「犬も猫も大好きだけど同居をさせるのは大丈夫?」犬と猫が一緒に暮らしている人もいるけれど、ケンカをしたりしないのか不安になる方も多いのではないでしょうか?犬と猫を仲良く同居させるためのポイントを紹介します。
犬と猫は仲良く同居できるが、無理に接触させないこと
よく犬派?猫派?なんてことが言われることがありますが、犬猫どちらも大好きで、一緒に暮らしている方もいます。ケンカはしないの?と思われるかもしれませんが、犬と猫の同居は可能です。
そもそも、人と犬、人と猫、ともに全く違う種族が一緒の空間で生活をすることができているので、犬と猫が共に生活をすることももちろん可能です。
ただし、犬と猫はお互いの気持ちを汲み取ったり、理解したりしようとする気持ちは持っていないので、同居を考えている場合は、間に入っている私たち人間が犬と猫を無理に接触させたり、強引に仲良くさせようとしたりしないことが大切なポイントです。
飼い主さんが、早く仲良くなれるようにと焦って、無理に同じ部屋に入れて過ごさせるなど、不自然なことはしないで、犬と猫のそれぞれが、自然に距離を縮めていかれるような環境を作ってあげるようにしましょう。
犬と猫が仲良く同居するためのポイント
犬と猫が仲良く同居していくために、次のことを心掛けましょう。
①互いの習性を理解する
犬と猫とでは持って産まれた習性が全く違うので、それぞれの習性をきちんと理解しておくことが大切です。
犬の習性
縄張り意識と警戒心が強い
家族の中で順位を決めたがる
飼い主さんの愛情を独り占めしたがる
生活のリズムを人に合わせることが出来る
動くものを追い掛ける
猫の習性
独立心が強い
夜行性で睡眠時間が長い
自分の生活ペースを乱さない
動くものを捕まえる
ここに挙げたものは、それぞれの持つ習性の一部になります。一部だけでもこれだけ違いがあるため、犬と猫の同居は可能だとしても、全く別の動物同士であることをきちんと認識しておく必要があります。
②相性を観察する
犬と猫の同居がスタートしたら、お互いがその存在に慣れるまでは目を離さないようにして、犬と猫の相性をよく観察するようにしてください。
慣れたかどうかの判断材料としては、お互いがすぐ近くに居ても関心を示さなくなることです。
これは決して仲が良くないから関心を示さないのではなく、近くに居ることが自然だと感じるようになったからこそ特に関心を示さなくなるのです。
③同居させる組み合わせ
犬と猫を同居させる場合、子犬と子猫や成犬と子猫など、組み合わせは何パターンかあります。一緒に暮らすパターンごとに対応が変わってくるので、事前にイメージしておくとよいでしょう。
子犬と子猫
同居させるのに最も良い組み合わせが、子犬と子猫になります。
子ども同士は、お互いが相手に対する好奇心が旺盛で、さらに同じ空間にいる相手に対してあまり警戒心を持ちません。このため、お互いの存在に慣れるまでの期間が早くなります。
また、違う習性をもちながらも同時に社会化期を過ごすことで、ベストな距離感を自然と学んでいきます。
成犬と子猫
成犬と子猫の組み合わせの場合は、子犬と子猫の組み合わせの次にうまくいきやすい組み合わせとなります。
ただし、犬の方が警戒心が強く神経質な性格の場合は、子猫の存在自体を受け入れるまでに時間がかかるかもしれません。また、成犬が子猫に対して過剰な反応をすることで、子猫がも怖がるようになってしまう可能性もあります。
攻撃性の高い成犬の場合には、飼い主が目を離した間など、一瞬の隙を見て子猫を獲物のように扱ってしまう場合があるので注意が必要です。
穏やかな性格で社交的な性格の成犬であれば、すんなり受け入れてくれる場合が多いようです。
成猫と子犬
成猫と子犬の組み合わせの場合、スムーズに仲良くなれるかどうかは成猫の性格に全てがかかってきます。
穏やかな性格の猫であれば、最初は戸惑っていても、徐々に子犬の存在を受け入れてくれる確率が高いですが、神経質で臆病な猫の場合は、同居は可能でも仲良くなるのは少し難しいかもしれません。
