犬のよだれなどで汚れてしまった臭いおもちゃは、普段どんな洗い方で洗濯していますか?犬の唾液や口の中の細菌を含んだ犬グッズをそのまま放置しておくと雑菌が繁殖して不衛生になってしまいます。犬用品の洗い方からおすすめの洗濯グッズをご紹介します。
犬のヨダレは雑菌だらけ?
愛犬が遊んでいるお気に入りのぬいぐるみなど、汚れたおもちゃの臭いを嗅いだことがありますか?犬のヨダレがついたおもちゃをそのままにしておくと、発酵した臭いやカビを含んだような悪臭を放つことがあります。
特に水分を多く含みやすい犬のおもちゃや犬グッズ、布製品などは乾燥しにくく、唾液を吸い込みやすいので、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。
汚れた犬グッズは犬だけでなく、人間にも害となる
犬の唾液から雑菌が繁殖した汚れたおもちゃで犬が遊び続けると、犬自身が雑菌を取り込んでしまうことはもちろん、小さなお子さんが触って口に入れることで病気を引き起こす原因となる可能性もあります。
犬の唾液には、人間にとって害のある病原菌が含まれている場合もあるので、おもちゃや食器、洋服、ベッドなどを含む犬用品は、定期的に洗浄や洗濯をするようにしましょう。
犬用品の正しい洗い方は?
犬用品の洗い方は、基本的にはどれも同じですが、嘔吐物や排泄物があったり、すでに悪臭を放っている場合は、汚れをある程度落とすためにお湯洗いや水洗いで流してから、洗剤などを使用した方が効果的です。
洗濯物はできれば人間と犬で分ける
人間と犬の間で起こる「人獣共通感染症(ズーノーシス)」を防ぐために、人用と犬用で洗濯機を分けて使用したいところですが、犬用の洗濯機を用意するのは金銭的にも負担がかかります。そこで、例えば、汚れのついているものや犬のおもちゃを洗う際には、可能であれば人間と犬の洗う洗濯物を分けることをおすすめします。
基本的には人間用の洗剤で大丈夫
基本的に犬用品を洗う際には、人間用の洗剤を使用して問題ありません。嘔吐物やおしっこ、うんちなどの排泄物が付着している場合などは、漂白系の洗剤や薬剤を使用する方もいるでしょう。ただし、どの洗剤を使用してもしっかりとすすいで洗い流すことが大切です。
ぬいぐるみなど犬のおもちゃの洗い方
唾液や水分を吸収して臭くなりやすいぬいぐるみやおもちゃを洗う頻度は、できれば1週間に1回程度、汚れや臭いがひどい場合には適宜洗濯を行うとよいでしょう。
洗い方は、最初に粘着シートや掃除機を使って犬の毛や付着物を取り除き、ぬるま湯で下洗いをしてから洗濯機を使用するか、タライなどで洗ってから最後に洗剤をキレイに流し、絞るか脱水をかけてから、しっかり乾燥させましょう。
ぬいぐるみ類は水分を含みやすいので、表と裏を入念に乾燥させると、嫌な臭いが残りにくくなります。
どうしても時間がなく洗濯できない場合は、よく晴れた日にベランダなどの日光が当たる場所で天日干しを行うことをおすすめします。
ロープ系のおもちゃは、犬がぐしゃぐしゃと噛み続けるため、口腔内の雑菌をより多く含んでいる可能性があります。このため、変形などを起こす可能性がない材質であれば、ときどき熱湯消毒をすることをおすすめします。
「重曹」を使った犬のおもちゃの洗い方
犬のおもちゃを洗う場合、洗剤や洗濯機を使わずに、お掃除に役立つ便利アイテムである重曹を使用するのもおすすめです。
タライなどの入れ物か、破けにくい頑丈なビニール袋を2重にして、お湯を入れてからぬいぐるみを投入し、1度揉み洗いをして簡単に汚れを落としてから、新しいお湯に入れ替えます。
次に重曹を入れてぬいぐるみやおもちゃを揉み洗いし、1時間程度つけおきを行い、最後にしっかりすすぎます。
犬の食器の洗い方
愛犬が毎日食べる食事の際に使用する食器は、犬のヨダレがたくさんついていて、ネバネバ・ヌルヌルしているかもしれません。食事後は速やかに下げて食器を洗わないと、雑菌が繁殖しやすくなります。お水の食器も同様で、お水を取り替える際に食器を洗うようにしましょう。
食器を洗うスポンジは人間用と犬用を必ず分ける
犬だけでなくペットと暮らしている家庭では、人畜共通感染症を防ぐために、食器を洗うスポンジは人間用の食器洗い用とペット用を分ける必要があります。
