【獣医師コラム】寒い時期でも脱水に!?

獣医師コラム

ここ最近は寒さも増し、ついに冬が来たような気温の日が続いてますね。
冬になるにつれて動物病院のスタッフの間では、「アレが増えるぞ」と心の準備が始まる病気があります。
それはズバリ、「尿路結石」です!
簡単にいうと、尿の中のミネラル分が結石になって尿路※に詰まる病気です。
(※尿路とは・・・腎臓→尿管→膀胱→尿道といった尿の通り道)
人でも尿路結石は非常に痛いことで知られています。

秋から冬にかけて、犬の尿路結石が増える要因はさまざまですが、主な原因として、飲水量が減ることが挙げられます。 夏は暑くて体を冷やすために水をいっぱい飲んでいたが、寒くなってから飲まなくなった。という変化は犬のみならず、 人でもよくあることかと思います。
尿路結石の予防には、他にも尿のpHやフード、犬種によって気をつけることが変わりますので、気になる方はかかりつけの獣医師に相談をしてみてください。
今回の記事では最もシンプルな「飲水量の減る秋冬に水をたくさん飲ませる方法」について紹介したいと思います。

まずはちゃんと水を飲んでいるかを確認

愛犬の飲水量について日頃からチェックをしていますか?
健康な犬の飼い主で、毎日どれだけ水を飲んだか確認をしているという方は少ないのではないでしょうか。
あまり頻繁に確認をする必要はありませんが、気温が下がったタイミングや、なんとなく調子が悪そうだと感じた時には、1日にどれだけお水を飲んでいるのかを確認するようにしましょう。 

ちなみに、1日あたりの標準的な飲水量は、体重1kgあたり40~60mmが目安となります。飲水量が少ないのも問題ですが、あまりに多く飲んでいる場合には泌尿器や内分泌系の病気である可能性もありますので、かかりつけの動物病院に相談をするようにしましょう。

水の温度に注意!

冒頭にも説明をしましたが、寒い季節に水を飲まなくなる大きな理由として、冷たい水を飲むと体が冷えてしまう、ということがあります。人も冬には冷たい水よりもあたたかいお白湯が飲みたいのと同じで、犬に水を与える際にも人肌程度に温めた水を用意するようにしましょう。
また、手で触って暖かく感じる温度は、舌を使って水を飲む犬には熱すぎることがありますので、飼い主が軽く口をつけてみて熱すぎないことを確かめるようにしましょう。
もちろん、出しっぱなしにした水は冷たくなっていきますので、こまめに取り替えるようにしましょう。

茹で汁は要注意!!

水を飲みたがらない時に、ささみや野菜の茹で汁など、犬の好む味にしてあげる、という方をよく見かけます。 この方法は非常に合理的で、病気で水を飲みたがらない場合などに獣医師から推奨することもありますが、日常的に行う場合には大きなリスクがありますので、注意が必要です。
まず、肉の茹で汁や肉汁を加える場合には、肉を与えるのと同様に多量のタンパク質を与えることになりますので、腎臓の調子が悪い犬では注意が必要です。
野菜の茹で汁も、尿路結石の原因になるシュウ酸が多量に溶けた水を飲ませていることになりますので、日常的にこのような方法を行うのは、あまりおすすめできません。
また、肉や野菜の茹で汁は、栄養豊富でばい菌が増殖しやすくなっているので、普段お水を与えているときよりもこまめに取り替えるようにしましょう。

ウェットフードの活用も要注意!!

水分を効率よく摂取させるために、缶詰やチュールのようなウェットフードを与えるのも一つの手段です。
調子が悪かったり、高齢で水を飲めない時には積極的に活用してほしい方法ですが、2つ注意点があります。
まず、ウェットフードはドライフードよりも柔らかい分、歯の隙間にこびりつきやすいので、虫歯を防ぐために歯磨きを入念にするようにしましょう
また、ウェットフードはドライフードのように噛むことで歯茎に刺激を与えられないので、長い間ウェットフードだけを与えていると、歯茎が弱りやすくなるということにも注意をしましょう

おわりに

今回の記事では寒い時期に水を飲ませる方法、と言いながらも注意点ばかりの内容になってしまいました。
これからしばらく寒い時期が続きますので、愛犬の健康に注意をしながら、楽しいドッグライフを送っていきましょう。

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獣医師T

獣医師T

獣医師。大学在学中はウイルス学の研究をしながら犬の行動学(しつけ)に関する学生団体に参加し、卒業後は動物病院での勤務を経てペット関係の企業で勤務。ワンちゃんについて勉強したことやこれから勉強することを社会に役立てられるように邁進中。

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