公開日
2018/07/11

トラブルを未然に防ぐ。愛犬の噛み癖の原因と対策方法

噛み癖のある愛犬の行動に悩まれている飼い主さんが意外と多くいます。きちんとしつけはしてきたつもりなのに、何故噛んでしまうのだろうと、途方にくれてしまってはいませんか。
犬の噛み癖は、思わぬトラブルを引き起こしてしまうことにもなりかねませんので、なるべく早いうちに直しておきたいですよね。
そこで今回は、困ってしまう噛み癖の原因と対策方法について紹介していきたいと思います。

【原因】なぜ人や他の犬を噛んでしまうの?

犬が人や他の犬を噛んでしまう行為は、絶対にそのままにしておいていいものではありません。
犬を飼育している人であれば、これは誰もが思っていることであり、実際にそうならないようにきちんとしつけを行っていることでしょう。
それでも人や他の犬を噛んでしまう犬は、いなくなることはなかなかありません。
犬が何故噛む行為をしてしまうのか、詳しく掘り下げていきましょう。

犬が人や他の犬を噛んでしまう理由

犬が何かを噛む時には、必ず何かしらの理由が存在します。もちろん理由があるから許されることではないのですが、まずは何故噛む行為に出てしまうのかそれを理解するようにしましょう。

人を噛む理由

犬が人を噛む理由は、大きく分けると3つあります。

  • 学習不足
  • 防衛反応
  • 意思表示

これらを順番に説明していきます。

学習不足

「学習不足」とは、社会性の不足ともいえます。犬は子犬の頃に母犬や兄弟犬と共に過ごし、お互いじゃれあいながらどの程度の強さで噛むと相手が嫌がるのか、そして自分がいかに痛いのかを学びます。
母犬や兄弟犬と早い段階で離されてしまうと、この社会性を充分に身に付けないままとなってしまいます。
また、子犬の頃には必ず行う甘噛みを、きちんと矯正してこなかった場合にも噛み癖が付いた犬になってしまいます。
兄弟同士での学習や子犬時代の学習を怠ってしまうと、噛む行為を悪いと学習することなく成長してしまうということです。

防衛反応

「防衛反応」はまさに言葉のままで、自分の身を守ろうとして威嚇の意味を込めて噛み付きます。
防衛の意味で犬が噛み付いてくる時には、噛む行為に出る前には唸るなどのアクションがたいていあります。もちろん咄嗟の本能的に噛むこともありますが、嫌なことをされた時や近付いて欲しくない時には、犬は犬なりのアクションを起こしているはずです。
それに気が付かずにいてしまうと、犬も限界を超え防衛本能から噛む行為に出ます。

意思表示

「意思表示」は本気で噛むというよりも、甘噛みの一種に入るかもしれません。
構って欲しい時やおやつが欲しい時などに、飼い主さんのズボンの裾を噛んでみたり、スリッパを噛んで遊びに誘ってみたりします。
ただしこの行為も、物や人に対して噛むという行動になっていますので、あまりそのままにしておくのはおすすめできません。

他の犬を噛む理由

犬が他の犬を噛む理由も、大きく分けて3つ程あります。

  • 攻撃性のある犬種
  • 集団心理
  • 恐怖や不安
攻撃性のある犬種

「攻撃性のある犬種」とは、人によってそのような性質を強められた犬種であるということです。
例としてピットブルや土佐犬などが挙げられます。これらの犬種は軍用犬や闘犬として育てられていますので、好戦的な性格であることが多いです。威嚇行動をせずにいきなり噛みついてくることもあります。

集団心理

「集団心理」とは、犬は元々群れで生活をしていた動物であり、同じ群れの仲間同士で共通の敵に対して戦う本能を持っています。
現在では犬は人に守られて飼育されているため、なかなかこのようなことは起こりませんが、稀にドッグランなどで1匹の犬が数匹の犬から標的にされてしまうこともあります。

