新宿区で25年以上デザイン会社、カプラデザインを経営している蕗谷敏雄さん。
私たちがその名前を目にすることはありませんが、身の回りにもカプラデザインで手がけた製品があります。
社会の動きを敏感にとらえて美しく、快適な製品にして私たちの手元に届けてくれます。
そんな蕗谷さんの仕事や都会生活のなかで感じるストレスをいやしてくれるのがルーク君とラムちゃんの二匹のミニチュアダックスフンド。
ワンちゃんとの生活とお仕事の様子をおうかがいしました。
【デザインに関することならどんな課題でも対応】
Q.カプラデザインはどんな会社なのですか?
A.都内のデザイン会社でデザイナー、アートディレクターとして勤めたのち会社を設立しました。
環境保護の活動に関心を持っていたので社名を「カプラ」としました。
デザインといっても皆さんピンとこないと思いますが、主に広告宣伝・販売促進のプランニングからコンサルティング、デザイン企画・制作、商品企画及びパッケージデザイン、展示会イベントの企画・制作、キャラクターの企画・制作など、デザインに関することはほとんど守備範囲にしています。
最近ではwebページの企画・制作も手がけています。
お客様はあらゆる分野にわたっていますが、食品、医薬品、美容関係、通信関係、コーヒーチェーンなどが主なところでしょうか。
「これまでの企画に飽きたので斬新な提案をして欲しい」「スケジュールが詰まっていてなんとか対応してくれるところはないか」など、難しい課題にもていねいに対応するので、おかげさまで長いお付き合いをいただいています。
北齋プロジェクトの一環として開発を進める北齋グッズ。11月末発売予定。
【ワンちゃんたちのやさしさに飼い主の愛情も引き出される】
Q.ワンちゃんたちを紹介してください。
A.子どもたちが独立して夫婦だけになったとき、娘の紹介で2002年に雄のルークがきました。1匹では寂しいだろうということで2004年に雌のラムを迎えました。
現在は新宿の仕事場兼住まいでいつも一緒に過ごしています。寝るときも布団にもぐり込んできて、枕をともにして寝ています。
近くの若葉町や坂町なども街路樹やご家庭の庭木が多く、季節ごとに咲く花や移り変わる木々の様子などが楽しめます。
ここ四谷界隈も防衛庁や迎賓館、上智大学の土手などワンちゃんの散歩にうってつけの場所があり、毎日の散歩が楽しみです。
二匹とも高齢(ルーク君15歳、ラムちゃん13歳)になりましたが、ミニダックスフント特有の腰の病気もなく、元気です。ルークは歳のせいか最近元気がなくなってきたのですが、ミネラル入りの天然由来の犬猫用の消臭水を飲ませていたところ、それまで避けていた階段の上り下りもできるようになり、すっかり元気になりました。
奥様の久美子さんによると、「お互いに譲り合いの精神があるとてもやさしい子たちです。食事を分けて食べたり、膝の上で十分にかわいがってもらったと思うと飼い主の膝をもう一匹に譲ったりします。
落ち込んでいると、それを察してそばに寄り添ってくれますし、大切な家族の一員です。この子たちによって私たちの愛情が引き出されます。おかげで家の中も昔に比べるとずいぶん明るくなりました」とのことです。
四谷三丁目界隈は楽しい散歩コースがいっぱい。
季節の移り変わりを楽しみながらのお散歩。
【伝統文化や善意をデザインの力で活用して社会貢献したい】
Q.どんな思いで会社を運営されているのですか?
A.本業のデザイン制作と同時に社会貢献にも積極的に関わっています。
そのひとつが「チャリティーローズ」です。
東日本大震災の復興のためにフランスの著名な作出家が開発した「絆」という品種のバラを全国に広め、その収益を支援に充てるというものです。
もうひとつは江戸時代に開花した世界に誇る美意識である江戸文化を現在に活かそうという銀座蔦屋のセミナーです。様々な分野の専門家によるセミナーを開催し、「江戸塾」として江戸の美意識を発信する活動の運営に参加しています。
どちらもこれまでやってきたデザインのスキルを社会貢献に反映させようというものです。
日本が世界に誇る伝統文化やおもてなしの心をデザインの力で魅力アップさせ、少しでも社会の役に立ちたいと思っています。
特にジャポニズムの先駆的な役割を果たした葛飾北齋の偉業を2020年のオリンピックに向けて広め活性化する活動を展開しています。
一般社団法人日本美術アカデミーを核にして出版、イベント、商品開発なども進めています。
富嶽四十六景」を歩く(双葉書房)。海外の観光客にも使いやすい英語訳もついているガイドブック。
取材にご協力いただいた会社
有限会社カプラデザイン
〒160-0008 東京都新宿区三栄町10-2三栄星野ビル 5F/3F
03-6380-6792