犬は1頭でも十分に可愛らしく、幸せを与えてくれますよね。その犬が2頭3頭と増えたら、幸せは増えた犬の頭数に比例して増幅すると思いませんか?
ただし残念ながら、多頭飼いを開始することで今までなかったような悩みが発生する可能性もないとは言えません。でもそんな悩みも、適切な対処をしてあげさえすれば必ず解決に向かいます。
そこで今回は、そんなお悩みの中でも比較的多いトイレトレーニングに関することを、紹介していきたいと思います。
犬のトイレの悩みは多頭飼いならではのこと
いざ多頭飼いをするとなると、トイレは新しく迎え入れる犬に合わせて増やすべきなのか悩みますよね。
犬の性格によって多少の違いがありますので、絶対にこれがいい!という方法は実はありません。まずは、いくつかの例を紹介していくようにしましょう。
室内に犬のトイレはいくつ用意するべき?
トイレを共有できるかどうかは、先住犬の性格によるところが大きいです。
長期間に渡り1頭飼いで、なおかつ飼い主さんにぺったり甘えん坊タイプの犬がいる場合には、ひとまず多頭飼いにするタイミングでそれぞれ専用のトイレを用意してあげるのがおすすめです。神経質な性格の犬も同様です。
犬にとってみればトイレも自分の大切なテリトリーですので、新参者にいきなり使われてしまってはショックを受けてしまうかもしれません。
先住犬が粗相をするようになった
多頭飼いをはじめると、トイレトレーニングはついつい後住犬の方に集中してしまいがちになりますが、こんな時こと先住犬への配慮が大切になってきます。
犬は飼い主さんの意識が自分以外のものに向かうことを敏感に察知します。飼い主さんの気を引こうと、わざと粗相をしたりする犬は意外と多くいるものです。先住犬が粗相をし始めてしまうと、その臭いにつられて後住犬のトレーニングもうまく進まなくなってしまいます。
既にトイレトレーニングは終了して常に完璧だったとしても、ここはあえて上手にトイレをすることができた時には大袈裟なくらい褒めてあげましょう。
この褒めちぎり作戦は先住犬の心が満たされるだけでなく、後住犬へのトレーニングにもいい影響を与えてくれるはずです。
先住犬がトイレを我慢してしまう
これもテリトリー問題で、後住犬が使用したトイレを使いたがらずに我慢をしてしまう犬が多くいます。
トイレを複数個用意してあげたとしても、後住犬の臭いが少しでもすれば嫌がってしまう犬もいるようです。
きっちりトイレの場所を分けてあげれば解決するのかもしれませんが、スペース的にもそれは難しいことも多々あると思います。
そんな時にも、先に紹介した褒めちぎり作戦は効果のある場合があります。また、後住犬が少しでも用を足したのであればとにかくこまめに掃除をして臭いを残さないようにすることや、トイレの大きさを今までよりも広くしてあげるのも効果がある場合があります。
【実践】トイレを一つ用意する場合
では実際にトイレを一つだけ設置した場合のことを説明していきます。
トイレの掃除はとにかくこまめに行う
トイレを一つ用意する時には、掃除をこまめにすることがポイントです。
犬だって他の犬が使用した後に用を足すのは嫌なものです。やはり綺麗な状態で使用したいのは、犬も人も同じだと思ってあげてください。
犬のトイレが一つの時のメリット
トイレ掃除の箇所が一つになりますので、その分手間は少なくなります。後住犬のトイレトレーニングをする際にも、既にそこには排泄物の臭いがしていますので、割と早くトイレの場所を覚えてくれることが多いです。
トイレを共有にしたおかげで、後住犬のトイレトレーニングが思っていたより楽だったという話はよく耳にします。
犬のトイレが一つの時のデメリット
トイレを共有にしていると、便がいつもより柔らかい時やおしっこの色がいつもと少し違うなどの異常があった場合に、どの犬がその状態なのかを見極めるのが難しくなります。
また、掃除をする前別の犬が使用してしまった場合、うっかり排泄物を踏んでしまいその足で室内を歩きまわってあちこち汚してしまったなんてことも起こりえます。
【実践】室内にトイレを複数用意する場合
次にトイレを複数個用意した場合について説明していきます。
完璧にトイレの使い分けを行う
せっかくトイレを複数個用意しても、犬が決まった場所ではなくその時の気分で両方を使用してしまっては何にもなりません。
先住犬は自分が今まで使用していた物をそのまま使用すると思いますが、後住犬は単純にトイレがあちこちにあると思って、好きな方を使用してしまう場合があります。
そうならない為にも、後住犬のトイレトレーニングをする時には、きっちりと自分のトイレの場所を教えながら行う必要があります。ただ、同じ室内に先住犬のトイレもあるのですから、このトレーニングは少し難しくなるかもしれません。
トイレが複数個のメリット
それぞれに専用のトイレが用意されることになりますので、先住犬がテリトリーを荒らされたと気分を害することもありません。排泄物も犬個々に確認ができますので、異常などに気が付きやすくなり体調管理に役立ちます。
トイレが複数個のデメリット
トイレが複数あるということは、やはりそれだけ掃除の手間は増えてしまいます。使用するシーツなどの使用量もそれに伴って増えますので、金銭的には少し割高になってしまうかもしれません。
後住犬へのトイレトレーニングの仕方
後住犬のトイレトレーニングは、先住犬も使用している既存のトイレを使用して行うのが一番スムーズな方法といえます。
そこには既に排泄物の臭いが付いていて場所は覚えやすいですし、犬は先住犬の仕草を見てそれを真似て学習していくものなので、先住犬がその場所で常に排泄をしていれば自然とそこでするようになることも少なくありません。
ただし、先住犬がそれを受け入れないようであれば、共有をすることはストレスになってしまいますので、その場合はすぐにそれぞれのトイレを用意してあげるべきです。
この場合気を付けなければいけないのは、その判断は速やかにくだす必要があるということです。トイレトレーニングの途中で場所の変更をするのは、犬が混乱をしてしまいトレーニングがうまく進まない原因になりかねないからです。
まとめ
犬を多頭飼いする時に、多くの飼い主さんが悩まれる原因となるトイレ問題について紹介してきました。
トイレは共有でも複数個おいての専用でも、それぞれにメリットとデメリットがあります。
飼い主さんからすれば、掃除のしやすさやスペース的な問題を一番に考えがちですが、何よりも優先すべきは先住犬の気持ちであるということを、是非念頭において対応してあげるようにしてください。
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