愛犬の噛み癖を治すしつけ方法3選

しつけ

ワンちゃんの噛み癖に悩む飼い主さんは意外に多いと聞きます。でも、何で噛むのかを考えてあげることで、原因によって対処法が違ってくることが解るはず。今回は、そんな切り口で一緒に考えてみましょう。

犬が噛むのはなぜ?

犬が噛むのはなぜ?

犬が噛むには、幾つかの理由による行動パターンに分けることができます。

歯が生え替わる時期

パピーによくある事に、歯が生え替わる頃に色々な物をかじって壊す行動があります。これは、乳歯から永久歯に生え替わる月齢6ヶ月くらいから顕著に表れると言われています。

歯が生え替わる時には、痒みや、違和感を感じるため、その感覚を紛らわすためにかじるようになるようです。

これを防ぐためには、噛んでも良いおもちゃを与えるのが簡単な対処法です。犬用で噛んでも害のないものを選んであげましょう。直ぐに破けたり、裂けたりする物は、園は編などを飲み込んでトラブルになってしまうこともあるので、ご注意を。

ストレスを感じている時

これも、いくつかの問題行動がありますが、溜まったストレスを解消するために物をかじって紛らわす場合と、飼い主に構ってもらいたい欲求を満たすため、注意を引く目的でわざと叱られる行動、すなわちかじって物を壊すこともあります。

場合によっては、自分の体をかじって傷つけるケースもあります。こういった自傷行為は、なるべく早めにストレスになる原因を突き止め、対策をとりたいですね。

神経質、怖い経験から

このパターンは一番厄介で解決にも時間がかかります。

まず、その犬本来の性格が神経質あるいは臆病である場合は、普段の接し方や散歩などから自分の身に危険が及ばない相手や環境を与えることを繰り返して経験させていくことが大切です。一気に慣らそうとせずに、その犬の行動をよく見極めながら、徐々に経験値が増すようにしてあげると良いでしょう。

また、保護犬などによくあるパターンとして、不幸な境遇から虐待を受けていたり、そこまではいかずとも怖い経験をしている場合に、似たようなシチュエーションで恐怖から攻撃的になる場合があります。心に傷を負っていると考えても良いでしょう。

このケースでは、周りの人や犬を噛むことにつながりやすいので、要注意です。こういった子達にも、時間をかけて、安心できる相手や場所だということを教えていくことが大切です。

かゆみ・違和感を置換する

かゆみ・違和感を置換する

特にパピーの頃の噛み癖というと、家の中に置いてある物を噛んで壊してしまうケースが多いでしょう。これは、先にも書いたように、歯が生え替わる時に痒みや違和感を感じ、それを紛らわせるように身近にある物をかじる行動です。

これを簡単に止めさせるには、噛んでも良い堅めのゴム製おもちゃや噛むと音の鳴るおもちゃ等を与えるのが簡単な方法でしょう。これは、歯の痒みよりもおもちゃへの興味が上回って意識がおもちゃに置き換わることで、噛むいたずらを忘れてしまうのです。ただ、同じおもちゃをずっと与えていると飽きてしまって、また同じ事を繰り返すこともあるので、上手に興味を引くようなタイミングで与えましょう。

それから、噛み癖防止のスプレー等も市販されています。そのほとんどが苦みを感じるようなタイプですが、噛んでは困る物にスプレーしておくと、味覚的に嫌な思いを繰り返すことで、噛むことを止めさせる効果が得られます。問題行動が収まるまで、定期的にスプレーする必要があります。

ストレス解消

ストレス解消

散歩や運動などを充分に出来ない時にストレスを抱えてしまう犬は多いようです。愛犬を迎えてから環境が変わったり、生活習慣が変化したりする時などもストレスを感じることもありますね。そういった、ストレスを生じさせる問題に対して解決に近づけるように接し方や環境を整えてあげましょう。

我が家のディスクドッグがパピーの頃、長い留守番にストレスを感じ、自分のしっぽをかじってしまう期間がありました。この時は、なるべく、1対1で過ごせる時間を多くするように心掛け、散歩時にも話しかけたり、ディスクドッグなどのお互いを意識する運動を多めに行なうコミュニケーションによって解決出来ましたので、試してみてください。

ゆっくり環境に慣れさせる

ゆっくり環境に慣れさせる

犬の性格や経験から怖い物に対して歯を剥くのは、ある意味、動物としては本能なのかも知れません。それだけに、人と一緒に暮らす犬にとっては、困難な問題であるとも言えます。

しかし、時間をかけずに無理強いすることは、逆効果です。犬の性格や普段の行動と照らし合わせ、焦らずに解決出来るような環境や場面作りを意識しましょう。

それには、接し方が優しくソフトな犬や犬の扱いが丁寧な人に協力してもらって徐々に慣れるようにするのも良いでしょう。

こうした難しい犬の問題を解決(というよりは軽減)できると飼い主としての資質もかなり向上したといえると思います。

最後に

噛み癖には、物を噛む、人・犬を噛むなど、決して見過ごせない事態を招いてしまう事が起こり得ます。気づいたら、その原因が何かを見極めることが解決への早道ですが、解りにくいこともあります。いくつかのパターンを意識して、対処法を試してみてください。お互いに快適に生活できるようになると思いますよ。

大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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