パピーウォーカーは盲導犬になる候補の子犬を成犬まで預かるボランティアのことです。パピーウォーカーは可愛い子犬と過ごすだけでなく大変なこともありますが、犬が好きで責任感のある方なら、やりがいのあるおすすめのボランティアです。今回は、パピーウォーカーはどんな活動をしているのか、どんな条件があるのかについてご紹介します。
パピーウォーカーとは?
パピーウォーカーは、将来盲導犬になる候補となる子犬を、生後約2ヶ月前後から、成犬になり盲導犬育成施設に入所するまでの間、預かるボランティアのことです。盲導犬の育成団体によってはパピーレイザーと呼ぶ場合もありますが、日本では一般的に、盲導犬の育成段階の1つとして子犬を飼育するボランティアさんのことをパピーウォーカーと呼ぶことが多いです。
盲導犬候補犬になるためには、子犬の心身の成長に欠かせない「社会化期」から成犬になるまでの間、家族から愛情をたくさんもらって育ててもらうことが大切なので、パピーウォーカーとなる家族全員の協力が欠かせません。
パピーウォーカーになるために資格は必要?
パピーウォーカーになるための資格はありません。日本全国にある盲導犬育成団体の中から、支援したい団体、またはパピーウォーカになりたいと思う団体に、直接パピーウォーカーの希望者登録を行います。どの育成団体のボランティアをするかは、施設の見学や説明会、イベントに参加してみてから決めることをおすすめします。
パピーウォーカーになるための基本条件
パピーウォーカーになるための基本条件は各盲導犬育成団体によって異なります。盲導犬育成や視覚障害者への理解と知識を学ぶための説明会への参加が条件の団体もあります。主な条件の例は以下の通りです。
- 室内飼育であること
- 犬の飼育が認められている家または部屋であること
- 留守番が少ないこと
- 散歩に連れて行けること
- 定期的に訓練センターに犬を連れて行けること
- 訓練センターから近いこと
- 家族全員で協力して子犬を育てることができること
- 犬の飼育費や日常の治療費を支払うことができ、健康管理をきちんと行えること
- 先住犬がいないこと
- 自家用車があること
パピーの名前はどうやって決めるの?
パピーの名付けについては、各盲導犬育成団体の方針によって異なります。犬達の効率的な管理のために、出産の順番にA〜Zまで文字をつけていき、Aから始まる名前、Bから始まる名前、Cから…といった順番でパピーウォーカーさんが名前を付けることのできる団体もあります。
このため同胎の兄弟姉妹犬は同じアルファベットから始まる名前になることが多いです。この他にも、すでに名前が決まっている犬を預かる場合もあります。
パピーウォーカーになるまでの流れ
パピーウォーカーになるには、盲導犬育成団体にパピーウォーカーを希望する申請を行います。申請にあたり事前に説明会を受けることを条件としているところもあります。申請後、盲導犬育成団体のスタッフと面談を行い、選考を通れば、パピーウォーカーとして子犬が来るのを待つことができます。
子犬が家にやってくることを待っている同じボランティアさんはたくさんいるので、実際に子犬がやってくるのは、すぐかもしれませんし、時間がかかるかもしれないので、いつになるかはわかりません。子犬がやってきて委託されることで晴れてパピーウォーカーとなります。
パピーウォーカーの活動内容とは?
パピーウォーカーはただ子犬を可愛がるだけのボランティアではありません。子犬にたくさんの愛情を注ぐことはもちろん、犬の食事や散歩、健康管理を行い、心身共に健康に育てることが必要です。
子犬が人間とともに生活をして、人間との信頼関係を築き、人間社会で暮らしていくための社会性を身につけていくために、子犬にさまざまな経験をさせてあげることが盲導犬の候補犬になるために大切なこととなります。
まとめ
パピーウォーカーは、子犬を成犬まで「預かる」ボランティアです。子犬を預かってから成犬になった時、家を巣立つ日がやってきます。お別れの日は寂しい気持ちでいっぱいになるでしょう。しかし、パピーウォーカーさんの支援がなければ、たくさんの盲導犬が日本で活躍することはできないのです。パピーウォーカーは責任感のある方におすすめしたいボランティア活動です。
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