猫のお気に入りの場所をきちんと確保してあげていれば、一定の距離を保ちつつ同居をすることは可能です。
ただし、高齢の猫は賑やかな子犬の行動にストレスを感じる場合もあるため、猫が高齢の場合は子犬を迎えるのはあまりおすすめできません。
成犬と成猫
成犬と成猫の場合は、最も注意が必要な組み合わせです。もし、相性が合わずに喧嘩になった場合は、お互いに怪我をする恐れもあります。
成犬と成猫を同居させる際は、どちらかをケージに入れて、対面はケージ越しから始め、お互いの存在自体に慣れさせていくようにするとよいでしょう。
犬の方が高齢の方が割とうまくいく可能性が高いといわれますが、逆の場合は慣れるまでに長い時間を必要とする場合が多いです。
既に犬か猫のどちらかを飼育しているところへ新しく迎え入れる場合は、犬がいるところへ猫を迎え入れる方が慣れるのが早いとされていますが、先にいる犬を常に優先して、犬が猫にヤキモチを焼かないように心掛ける必要があります。
先に猫を飼育している場合は、猫のテリトリーを荒らさないように最初は別の部屋で過ごさせるようにするのがおすすめです。猫が犬の気配を察知し、遠目にでも確認しにくるようにすることで、犬の存在を意識しながら少しずつ受け入れていくようになるでしょう。
犬と猫を同居させる際に注意すること
ではここからは、犬と猫を同居させるときに注意することをみていきましょう。
犬と猫が落ち着ける場所をそれぞれに作ってあげること
犬と猫とでは生活のペースが違うので、それぞれがゆっくりすることの出来る場所が必要です。
特に、猫は自分だけの時間をとても大切にする動物なので、猫が自分だけでくつろげる場所として、犬が届かないような高い場所に落ち着ける居場所を作ってあげましょう。
猫は高い場所から全体を見渡すのが好きなので、犬と同居をする場合にはキャットタワーなどを用意してあげると、くつろぐげるようになります。
留守中はなるべく別々に過ごさせること
飼い主が外出して犬と猫だけで留守番をする場合は、犬と猫が接触ができない環境にしておくのがおすすめです。
普段どんなに仲が良くても、遊んでじゃれているうちに思わぬケガをする可能性もあります。
人の目が行き届かないときは、それぞれをケージに入れるか、別々の部屋で留守番をさせるようにしましょう。
食事は共有しないこと
犬と猫とでは、たとえ年齢が一緒であったとしても食事は共有しないでください。
犬と猫が健康な身体を作っていくためには、必要とされる栄養素や栄養バランスが違うので、それぞれに適した食事を用意してあげる必要があります。
また、食事の際にはゆったりとした気持ちで、自分のペースで食べられる環境を整えてあげる必要があります。犬猫が相手の食事に興味を持ったり、相手にちょっかいを出すことがないように、別々の場所で与えるか時間をずらすようにしましょう。
犬と猫の動きの違いを理解すること
犬と猫とは動きが全く違います。犬は平らな地面を走り回り、猫は上下移動をします。その違いを理解した上で生活環境を整えないと、犬と猫がお互いにストレスを感じる可能性があります。
例えば、犬は床の上を動き回るので、猫の寝床を地面に近い場所すると、猫はゆっくりと眠ることも出来ませんし、犬がちょっかいを出して怒らせてしまうかもしれません。
また、猫は棚の上など高い場所にジャンプして乗りたがるため、猫が乗りそうな高い場所に物を置いておくと、それが地面に落下して犬に当たることもあります。。
それぞれの動きをよく理解して、生活スペースを整えてあげるようにしてください。
猫の爪に注意すること
猫は相手を攻撃する時に、鋭い爪を出して前足で素早く叩くことをします。遊んでいる最中にも、興奮してくると爪を出してじゃれることがあります。
猫には攻撃するつもりはなくても、爪が当たると犬に大怪我をさせてしまうことがあるので、猫の爪はこまめにチェックして切るようにしてください。