恐怖や不安

「恐怖や不安」からくる噛み付きは、防衛本能からくるもので人に対しての物と同じ感情です。相手の犬が自分よりも強いのではないかという恐怖にかられ、その恐怖心から噛みつく行動に出てしまいます。
またその逆に、自分のほうが相手の犬より強いという自信からくる場合もあります。自分の強さを誇示するために、相手に噛みついて強さをアピールしようとします。

【対策】人や他の犬への噛み癖をやめさせる方法

どのような理由や思いがあったとしても、噛みつく行為はやめさせるようにしていかなければいけません。
人に対して噛む場合と他の犬に噛む場合のそれぞれについて、やめさせる方法を紹介していきます。

人を噛む場合

噛み癖を矯正させるには、犬にとって飼い主が絶対的なリーダーであることを教える必要があります。
最近では、犬と人の間には主従関係は必要ないという考え方もあります。しかし、犬は本来リーダーの存在を意識し、そのリーダーに従って生きていく性質を持っています。
飼い主が犬にとってリーダーになりさえすれば、噛み癖の矯正は自然とうまくいきます。
犬はリーダーと認めた人の言い付けはきちんと守ります。噛む行為に出た時には、すかさずリーダーらしく毅然とした態度で「噛むのは悪い行為である」ということを伝えていくことが大切です。
間違っても、「噛まれたら怖いな」というような態度で接してはいけません。犬はそのような人の心理を察知し、自分より弱い者には従わなくなってしまいます。
犬の前では、常に堂々とした態度で振舞うようにしてください。

他の犬を噛む場合

他の犬を噛む場合には、犬がどのような状況で噛みつこうとするのかを理解する必要があります。
威嚇的な意味での噛みつきなのか、恐怖からくるものなのか、犬の様子をよく観察して原因を付き止めます。それを理解することができれば、噛みつくタイミングも自然と分かってきますので、その状況を作らないようにするかその場で制するようにしつけをします。
噛みつくようなタイミングで「おすわり」や「待て」の体制をとらせて、優しく名前を呼びながら背中を撫でるなどして気持ちを落ち着かせるようにしてください
これを繰り返すことで、噛むような行為に出なくても特に嫌なことは起こらないし、相手も嫌なことはしてこないというのを学習し、噛み癖は自然となくなっていきます。
但しこのしつけを行う際にも、主従関係はやはり大切となってきます。犬は自分が認めていない人からの指示には、心から従うことをしないからです。

トラブルにつながることも

もしも飼い犬が人を噛んで怪我をさせてしまった場合には、それは飼い主の責任となり過失傷害罪に問われることもあります。
人ではなく犬に噛みつき怪我を負わせてしまった場合には、相手側から民事訴訟を起こされると損害賠償として金銭などを請求されることもあります。
実際にあった例:
・室内飼いをしていた大型犬のリードが外れ、お客様の腕を噛み骨折をさせてしまった
 ⇒入院治療費・慰謝料などを含め60万円の支払い
・散歩中にいつも仲良しだった犬に突然噛み付き、怪我をさせてしまった
 ⇒治療費として40万円の支払
これらは、言葉は悪いですがお金で解決した例となります。人に噛みついてしまうと、最悪の場合は相手から犬の殺処分を要求されることにもなりかねません。
補償金や慰謝料で揉めるようなことになると、裁判にまで発展してしまうケースも少なくないようです。
このようなことにならない為にも、噛み癖は早急に矯正をしていくことが必要です。

まとめ

犬の噛み癖の原因と対策方法について、人を噛む場合と他の犬を噛む場合に分けて紹介してきました。
噛み癖はもう直らないと諦めてしまっている飼い主さんも多いようですが、ただやめさせようとするのではなく、まずは何故噛むのかその原因を付き止めることが大切です。
犬の気持ちになってみることで、解決の方法が見えてくるかもしれません。