子犬を購入する時にはペットショップへ出向く方が多いと思いますが、ブリーダーから購入する方法もあるということをご存知ですか?
但し、ブリーダーから子犬を迎える場合には、ペットショップとは少し様子が違います。
そこで今回は、ブリーダーから子犬を迎える方法と、そもそもブリーダーとはどのようなものなのかを詳しく紹介していきます。
ブリーダーとは
ブリーダーとは、動物や植物を正しい方法で繁殖・栽培を行う人のことを指します。このなかでも、犬を繁殖し販売している人を「ドッグブリーダー」と言います。
ブリーダーは、会社組織として運営している場合と、個人で運営している場合があり、比率的には他に仕事を持ちながら兼業でブリーダーを個人で運営している方が全体の7割程度になります。
専業ではなく個人でブリーダーを行っている人のことを「バックヤードブリーダー」と呼ぶこともありますが、あまり一般的には浸透していない言葉かもしれません。
現在では、ブリーダー全体の約8割がペットショップや子犬専門卸などに繁殖した子犬を販売し、残りの2割が購入したいという人と直接顔を合わせて販売をしています。
日本と海外のブリーダーの違い
日本と海外では、ブリーダーに対する考え方だけでなく、資格制度にも大きな違いがあります。
日本では、ブリーダー業を行うための明確な資格制度はなく、開業自体は行政への届け出のみで可能となります。但し、実際に子犬を販売する時点では、一定の基準を満たした資格保有者が在籍している必要があるのですが、違反した場合の罰則が非常に軽微であり行政によるチェックなども特にありません。
海外でのブリーダーは国によって多少違いはありますが、専門性の高い職業と認識されています。
開業する為には、繁殖する犬種についての専門知識をしっかり学び、飼育環境を整えた上で行政からの立入検査を受け許可を得なければ開業をすることが出来ません。
また、ブリーダーを運営していくには様々な規約が課せられ、違反した場合には禁固刑を受ける場合もあります。
繁殖計画も、子犬の予約が入った時点から計画を立てるブリーダーも多く、必要に応じて繁殖を行うところも多いようです。これを行うことで、日本のように子犬が飽和状態になるようなことがありません。
ブリーダーから犬を迎えるメリットとデメリット
子犬をブリーダーから迎えるには、様々なメリットがありますがデメリットもそこには存在しますので、その両方を紹介しておきます。
メリット
- 親犬が一緒に飼育されているのを見学することが出来るので、成犬になった時の様子がイメージしやすい
- 犬にとって大切な子犬時代を親犬や兄弟犬と一緒に過ごすことが出来る
- 犬の飼育方法やしつけのコツなど詳しく教えてもらえる
- ペットショップで購入するよりも若干価格が安いことが多い
ブリーダーから子犬を迎える一番のメリットは、親犬を見られることと子犬が親犬と長く一緒に過ごすことが出来る点です。
生後二ヶ月程度までは、母犬や兄弟犬と共に過ごしながら犬の社会性を学ぶとても大切な時期です。この社会性が身に付く前に母犬と離されてしまうと、後のしつけや性格形成に影響が出てしまう場合があります。
また、ブリーダーはその犬種に関しては知識が豊富ですので、家に迎え入れた後でもしつけや飼育方法などで分からない点や悩みが生じた場合には、相談をすると的確なアドバイスを受けることが出来ます。
デメリット
- 自分が飼育したいタイミングで子犬が産まれていない場合がある
- 単一犬種のみのブリーダーが多いので、色々な犬種を見て比べることが出来ない
- 単身者や高齢であるなどの理由で、購入を断れる場合がある
ペットショップとは違い、ブリーダーの元には常に子犬が居るという訳ではありません。その為、いざ自分が子犬を欲しいと思っても、次の出産予定はまだ決まっていないということも充分あり得ます。
子犬がすぐにでも欲しいという人には、タイミング次第でブリーダーは不向きと言えます。
また、複数の犬種を取り扱っているブリーダーは稀ですので、飼いたい犬種が決まっていない場合には、あちこちのブリーダーを見て回らなくてはならない手間もあります。
その他には、単身者や高齢であるという理由で販売を断るブリーダーも実際に存在します。これは決して殿様商売をしているのではなく、子犬には幸せになって欲しいという気持ちから飼育者に厳しい条件を付けているので、保証人を付けるなど交渉次第では対応してくれる場合もあるようです。
ブリーダーから犬を家族として迎え入れるまでの流れ
ペットショップから子犬を購入する場合には、その日にすぐ子犬を連れて帰れる場合も多々ありますが、ブリーダーの場合は少し違います。
ブリーダーから子犬を迎え入れる場合の、一般的な流れを紹介します。
1.ブリーダーに連絡をして子犬が産まれているかを確認する
子犬は常に居る訳ではないので、もし居ないようであれば出産予定なども確認してみる。
予約制度を設けているブリーダーもいるので、その旨を確認してみる。予約をする場合には、親犬を見学させてもらうのがおすすめ。
2.子犬が居るようであれば、見学の可否を確認し日程を決める
子犬の見学に行った際には、親犬も見せて欲しいと先に伝えておく。当日は犬舎の見学をその場でお願いし、もしも犬舎見学を断られた場合には飼育環境に不安があるので、その点を考慮した方がいい場合がある。
3.子犬を見学する
子犬は免疫力が弱く疲れやすいので、見学は短時間であることが多い。小さなお子さんが同伴する場合には、事前に許可を取っておくのがおすすめ。(母犬は神経質になっていることがあるので、お子さんの高い大きな声を嫌がる場合がある)
4.購入を希望するようであれば、その旨を伝えて引き取る期日などを相談する
購入が決定した時点で、可能であればタオルやおもちゃなどを預けておき、ブリーダーの元で使用しておいてもらう。引き取る時にはそのタオルなども一緒に引き取るようにすると、子犬は1頭になってしまっても母犬の匂いの付いたものあれば安心して過ごすことが出来る。
まとめ
犬のブリーダーについて紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ブリーダーとペットショップとでは、子犬の見学方法から購入方法まで大きく違いがあります。
これから子犬を家族に迎えようとしているのであれば、ペットショップだけではなく一度ブリーダーにも見学に行ってみてはいかがでしょうか。
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