犬の目に傷がついていたり、物にぶつかる様子が多くなったなどの異変は目の病気の可能性があります。犬の目や普段の動きに異変を感じたら獣医師に相談しましょう。目の病気について紹介します。
目の病気はシニア犬だけに起こるものではない
犬の目の病気は、歳を重ねたシニア犬に多いというイメージが強い方もいるかもしれません。でも、実は若い犬にも多くみられることがあります。
加齢によって徐々に見えにくくなる以外にも、若い犬が遊んでいるうちに目を傷つけてケガをしてしまったり、遺伝性の病気を持っていて、ある日症状が出てくることもあります。
大切なことは「若くても目の病気は起こる可能性がある」と理解しておくことで、飼い主さんが「あれ?なんだか愛犬の目がいつもと違うかも」「ん?見えていないのかな?」という違和感に気が付くきっかけになるので、日頃から愛犬の目の健康にも注意しておきましょう。
犬に多い目のトラブルや病気
ではここからは、犬に多く見られる目のトラブルや病気と飼い主さんにできることをご紹介していきます。
①目の外傷から起こりやすい角膜炎、角膜潰瘍
犬の目のトラブルはケガによるものが多いです。例えば、
- 他の犬と遊んでいたり、ケンカになった際に爪や歯が当たった
- 草むらの中を歩いていて草木の種や枝で目を傷つけてしまった
- シャンプーなどの薬品が目に入ってしまった
- 室内で物に目をぶつけてしまった
- 目を痒がっているうちに目を傷つけた
- まつ毛や被毛が目に入って目が刺激された
このような理由で、角膜を傷つけてしまったり感染が起こることで、角膜に炎症を起こすことを「角膜炎」といいます。さらに悪化すると組織に潰瘍ができる「角膜潰瘍」を起こすこともあります。
犬が目を気にしている、パチパチさせている、涙が出ている、あるいは明らかに目の一部に傷があるなど異変があったときはそのままにせず、動物病院の診察を受けましょう。
②加齢や遺伝によって起こりやすい白内障
白内障は、目のレンズの役割をしている水晶体が部分的、あるいは全て白く濁ってしまう病気です。濁りによって光が当たりにくくなり、周りがぼやけてしまって見えにくくなり、進行すると他の眼科疾患を起こして失明することもあります。
白内障は、徐々に進行していくと、犬が周囲を把握しにくくなる、階段を怖がる、急に触ろうとするとびっくりする、不安になるといった様子もみられます。
「白内障=シニア犬」と思われる方も多いかもしれませんが、犬の白内障は、6歳未満で発症する遺伝性の要素を持っている個体で起こる若年性の白内障も多く、加齢によってみられる白内障だけが多いわけではありません。他にも目のケガや糖尿病などの他の病気から併発して症状が出ることもあります。
白内障は、シニアだけでなく若い犬でも起こるので、目がうっすらと白く濁って見えた時点で獣医師に相談するとよいでしょう。
緑内障
緑内障は目の眼圧が高くなることで障害が起こる病気です。毛様体で作られた房水と呼ばれる液体が目の内部を循環して、隅角から排出されることで房水の一定の量が保たれているのが通常ですが、この房水がうまく排出できないと、目に溜まってしまうことで眼圧が高くなり、早期に治療を行わないと失明をする可能性があります。
緑内障は、遺伝的な要素によって発症するものやぶどう膜炎や網膜剥離などの他の目の病気によって眼圧が高くなることで発症するもの、先天性のものがあります。
症状の特徴としては、瞬きが多い、目が赤い、目が大きい、目の痛みから顔を触られることを嫌う、性格が変わる、物が見えにくい様子を見せるなどがあります。
緑内障は、治療で完治を目指すことは難しく、痛みを感じるため飼い主さんが早く気がついてあげることが大切です。
できるだけ早く治療をはじめることで、眼圧を下げて痛みを軽減させるなど、生活しやすい状態にコントロールしたり、失明を遅らせることができます。
愛犬の目の健康のために飼い主さんができること
犬の目の病気の中には、治療によって治るものもありますが、治らないもの、そのままにすることで急速に症状が進んで、失明してしまうものもあります。このため、日頃から目の健康をチェックする習慣をつけることをおすすめします。
目の健康をチェックする項目
- 両目の大きさは同じか
- いつもよりも涙や目ヤニが多く出ていないか
- 目ヤニの色はどんな色をしているか
- 目を前足でこすったり地面に顔を擦り付けるなど痒がっていないか
- 瞬きが多くないか
- 目の周りの色は正常か
- 目が赤くないか
- 目にできものはないか
- 目に傷はないか
- 目に濁りはないか
- 目に変色している箇所はないか
- 見えにくい仕草をしたことはあるか
目の健康を維持できるように、こんなことに注意しておくとよいでしょう。
異変に気がついたら動物病院を受診すること
もし、愛犬の目の状態に異変を感じたら、進行する目の病気の場合もあるので、できるだけ早く動物病院で診察を受けましょう。
定期的に健康診断を受けていると、目のチェックで異変や病気を早期発見することができるのでおすすめです。
点眼はしっかり行うこと
動物病院で目薬が処方されたら、点眼を忘れずに行うことが大切です。嫌がる場合は、目薬が見えないように犬の体の後ろから素早く垂らすと犬が怖がりにくいです。おやつを用意しておき、あまり時間をかけないように点眼して、終わったらすぐにおやつをあげてたくさん褒めてあげましょう。
犬の目の健康のためにサプリ習慣を
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最後に:犬の目を観察することが大切
犬の眼球をよく見たことはありますか?正常な状態をチェックしておくことで、異変に素早く気が付くことができる可能性が高くなります。今回は、目の病気についてご紹介しました。
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