犬と出かける際のルールとマナー【お散歩 ドッグラン ドッグカフェ編】

特集

犬とお出かけする際には、ルールとマナーを守らなければなりません。全ての人が犬好きではないこと、犬が苦手な人もいることを頭に入れて、ワンちゃんとお出かけを楽しみましょう!
お散歩やドッグラン、ドッグカフェを利用する際のマナーをご紹介します。

犬と一緒にお出かけする際はマナーが必要

マナーを守って愛犬と楽しくおでかけしよう

犬と出かける際には、一緒に歩くお散歩が基本となります。犬の散歩のマナーというとどんなことをイメージしますか?多くの飼い主さんが、最初に頭に浮かぶものは「排泄物は持ち帰ること」ではないかと思います。

犬と暮らすには、狂犬病予防法や動物愛護管理法で決められたルール、例えば、犬の登録や年1回の狂犬病の予防注射の実施などがありますが、犬と一緒にお出かけをする際のマナーとしては、「ノーリード禁止」「犬を制御できる人がリードを持つ」などが挙げられます。

法令の内容だけでなく、飼い主として守るべきマナーを心得ておくと、近所のワンちゃんとの交流やドッグランなどのお出かけ先でのトラブルの予防にもつながります。

昨今のニュースで見かける犬の咬傷事故なども正しいマナーを知っていれば避けられたものが多く、ニュースを見て犬が怖いという概念が植え付けられてしまうとても悲しい事故です。

正しいマナーは愛犬を守る大切な知識でもあります。「犬と交流する際」や、「お散歩時のマナー」を確認して、是非実践してください!

犬のお散歩中のマナー

犬のお散歩中のマナー

散歩に必要なもの

  • 首輪とリード
  • 首輪に狂犬病予防注射済票をつけておく 必要であれば、狂犬病予防注射済証やワクチンの接種証明書のコピー
  • うんち袋
  • おしっこをしたらかける水
  • 食器と飲み水

>>犬のお散歩バッグに何を入れる?必需品やあったら便利な物ご紹介

他の犬に近づける前に飼い主さんに確認を

お散歩に行く時間帯は、朝や夕方などどの家庭も似ているため、お散歩中に他の犬と会うことが多くなります。

毎日すれ違う中で顔なじみになったり、同じ犬種に会ったりすると犬同士で遊ばせたくなる飼い主さんも多いと思います。

しかし、犬は他のどの犬のことも大好きで、犬と犬を接触させることは犬にとって嬉しいこと、幸せなことと考えていませんか?実はそうでもないのです。中には、犬が大好きな犬もいれば、犬がとても苦手な犬もいます。

もし、犬が苦手な犬に、むやみに他の犬を近づけてしまうとその子にとって大きなストレスになるだけでなく、飼い主さんが気がついてあげることができないと、犬同士の喧嘩や事故にもつながる恐れがあり危険です。

動物には恐怖を感じたときに現れる”闘争逃避反応”という性質があります。これは、犬が怖いと感じたときに最初に逃げようとする反応のことです。

この状況で逃げられない場合、次は”フリーズ”といって体を硬直させて固まる行動をとります。それでも恐怖(他の犬)が近づいて来た場合は、最後に自分を守るために相手への攻撃をします。これが闘争逃避反応です。

大人しくしていたはずの犬が急に他の犬に攻撃をしたり噛みついたりするのはこの闘争逃避反応によるものが多いと考られていますが、他にももともと攻撃的な気質を持っている犬もいます。

「ワンちゃん同士大丈夫ですか?」という声かけを心がける

愛犬がどのような性格かをよく知っているのは飼い主さんだけです。はじめて会う犬同士が接触する際には、まずは飼い主さんに「ワンちゃんに犬を近づけてもいいですか?」「ワンちゃん同士大丈夫ですか?」と聞いてみましょう。

この魔法のひと言は、お互いの愛犬を守るとても大切なマナーのひと言です。もし、自分の犬が他の犬を苦手と感じているなら、無理に接触をさせないで「ごめんなさい犬が苦手です」と伝えて断る勇気も、愛犬のために、相手の犬とのトラブルにならないためにもとても大切です。