犬と猫と平等に接すること
これは犬と猫の同居だけでなく、多頭飼いをしている場合にもいえることですが、全ての動物と平等に接することを心掛ける必要があります。
先住犬や先住猫を新しく迎え入れたコよりも優先しますが、これはあくまで対応する順番であって、接し方や遊び方などは平等にしてあげてください。
犬も猫もしっかり状況を見ています。お互いが嫉妬心を持つようになってしまうと、仲良くなるどころではなくなってしまいます。
犬と猫が一緒に暮らすときに必要なグッズ
犬と猫を同居させる際に、用意するものをいくつか紹介しておきます。
犬
- 犬専用のケージ
- 犬用のベッド
- 犬専用のトイレ
- トイレシーツ
- 犬専用の食器
- ドッグフード
- おもちゃ
- 首輪、リード
まずは愛犬用のケージを用意してあげるのがおすすめです。
ケージに閉じ込めるのは可哀想と思う方がいるかもしれませんが、犬が安心出来る個室を与えてあげるというイメージになります。
また、犬は元々群れで生活していた動物なので、一緒に生活をする飼い主さんとのコミュニケーションを多く望みます。犬がストレスを抱えないためにも、一緒に遊んであげたり、運動不足にならないように散歩で運動させる必要があります。
猫
- キャットタワー
- 猫用のベッド
- 猫専用のトイレ
- 猫用トイレの砂やマット
- 猫専用の食器
- キャットフード
- 爪とぎ
- おもちゃ
猫は犬と違い、平面を駆け回るよりも上下の運動を好みます。このため、キャットタワーを設置すると喜びますし、ベッド付のキャトタワーを選ぶと、そこを定位置として休んだり、くつろぐようになるので一石二鳥です。
また、猫の本能である狩りへの欲求を満たしてあげるために、おもちゃなどで遊びに誘ってあげましょう。
必要であれば猫用のケージありますが、犬用のケージとは違い猫の場合は上下に移動が出来る高さのあるタイプの物がおすすめです。
犬と猫が共通して使えるグッズ
犬用と猫用で分けなくても、共通で使用できるものもあります。
消臭剤
犬や猫がいると、清潔を心掛けていても動物の臭いが室内にこもってしまいます。トイレ周りも臭いが残ってしまうことがあるので、消臭剤は必需品です。
空気中にスプレーするタイプや部屋に設置するタイプ、臭いの気になる箇所にスプレーをして拭き取るタイプなど、消臭剤にもさまざまな種類がありますが、基本的にはどれも共通して使用することができます。
ウェットシート
ちょっと汚れてしまった部分を拭いたり、犬や猫の口周りなどを拭いてあげる際など、ウェットシートは用意しておくと便利です。
顔やお尻周りを拭くことができるノンアルコールタイプの物を選ぶようにするとよいでしょう。
キャリーバッグ
キャリーバッグは病院に行く時や外出時に使用するので、用意をしておきましょう。犬と猫の大きさがほぼ変わらないようであれば、共有することもできます。
ただし、災害時や緊急時のためにも、それぞれに用意しておきましょう。
まとめ
ここまで、犬と猫の同居について紹介してきましたが、犬と猫の同居自体はそれほど難しいことではありません。
それぞれの習性や生活のペースを理解してあげれば、お互いが気持ち良く生活をしていくことができます。
ただし、中にはどうしても受け入れることができないタイプの子もいます。その場合は、無理に距離を縮めようとするのではなく、それぞれの気持ちを理解しつつ生活スペースを分けるなどの工夫や配慮が必要です。
一定の距離を保ちつつ生活をしていると、いつの間にか受け入れてくれるようになる場合も多いです。あくまでも自然体が基本です。
飼い主さんも焦らずゆっくりした気持ちで過ごすと、ワンちゃんやネコちゃんも穏やかな気持ちで過ごすことができるでしょう。
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