暑い季節は、犬が熱中症や夏バテを起こしやすく、普段の食事を食べなくなる犬もいます。そんなときは、季節の食べ物で水分補給をさせてみてはいかがでしょうか。人間の食事でできるだけ旬の食べ物を食べるとよいといわれますが、これは犬も同じです。今回は、犬が食べても大丈夫な4つの夏の食材についてご紹介します。
夏が旬の食材で愛犬の夏バテ予防もできる
暑い季節は、犬も熱中症や夏バテを起こしやすくなり、いつもは喜んで食べる待ちに待った食事の時間も、食器の中のニオイを嗅いだだけでごはんを全く食べなくなることもあります。夏バテの食欲不振や食べムラは、飼い主さんを悩ませる心配事の1つです。
そんなときは、夏の旬の食材を少量だけ愛犬に与えてみてはいかがですか?スーパーに行けば一年中野菜や果物を買うことができますが、旬の食べ物は含まれている栄養価がより高く、食材自体に自然の力や効能があるだけでなく、季節に必要となる栄養素が多く含まれるといわれています。
例えば夏野菜でみてみると、夏は体を冷やす効果のある食材が多いのも不思議なものですね。犬の熱中症予防や夏バテ対策に、夏が旬の食材を取り入れてみてください。
愛犬が食べてよい夏の食材4選
では、ここからは、犬が食べても問題ない夏が旬の食材についてみていきましょう。
毎日与えているドッグフードなどの普段の食事に加えて新しい食べ物を与える場合は、愛犬の病気や体質に合わせて検討すること、飼い主さんが不安になっている場合や自信がない食材は与えないことが鉄則です。こういった場合は無理に与える必要はありません。食べさせてもよいのか心配な場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
①スイカ:水分が豊富
夏の食べ物の代表格スイカは、水分が豊富に含まれているので水分補給に最適です。ただし、利尿作用でおしっこの量が増えることがあるので、食べ過ぎには注意してください。
スイカの主な栄養素
可食部部分の主な栄養素(100gあたり)
β-カロテン:830μg
カリウム:120mg
カロリー:37kcal
期待できる効果:疲労回復/利尿作用/抗酸化作用など
犬にスイカを与える際の注意点
スイカを与える際には、皮と種を除いて小さくカットするなど消化しやすい状態で少量ずつ犬に与えるとよいでしょう。犬の夏バテ対策におすすめの食べ物です。
②キュウリ:水分が豊富
キュウリは、約95%が水分でパリッとした食感が特徴です。キュウリには利尿作用と体を冷やす効果があるので、夏バテ気味の犬におすすめの食べ物です。
キュウリの主な栄養素
可食部部分の主な栄養素(100gあたり)
β-カロテン:330μg
カリウム:200mg
ビタミンC:14mg
カロリー:14kcal
期待できる効果:利尿作用/むくみの解消など
犬にキュウリを与える際の注意点
キュウリはウリ科の食材なので、ウリ科の食べ物にアレルギー反応がある犬は与えないようにしてください。
③トマト: リコピンが豊富
トマトは夏を代表する野菜の1つです。抗酸化作用のあるリコピンやβ-カロテンを多く含み、水分豊富なので栄養補給と水分補給を同時に行える食べ物です。
トマトの主な栄養素
可食部部分の主な栄養素(100gあたり)
β-カロテン:540μg
カリウム:210mg
ビタミンC:15mg
カロリー:19kcal
期待できる効果:抗酸化作用/利尿作用/疲労回復 /がんの予防など
犬にトマトを与える際の注意点
トマトに限らず多くの野菜や果物でいえることですが、完熟していないものは与えないようにしてください。トマトの場合は、未完熟だと犬に毒となるトマチンという成分が含まれているので注意しましょう。トマトの皮が硬い場合は消化しにくいので、湯むきをするか皮をむいて与えてください。
④オクラ:ネバネバが特徴
オクラは粘りのあるところが特徴ですが、栄養バランスもよく利尿作用や免疫力のアップを期待できる食べ物で、夏バテで疲れた犬の疲労回復にもおすすめです。
オクラの主な栄養素
可食部部分の主な栄養素(100gあたり)
β-カロテン:670μg
カリウム:260mg
カルシウム:92mg
マグネシウム:51mg
リン:58mg
カロリー:30kcal
期待できる効果:便秘を防ぐ /免疫アップ /利尿作用/疲労回復など
犬にオクラを与える際の注意点
オクラは意外かもしれませんが犬に生で与えることもできます。しかし、繊維が硬い場合は、細かく刻むことをおすすめします。頭の部分は消化が悪いので、取り除いてあげてください。オクラの種が消化されずにウンチにそのまま出てくるかもしれませんが、犬に少量与える程度であれば問題ありません。また、茹でてから細かく切って与えると食べやすくなります。
夏にOKな食材を愛犬の食事に取り入れる際のポイント
では、今回ご紹介した夏の食材を、普段の食事でどうやって取り入れればよいのか、工夫できるポイントをご紹介します。どの食べ物を与えるとしても、少量ずつ与え、持病やアレルギーがあったり、嘔吐や下痢など体調不良を起こす場合は与えないようにしてください。
スイカ
スイカはおやつとしてそのまま与えることができます。水分も多く甘みもあるため、好んで食べる犬もいます。普段の食事に入れる場合は、フードプロセッサーやジューサーで砕いたものをごはんに入れてもよいでしょう。
キュウリ
キュウリはそのままおやつとして与えることができますが、喉に詰まりやすいので、体の大きさに応じて小さくカットして与えるとよいでしょう。とれたてで新鮮なきゅうりを与える場合は、外側にたくさんトゲが出ているので、落としてからあげましょう。
トマト
トマトの特徴であるリコピンの抗酸化効果を高めるには、完熟したトマトを加熱して与えるとよいです。小型犬の飼い主さんでトマトの種や皮が気になってトマトジュースを与える方もいますが、その場合は、食塩無添加のものをほんの少しごはんに混ぜて与える程度の量を与えることをおすすめします。
オクラ
ネバネバした食感や外側のひげを嫌がる犬もいるので、細かく刻んで少量ずつごはんに混ぜて与えるとよいでしょう。生でも加熱してもOKです。ネバネバした食感が好きな犬は、刻んだオクラに納豆や少量の細かくした鰹節などをふりかけてごはんに混ぜてあげるもおすすめです。
夏の食材の上手な取り入れ方
ではここからは、SNSでワンちゃんに夏の食材をあげている方の投稿をご紹介します。
夏はやっぱりスイカだね
スイカが大好きなみるちゃん。美味しそうに食べている姿に癒やされますね♪
上品に食べるわんちゃん
私、薄く切ってもらったキュウリを上品に食べます。
ボールかと思ったらトマトだった!
コロコロ転がしてみたらトマトだったよ。
最後に
夏が旬の食材は、体を冷やす効果や利尿作用のあるものばかりです。今回ご紹介した食べ物についてもいえることですが、体を冷やす効果があるということは、熱中症対策や夏バテの対策に最適な食材です。しかし、体や内臓を冷やす効果があることで、食べ過ぎると下痢を起こす可能性があるともいえるので、与える量や与え方には注意してください。
夏の食べ物を取り入れて夏バテ予防を行い、元気に暑い夏を乗り切りましょう!
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