犬と出かける際のマナー

ドッグランやドッグカフェを利用するの際のマナー

愛犬と一緒にお出かけすることを楽しみにしている飼い主さんもいるでしょう。愛犬とのお出かけで持っていくものは、基本的に普段のお散歩で持っていく持ち物があれば大丈夫です。ただし、施設やお店を利用する場合は、指定されたものや必要なものを持っていくことや規約を守りましょう。

ドッグランを利用する際の10のマナー

ドッグランは、犬をノーリードで自由に遊ばせることができる施設で、犬達が囲われている場所を自由に走るため、犬のストレスの軽減にもつながります。

ドッグランのルールや規約を守ってマナーを守って利用する人が大半ですが、「自分だけならいいかな」という一部の人の考えやルールを守らないことで、他の利用者に大きな迷惑となったり、大きなトラブルや事故を起こすこともあります。

①ドッグランに入る前にトイレを済ませておく

ドッグランは、他の犬のニオイがするため、犬にとって刺激的な場所です。他の犬が排泄したニオイの上にマーキングのためのおしっこをしやすくなるので、ドッグランに入る前にうんちやおしっこをさせておくのも、ドッグランのマナーです。もしドッグランの中でウンチをしたら、拾って持って帰ることは当たり前ですが、おしっこをしたら水をかけるようにしましょう。

②予防接種やダニ・ノミなど感染症予防を行うこと

畜犬登録を行い、ワンちゃんに年1回の狂犬病予防注射を受けさせることは飼い主の義務です。さらに、ドッグランでは感染症の予防のために、1年以内に混合ワクチンの接種をしている犬のみが利用できるというルールを設けている施設も多く、最近では、ドッグラン利用時に、狂犬病予防注射済証や混合ワクチンの接種証明書のコピーの提出を利用条件とする施設もあります。

ダニやノミは犬同士が接触して遊んだ際に感染してしまうこともあるので、フィラリア予防とともに定期的な予防が必要です。

③発情期(ヒート中)や体調の悪い犬は利用しない

メス犬で発情期(ヒート中)のワンちゃんは、ドッグランの利用を控えましょう。ドッグランには不特定多数の犬が集まります。去勢手術をしていないオス犬は、メス犬のヒートのにおいを嗅ぐと、興奮して、吠えたり、メス犬を探すことに必死になってしまいます。ケンカなどトラブルの原因にもなることや施設が利用を制限していることもあるでしょう。

また、感染症を防止するためにも、体調不良の犬はドッグランを利用を控えることもマナーの1つです。

④犬の遊ぶ区域を守る

大きなドッグランでは、小型犬用、中型犬用、フリー用といった区域を分けている施設もあります。これらの区域を守って利用することて、ドッグランでのトラブルを減らすことができます。小型犬の場合、うちの犬は大型犬に慣れているから大丈夫という判断も、体の大きな犬が上から乗ったり、じゃれているうちにケガをしてしまう可能性もあります。

⑤すぐにリードを外さない

リードはドッグランに入って愛犬が落ち着いてから外しましょう。先客がいたら、リードをつけたままドッグランの中に入って他の犬達のところへ行き、「大丈夫ですか?」と声かけを行ってから、愛犬が少し落ち着いたら、他のワンちゃんとの様子を見てから、ノーリードにするようにしましょう。

⑥犬から目を離さない

愛犬から目を離さず、トラブルが起きないよう細心の注意を払いましょう。

よくある光景ですが、犬仲間とのおしゃべりに夢中になって、犬を見ていない飼い主さんもいます。見ていない間に、どこかでウンチをしているかもしれません。また、ちょっと目を離した隙にワンちゃんがトラブルに巻き込まれたり、他の人が入ってきた時に、入口から出ていってしまう可能性もあります。ワンちゃんを見守ることもドッグランのマナーです

⑦犬をコントロールできていること

吠えたり他の犬を追いかけたりしないようにしつけておきましょう。犬が吠えたり、他の犬を追いかけてコントロールができない犬は、ドッグラン内で、ケンカや咬傷事故などのトラブルを引き起こす場合があるので、利用するべきではありません。どうしてもドッグランを利用したいのであれば、まずは犬に慣れる練習をする、訓練士に相談するといった対策をして、しつけをしっかり行い、犬のコントロールができるようになってから利用しましょう。

