となります。
ワクチン接種が有効。子犬期から適切な時期・回数の接種を。
犬ジステンパーの予防は、ワクチン接種が有効です。飼い始めの子犬の場合は、適切な時期・回数のワクチンを接種することが大切です。動物病院に相談してワクチン接種を受けることが予防につながります。

肝臓の炎症を起こす、犬伝染性肝炎

犬伝染性肝炎は、犬アデノウイルス1型というウイルスに感染することにより発症する病気です。
症状が悪化すると、発熱・下痢・嘔吐・肺炎・脳炎などの症状が見られ、命の危険もあります。
犬アデノウイルス1型を持っている犬の排泄物などと接触することで感染し、肝臓の炎症を引き起こします。犬アデノウイルス1型は、数日から数カ月にわたり体内に生存し、感染犬との直接の接触がなくても感染してしまう場合もあるので、同居犬がいる場合は、特に注意が必要です。

激しい下痢症状のパルボウイルス感染症

原因となるパルボウイルスは、数カ月〜数年間生存すると言われています。
犬が感染すると、激しい下痢や嘔吐、発熱、脱水などの症状が見られます。
パルボウイルス感染症は、発病すると数日で死に至ることもあるとも言われています。
予防接種をしていない犬の場合は特に注意が必要です。
犬コロナウイルスの病原性は弱く、成犬に感染しても、その多くは症状の現れないことが多いです。症状が現れたとしても、軽い下痢や食欲の低下、嘔吐といった症状が見られる程度となります。このときに見られる下痢は、軟便から水様性までと程度は様々ですが、血や粘液が混じることもあります。
子犬の場合は感染すると、症状がひどくなることもあり、下痢が長引くと脱水症状にも注意です。
犬コロナウイルスは感染した犬の糞便を口にしてしまうことで感染してしまいますので、普段からの散歩や愛犬の糞は必ず拾うなどマナーも守り、気をつけましょう。
犬コロナウイルス感染症は、輸液治療と食事制限といった支持療法で多の場合、早期に回復します。
犬コロナウイルス感染症の予防には、ノンコアワクチンの接種が有効です。子犬のうちからしっかりとワクチンを接種するようにしましょう。成犬になると、感染しても症状のないままウイルスをまき散らす恐れがあるため、予防接種を受けるようにしましょう。

クリプトコッカス症

クリプトコッカス症は、おもにくしゃみや鼻水などの症状が顕著に出ます。鼻に潰瘍ができて腫れることもあります。症状が重くなると、肺炎を起こし、呼吸困難を起こすこともあります。眼や中枢神経などへの感染もあるため、失明や痙攣、麻痺、運動障害などがの症状にも気をつけ、早めに獣医さんへ行くようにしましょう。
クリプトコッカス症は、空気中、住環境の様々な場所に存在するクリプトコッカスというカビを、吸い込むことで感染します。しかし、健康な犬に発症することはほとんどなく、他の病気や加齢などで体力や免疫力が落ちている犬に発症します。クリプトコッカスは、ハトなどの糞便に多く存在するため、あらゆる場所に広がります。
感染してしまった場合には抗生物質投与を行います。これに鼻炎や皮膚炎、目や中枢神経の異常などの各症状に対応した治療を併用します。

犬にもあるライム病

ライム病になっても、多くの犬はほとんど症状が出ない顕性感染です。よく見られる症状は多発性関節炎と呼ばれる、関節が腫れ上がり、触られるととても痛がるものです。また足を引きずるようなことがあればさらに注意が必要です。このほかに発熱や食欲不振、リンパ節の腫れが見られることもあります。また、急性腎不全や糸球体腎炎を起こすなど、重篤化することも。
ライム病は、マダニに寄生されるなどで、ボレリアという細菌の感染が原因で発症します。マダニの活動が活発になる20度以上になる春から秋の頃にかけて、草が多く生えている場所など、マダニの生息している地域での感染が多いようです。同じくマダニの吸血が原因 となる犬の病気として、バベシア症やQ熱などもあります。ライム病を含む、この3つの病気は、犬だけでなく人にも感染する人獣共通感染症です。

ライム病の治療には、テトラサイクリンなどの抗生剤を投与し、腎不全や糸球体腎炎などが見られれば、それに対しての治療も同時に行います。
マダニが愛犬の体についているのを見つけた時には、自分でどうにかしようとせず、必ず獣医さんに連れていき、すみやかにマダニの駆除を行うことが大切です。強く引っ張ると口や頭部が残ってしまい、その部分が化膿するおそれがあります。
マダニの多い山野や河川敷へ愛犬を連れて行く前だけでなく、春になったら毎年必ず、ノミダニ駆除薬を投与するようにしましょう。
レプトスピラに感染しても、特に症状の現れないまま経過し、自然治癒する犬が多く見られます。この場合回復後、かなりの期間、尿とともに菌を排泄し、ほかの動物への感染源となります。

食事管理で免疫力アップ!

「医食同源」という言葉があるように、食事と医療は根本的に同じこととする考え方があります。

ワンちゃんも人と同じようにこの「医食同源」がいえます。
直接体内に入り、エネルギーになってくれるフードや食材の選び方はとても大切です。
病気に負けない内側からの健康維持でワンちゃんと共に、元気な毎日を過ごして行きたいですね。

免疫力アップが期待できる食材はこちら

  • 動物性たんぱく質(イワシ、サンマ、アジなどの青魚)
  • DHA、EPA、オメガ3脂肪酸を含む食材
  • きのこ類
  • 納豆
  • ヨーグルト

腸管は最大の免疫器官とも言われており、腸内環境を整えることも免疫力アップに欠かせません!
サプリなどの積極的摂取も健康な身体作りをサポートします。

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まとめ

上記ウイルス性の感染症は混合ワクチンの接種がいちばんの予防策です。獣医さんと相談の上、日本においては一年に一度の接種が有効とされています。また5種混合〜最近は10種混合までがあります。犬によってはアレルギー症状を起こす犬もいるので、獣医さんの指示に従って接種するようにしましょう。