愛犬は3年ほど前に心臓病を患いました。疾病がある犬との暮らしはどのようなものか?どんな気持ちで愛犬と向き合っているか、犬も病気にかかるということを、心のどこかに置いておいてもらえたらと思います。
疾患のあるワンちゃんと暮らすということ
犬を家族に迎えるとき、どのようなことを考えますか?小さな子犬を抱き上げながら思いを巡らすその中に、その子犬が病気にかかったり、シニア犬になったりするということは、なかなか想像ができないと思います。
私もそうでした、この子とどのような生活をしようか、どんな犬に育てようかなど、明るい未来を想像していました。もちろん、それでいいと思います。子犬には希望があり、これから楽しい生活が待っています。
ですが、心のどこかに覚えておいてほしいことは、その子犬も病気にかかることがあり、いずれは歳をとるということです。家族に迎えた愛犬がもし、病気になってしまったとしても、その命を最後まで守る覚悟をしてほしいと思います。
私の愛犬は心臓病になりました。疾病がある犬と暮らすということはどのようなことなのか、皆さまにお伝えしたいと思います。
愛犬について
私は16歳の愛犬と暮らしています。12歳を過ぎたころ、愛犬は僧房弁閉鎖不全症と診断されました。定期的に動物病院で診ていただいていたのですが、急に病状が悪化したらしく、診断されたときはかなり悪い状態でした。
獣医師さんに言われた愛犬の余命は、たったの半年。そのとき、なんとも言い難い気持ちになったことを今でも覚えています。
ですが、愛犬はその余命を打破し、16歳になりました。今は症状も落ち着いています。もちろん今までの生活が戻ってきたわけではありませんが、穏やかな毎日を愛犬と過ごしています。
疾患のあるワンちゃんの健康管理
疾病がある犬と暮らす場合、どのような生活をしているのか、私の経験からお話をしたいと思います。
毎日の投薬
愛犬にとって薬は命の綱です。朝と夜は9種類、昼間は2種類の薬を飲んでいます。
愛犬は食にとてもうるさいため、フードに薬をまぜて飲ませる方法ができません。薬だけきれいに残してしまうのです。そのため、乳鉢で薬を粉状にし、水で溶かして注射器で口の中に入れるという飲ませ方をしています。
それを朝・昼・夜の3回。時間もある程度決めて飲ませなくてはいけません。
温度管理
心臓病を患うと、暑さや寒さは体に負担がかかりよくないため、一年通して室温を23度~24度にキープします。もちろん、夏や冬はエアコンをつけて眠ります。
参考までに私が月々支払っている電気代は、夏や冬6月~9月頃・12月~2月頃までは2万円前後、その他の時期も1万円を切ることがありません。(金額は地域や加入している電力会社にもよると思います)冬場はガスファンヒーターを日中使っているため、この金額にプラスしてガス代がかかります。
個人的な感想としては、高いと思います。ですが、愛犬のからだを考えると、温度管理は必須だと思っています。
発作への対処
僧房弁不全閉鎖症にかかると、肺水腫を併発します。血液を心臓がうまく送り出せず、心臓に負担がかかり、血液が肺に留まってしまいます。
そして、肺に水がたまるというのがこの肺水腫の原理です。
血液がうまく循環しなくなると、からだに酸素がいきわたらなくなります。そして肺に水がたまる肺水腫もあり、呼吸が苦しくなる発作を起こします。
そのため、自宅に酸素濃縮器をレンタルし置いています。発作が起きたら、すぐにそこへ愛犬を入れ、呼吸を楽にさせる必要があります。
最後に
この記事を読むと、少しどんよりとした気持ちになるかもしれません。
疾病がある犬との暮らしはこのような感じです。愛犬よりももっと重い病気を抱えている愛犬と暮らしている方も多いと思います。なので、一例として考えていただけたらと思います。
ただ、私は疾病がある愛犬との暮らしを、いちども苦痛に思ったことはありません。それは、愛犬との生活が素晴らしいものだからです。
愛犬からたくさんの愛情や癒し、気づきをもらいました。今でもそうです。
一緒に過ごしてきた時間を考えると、1日でも1時間でも長く愛犬と一緒にいたいと思っています。
どんな犬でも、病気にならないとは限りません。精神論かもしれませんが、苦痛に思えば苦痛になります。愛犬と一緒にいる時間が増えたと思えば、それは幸せなことです。
今までと違い、ちょっと世話のやける愛犬を、私はとても愛おしく感じています。
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