⑧他の犬に勝手に触らない

愛犬のことは飼い主さんにしかよくわかりません。いつも慣れているワンちゃんであれば問題ありませんが、知らない初対面の人の犬をドッグランの中で勝手に触ったり、抱き上げたりしないようにしましょう。

もしかしたら、人が苦手でびっくりした犬に咬まれることもあります。必ず「触っていいですか?」と飼い主さんに確認しましょう。

⑨おもちゃの使い方

ドッグランでおもちゃやボール投げをして遊ぶ飼い主さんも多いですが、施設によってはトラブルを防ぐために使用禁止の場所もあります。他のワンちゃんがいる状況では、ボール遊びをすることで犬が興奮したり、ケンカの原因となるからです。使用するドッグランがおもちゃの使用がOKなのか確認して、状況をみて遊ぶようにしてください。

※おもちゃと同様にケンカや誤飲を防ぐために、ワンちゃんのおやつや人間の食べ物の持ち込み、飲食禁止にしている施設は多いですので、前もって確認してください。

⑩写真撮影やSNSのアップ

可愛い犬の写真や動画を撮影して、すぐにSNSにアップする際には注意が必要。SNSは、撮影した場所や時間、犬の写真で犬種と名前が一致すると、飼い主さんやワンちゃんが特定されてしまうこともあります。いくら自分の犬が可愛いから、ワンちゃんと遊んでいる感を出したいからと、勝手に撮影するのはNGです。

もし撮影したい場合は、撮っていいですか?SNSに載せてもいいですか?と確認するようにしましょう。飼い主さんのプライバシーを侵害しないということも、ドッグラン利用の新しいマナーといえるでしょう。

ドッグカフェを利用する際の7つのマナー

犬と一緒に食事ができる飲食店は、愛犬とのおでかけをより楽しい時間にすることができますが、他のお客さんのためにもマナーはとても大切です。ドッグカフェのマナーはお店によって異なります。ワンちゃんが集まるドッグカフェや犬も入れる飲食店も、初めて利用する場合は、事前にルールを問い合わせると安心して利用できるでしょう。

①入店時にトイレを済ませる

ドッグカフェは飲食店です。お店の中で粗相をしてしまわないように入店前に必ずトイレをさせてから入店するようにしましょう。しかし、事前に済ませていたとしても粗相をしてしまうこともあります。

そんな時は、焦らずにまずは、お店の人に粗相をしたことを伝えることが大切です。消臭スプレーやティッシュ、ビニール袋などのお掃除セットを持ち歩くとよいでしょう。

マーキング癖がある子の場合が、マナーベルトやサニタリーパンツを着用させることもマナーです。

②ヒート中や予防接種をしていない犬は入店しない

ヒート中のワンちゃんが入店してしまうと、オス犬が興奮してトラブルになってしまうこともあるのでヒート中の入店は避けましょう。

また、狂犬病予防ワクチンや混合ワクチンは感染症を予防するために接種するものです。ドッグカフェに行く際は、必ず狂犬病予防ワクチンと混合ワクチンを受けてから連れていきましょう。中には、接種したという証明書がないと入れないお店もあるので、念のために証明書かコピーを持っていくと安心です。

また、感染の疑いがある皮膚病などを患っている場合も入店を避け、完治してから行くようにしましょう。

③ブラッシングをしておく

店内に犬の毛が舞ったり、散ったりしないように事前に自宅でしっかりブラッシングしてから行きましょう。特に毛の長い犬種や抜けやすい犬種は気をつけ、入店する際は洋服を着用させることのも一つの対策です。

④他の犬や人に吠えたり噛んだりしないようにしつけておく

犬は慣れない場所では、警戒や興奮から、他の犬や人に吠えたり噛んだりしてしまう子もいるので、しっかりしつけておきましょう。また、愛犬が吠えそうな仕草を見せた時には落ち着いた声で「すわれ」や「ふせ」などのコマンドをかけ、気をそらすようにしてあげましょう。

