2018/06/20

【犬種別かかりやすい病気】ミニチュアシュナウザー

ミニチュアシュナウザーは髭をたくわえた哲学者やジェントルマンのような風貌と明るい性格で愛らしい、人気のある犬種です。長い髭ゆえに、食事の際についた汚れを清潔に保ち、飾り毛を定期的に整えるなどケアが必要です。
今回は、ミニチュアシュナウザーのかかりやすい病気についてご紹介していきます。

ミニチュアシュナウザーの特徴

ミニチュアシュナウザー(Miniature Schnauzer)はドイツ原産でネズミ捕りのための犬種として認知されていました。現在は愛らしい風貌と穏やかな性格でコンパニオンアニマルとして人気があります。ミニチュアシュナウザーの「シュナウザー」という意味は、ドイツ語では鼻やマズルを示す言葉です。もじゃもじゃとしたマズルや口周りの髭、眉毛に覆われているところが最大の特徴です。

毛色には「ソルト&ペッパー」「ブラック&シルバー」「ブラック」「ホワイト」があり、毛のブラッシングを怠ると毛玉や引っ掛かりができるので、日常のブラッシングのお手入れが必要です。

からだの特徴としては、ミニシュアシュナウザーは肥満になりやすい傾向があります。このため、心臓疾患や代謝に関わる病気を抱える場合は肥満にならないように注意をした生活を心がけ、体重の管理をすることが必要です。

若年性白内障

犬の白内障の原因として、加齢にともなる白内障の他に先天性、他の病気からくる白内障、怪我などの外傷さまざまな理由で白内障を発症する場合がありますが、若い個体で白内障を発症するケースもあります。これが若年性白内障です。ミニチュアシュナウザーは他の犬種より若年性白内障になる個体が多い傾向があります。

白内障はレンズの役割をする水晶体のタンパク質が濁って見えにくくなる、あるいは見えなくなる状態をいいます。

症状

若年性白内障は、遺伝性や外傷、糖尿病が理由の場合と同じく急速に症状が進行するケースが多いです。目が白くなっている、ものにぶつかりやすくなった、急に驚く、犬が歩くのを怖がるようになったという症状で飼い主さんが異常に気がつく場合が多いです。

原因

若年性白内障は生後6ヶ月程度から6歳の間に白内障を発症した場合をいいます。先天性な理由と遺伝的な理由から若年性白内障になる可能性が高い犬種が発症する傾向があり、ミニチュアシュナウザーもその中の犬種の1つです。

治療方法

白内障の治療方法は手術以外にはありません。加齢による白内障は徐々に進行するケースが多いですが、特に若年性白内障の場合では若い個体の目が見えにくくなってから、短期間で失明に至るケースもあります。このためリスクを抱えても手術を行うことで、進行を止めることが失明を防ぐ最善の方法と考えられています。

尿路結石

尿路結石は人間同様に尿路部分において細菌や細胞が核となり、尿の成分である無機質や有機物が結晶化して石を形成する病気です。ミニチュアシュナウザーは結石症になる個体が多く、統計からも遺伝的な要素が高いといえます。

症状

尿路結石の症状は、膀胱炎や腎臓結石と同様に頻尿や血尿、尿にキラキラとした石を目視できる、尿の臭いの変化などがあります

原因

年齢に関係なく発症しますが、ミニチュアシュナウザーは雄犬ではシュウ酸カルシウム結石とリン酸カルシウム結石、雌犬ではストラバイト結石が多いです。

治療方法

治療方法としてはまず水分を多く摂取させ、定期的な排泄を促し、膀胱の中に細菌が増えないように心がけます。獣医師の指示で処方食を与える、ウェットタイプのフードで水分量を多くする、という基本的な対策のもと、抗生剤、消炎剤といった投薬治療を行います。結石の種類によって食事に含まれる成分に注意するといったケアを行うことも結石を慢性化させないポイントです。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、強い痒みを感じるため、犬が特定の場所を掻き続ける、舐め続ける、といった行為で劇的によくならないことが多いです。湿度の高い季節に悪化するケースがありますが、アレルギーのタイプによっては1年中皮膚を痒がる個体もいます。

症状

からだのどこにでも皮膚炎を発症することはありますが、特に足先、足裏、目の周り、口元、耳周り、脇の下から、からだの内側のお腹部分、内股に湿疹が発現します。慢性的なアトピー性皮膚炎になると、皮膚が厚くなり皮膚の色が黒ずむこともあります。掻く、舐める、毛を噛んでむしるといった行為が、細菌や真菌による感染を招き皮膚の炎症が治まらない、脱毛といった症状を繰り返してしまいます。

原因

アトピー性皮膚炎はアレルギーの1つですので、日頃のご飯に含まれる食材によるアレルギーなのか、シャンプー剤や耳の洗浄剤によるアレルギーなのか、ハウスダストや花粉、PM2.5といった物質によるアレルギーなのか、服用している薬によるアレルギーなのか、体質なのかによって原因はさまざまです。

治療方法

アレルゲンとなっている物質が何なのか、食事なのか、生活している空間にあるのかといった理由を探ることがアトピー性皮膚炎の治療の第一歩です。さらには判明したアレルゲンとなる物質をできるだけ遠ざけ、定期的なシャンプーを行い、皮膚をできるだけ清潔にすることが悪化を伏せず予防になります。その個体にあった内服治療を探り、食事療法によって改善を目指していきます。

免疫介在性溶血性貧血

免疫介在性溶血性貧血とは、犬のからだが自分の血液の血球を攻撃して起こる自己免疫疾患です。

症状

免疫介在性溶血性貧血は、通常の犬の貧血と同様で元気がない、歯茎や口周りが白い、歯茎を少し指で押しても赤くならない、脈が早い、心臓に雑音があるといった症状があります。黄疸や尿の色の変化、気絶といった症状では赤血球が自分自身によって攻撃、破壊されて血中にビリルビンなどが溜まった危険な状態ですので、早急な処置が必要です。

原因

免疫介在性溶血性貧血の原因が特定されることは難しく、明らかな原因わからないことが多い病気です。アメリカにおける研究では、免疫介在性溶血性貧血がワクチン接種との関連があるという研究報告があります。

治療方法

免疫介在性溶血性貧血の治療は、犬が自分の血液をできるだけ攻撃しないようにすることで、免疫系を抑制する投薬治療で効果がみられます。また深刻な貧血では輸血を行うことで対処を行いますが、血液が適応するものなのか、継続した供血犬の確保といったハードルも高いです。投薬治療では副作用による他の病気の併発も報告されており、個体に薬がマッチすることに加え、薬と向き合っていかなければならない病気です。

まとめ

ミニチュアシュナウザーのかかりやすい病気についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?ミニチュアシュナウザーはこの他にも肺動脈弁狭窄症、心内膜症、甲状腺機能低下症、胆石症になりやすい傾向があるといわれている犬種です。犬種のかかりやすい病気の特性を把握しておくことで、犬の病気にいち早く気がつくことができます。