スポンジ自体が雑菌の温床となることがあるので、日常的にスポンジを熱湯消毒するか、除菌効果のある食器洗剤を使用するのも良いでしょう。
食器用洗剤を使用して洗い、しっかり流す
基本的には、人間用の食器用洗剤を使用して犬の食器を洗いますが、しっかりと洗剤を流し落とす必要があります。
その他の洗い方の注意点としては、香りが強く残りやすい香料を売りにしている洗剤は、犬には必要のないものなのでおすすめしません。
ステンレス製の食器の場合は、熱湯消毒を行う
洗ってもヌルヌルとした感覚が落ちない場合は、熱湯消毒を行います。ただし、これはステンレスなどの金属製に限ります。プラスチック製品の食器に熱湯をかけると、有害な物質が出たり食器が変形する可能性があるのでやめましょう。
特に犬に生肉を扱う食事を与えている場合は、雑菌による食中毒を防ぐためにも熱湯消毒はおすすめです。
人間用の食洗機には犬の食器を入れない
食洗機は便利なアイテムですが、人間用と犬用の食器を食洗機で共用することは、人獣共通感染症の可能性が高まり非常に危険です。
犬の洋服の洗い方
使わないシーズンになった愛犬の洋服をしっかり洗って臭いを落としておいたはずなのに、しばらくぶりに衣替えをして出してみたら、犬臭くなっているというのもよくある話です。例えば、犬の被毛の皮脂が落としきれていなかったり、湿気を含むことで再び悪臭を放つことがあります。
犬服は洗濯機で洗って大丈夫
愛犬の洋服を洗う際は、家庭用の洗濯機で洗っても大丈夫です。ただし、人間用も同じですが、衣服用の漂白剤を使用した場合、変色や脱色を起こすことがあるので注意が必要です。
大事なお洋服は手もみ洗い
愛犬の大切なお出かけ着やレースがついているものは、しばらく重曹を混ぜたお湯に浸けて手もみ洗いをしましょう。洗濯機で洗って大丈夫だと飼い主さんが判断したお洋服の場合、この重曹を使った下処理の後に洗濯機で洗うと臭いや汚れが取れやすくなります。
洗濯機で大量の洋服を洗わない
洗い方の注意点としては、人間用と同じですが、洗濯機に大量の洋服を入れると汚れが落ちにくくなるので注意が必要です。
香料の強い洗剤や柔軟剤に注意
犬の体質にもよりますが、発作を起こしやすい犬の場合は、鼻から入ってくる強い香りが刺激になる可能性もあるので、香料の強い洗剤や柔軟剤を使用しないことをおすすめします。
一番注意するべきことは、洋服などに薬剤が残らないようにすることです。入念にすすぎを行いましょう。
おすすめ洗濯グッズ
犬用品を洗う際には、基本的には人用の洗剤で問題ありませんが、愛犬への影響が気になる場合におすすめできる洗濯グッズをご紹介します。
小型洗濯機(簡易洗濯機)を使う
蛇口と排水ができる場所があれば、お風呂場や屋外でも簡易洗濯を行うことができ、るので人間用と犬用を分けることで、安心してお洗濯を行うことができます。
犬用品のおすすめの洗濯グッズ「洗剤」
人間の場合は、口に入れるものを洗濯することは赤ちゃん以外あまりありませんが、犬のおもちゃは直接愛犬の口の中に入るものなので、洗浄力があっても、化学的なものが犬の口の中に入ることを心配する飼い主さんも多いです。
界面活性剤を使用していない洗剤
界面活性剤、漂白剤、蛍光漂白剤、柔軟剤、香料、リン酸塩も使用していない無添加洗剤で、できるだけナチュラルな洗い方を求める飼い主さんにおすすめです。洗浄液の中でメダカが泳ぐことができるというキャッチコピーの洗濯洗剤です。
ペット用の洗濯洗剤
大手メーカーであるライオンのペット用の洗濯洗剤です。植物生まれの除菌成分が使われており、洗濯物をペットが舐めても安心というコンセプトの洗剤です。
最後に
日々使用している愛犬のグッズが汚れているなと感じたら、見て見ぬフリをせずに、清潔に洗うようにしましょう。犬の口の中に入るものについては、特に夏場は高温多湿で雑菌が増えやすくなりますし、冬は室内の温度を高くすると雑菌が繁殖しやすくなります。
洗濯グッズを上手に活用して、気になる犬用品をまめに洗って清潔にすることを心がけましょう。
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