⑤リードは短めにしてしっかり繋いでおくこと

店内をフリーにしても大丈夫なお店であれば気にする必要はありません。多くのお店では、リード短くしてテーブル付近のフックなどに繋ぐか、しっかり持っておく必要があります。

犬は、慣れないお店や他の犬がいることで普段と違う行動を取る可能性があるので、隣のテーブルのお客さんに迷惑がかからないように、しっかりリードを繋いでおきましょう。

犬がテーブルに足をかけることがないようにし、人用のイスに座らせるのもお店の方の許可がない時はやめましょう。OKの場合もカフェマットなどを持参することもマナーです。

⑥犬の居場所を作ってあげる

ドッグカートやキャリーバッグの場合は、愛犬自身のニオイが染みついているので、犬が安心できるので、お食事中の居場所にすることができます。

ドッグカートやキャリーバッグがない場合や中型~大型犬は、飼い主さんの足元で過ごすことになります。伏せをさせて落ち着いて過ごすことがベストですが、愛犬のニオイが付いたマットなどがあるとワンちゃんは安心することができるでしょう。

⑦犬を一人ぼっちにさせない

犬だけを置いて席を離れることはやめましょう。普段は静かで落ち着いている子でも、いつもと違う他の犬がいる環境では、何が起こるか予測ができません。ドッグカフェ内では愛犬から離れず、何かあってもすぐに対応できる距離にいるようにしましょう。

マナーを守る上で大切なのは、決まりだからマナーを守るということではなく、来店している周りの人も気持ちよく良く過ごせるためにマナーを守るということです。マナーを守って大切なワンちゃんと楽しい時間を過ごしましょう。

犬を触るときにもマナーがある

犬を触るときのマナー

犬好きな人は、目の前にかわいい犬や珍しい犬を見つけたとき「触りたいな」と思うこともあるでしょう。

こんなとき、自分目線でワンちゃんを触ろうとしていませんか?他の犬を触る際には、犬がびっくりしたり恐怖を感じないように配慮をしてあげてください。

NG行動の例

「両手を前に出し、前から犬に走って近づく」

「小型犬などに上から覆いかぶさるようにしてさわる」

「手をパンパンたたいたり手を犬の前で動かしたりして犬に近づく」

例えばこの3つは、犬が恐怖を感じる人の行動です。

知らない犬とふれあう際の正しい触り方

知らない犬を触る際は、まず飼い主さんに「ワンちゃんを触ってもいいですか?」と必ず聞き、「いいですよ」といわれたら、そっと横から近づいて、手や体のにおいを犬に嗅がせて犬を安心させてあげましょう。そしてそれから、ゆっくりしゃがんで静かに犬をなでます。

この際に、前から近づくと犬にストレスを感じさせ、犬が攻撃心や恐怖心を生み出す可能性が高くなります。また、しゃがむ理由としては、犬の上から覆いかぶさるような行動は、犬に服従をしろという上位を表す行動になってしまうので注意してください。

犬にも性格があり、人が大好きな子もいれば、怖がりさんもいます。犬にしてみれば、見たこともない人が急に前から、高い位置からやってきて上から手を伸ばして触ろうとしている状況に不安や恐怖を感じてしまいますよね?

何気なくしている人の行動が、犬に大きなストレスを感じさせることがあるので注意しましょう。そして、犬が少しでも不快に感じているそぶりを見せたらすぐに犬を解放してあげてください。正しいアプローチ方法を知って、かわいいワンちゃん達とたくさんふれあいましょう。

特に小さな子どもは、急に走り出したり大声を出すことがあるので、苦手に感じている犬は多いです。

ぜひ、お子さんに「ワンちゃんを触る際のお約束」を教えてあげることをお勧めします。

マナーを守って楽しい時間を過ごそう

犬とのお出かけをより楽しむため、他の利用者への配慮を心がけ、マナーを守って愛犬と楽しい時間を過ごしましょう!

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mako

mako

子供の頃から犬と共に暮らしてきました。愛玩動物飼育管理士2級、JKC愛犬飼育管理士、ホリスティックケアカウンセラーの資格を保有しています。犬と一緒に暮らす生活は楽しい!ということをお伝えするために、飼い主さんとワンちゃんにとって少しでもお役に立てる情報をご紹介できればと思います。

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