愛犬がゴキブリを食べちゃった!大丈夫なの??

健康

蒸し暑い季節になると、家の中でも「害虫」に遭遇する機会が増えてきます。
特にゴキブリのような素早く動く虫は、犬にとっては「動くおもちゃ」に見えることも。

「まさかうちの子がゴキブリを食べちゃうなんて…!」
そんなショッキングな光景を目にしてしまった飼い主さんのために、今回は【ゴキブリを食べてしまった場合の対応】と【殺虫剤によるリスク】について、獣医師の視点から解説していきます。

もしもパクッと食べちゃったら

結論から言うと、1匹程度であれば、基本的に大きな問題になることは少ないです。
昆虫類は栄養的に見ればタンパク源にもなり得ますし、犬が本能的に追いかけて食べてしまうのも珍しくありません。
ただし、注意すべきポイントは以下の通りです。

▼ゴキブリは「ばい菌の運び屋」
・ゴキブリは排水溝やゴミ周りなど不衛生な場所を移動しているため、体表に細菌や寄生虫の卵などを運んでいる可能性があります。
・特に胃腸の弱い子やシニア犬、子犬の場合、下痢や嘔吐といった症状が出る可能性も。

▼対処法
・もし食べてしまっても、慌てず数日間は体調の変化を観察してください。
・嘔吐・下痢・元気消失など異常があれば、かかりつけの動物病院へ相談を。

殺虫剤の誤食にも注意!

ゴキブリ対策に欠かせない殺虫剤ですが、ワンちゃんが誤って口にしてしまう事故も少なくありません。
ここではタイプ別にリスクと対処法を整理します。

■ベイト剤(毒餌タイプ)

ベイト剤とはいわゆる毒餌のことです。それを食べることで巣に帰り死んでしまい、その死骸を別のゴキブリが食べ連鎖式に駆除していくタイプの殺虫剤です。
ベイト剤は主に、


・フィプロニル

・ヒドラメチルノン

・ホウ酸

の3つの有効成分のどれかを使っています。
最近はフィプロニル(フェニルピラゾール系)が配合されている商品が多く、これはワンちゃんのノミ・ダニ駆除でよく使用される背中にポトっと垂らす滴下薬と同じ成分です。
また、ヒドラメチルノンという成分を使っている商品もありますが、どちらも少量の摂取では中毒症状を示すことはないです。
しかし、ホウ酸を使ったいわゆるホウ酸団子に関しては注意が必要です。
ホウ酸は中毒性が先ほどの2種類の成分よりも高いだけでなく、ホウ酸団子としてご家庭でも作ることが可能なため、家の前に置いているご家庭もあったりします。
そのため、散歩中に拾い食いしない様注意が必要です。(色々なサイトで作り方が載っていますがホウ酸の量がバラバラのため、高濃度のホウ酸団子が落ちてる可能性も。。。)
もしも食べてしまったらまずはすぐ吐き出させたいですが、適切な処置を行わないと消化管を傷つけてしまう恐れがあるため、なるべく動物病院へ行き催吐薬で吐かせましょう。

また市販のベイト剤には2つ目の心配事があります。薬剤がプラスチック容器の中入っていることが多く、ワンちゃんが食べてしまった場合容器ごと食べてしまう可能性があることです。さらに食べる際に容器をバキバキに噛んで飲み込んでしまった場合、そのバキバキの容器によって消化管を傷つけてしまう恐れがあります。万が一容器ごと無くなってしまった場合はすぐに獣医さんに相談して胃の中で容器がどのような状態かをチェックしてもらい、どのような処置を施すかベストか一緒に考えましょう。そういった事例もあるので、これらの商品はワンちゃん達が絶対に届かないところに置いておくことをオススメします!!

■スプレータイプ

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スプレー系の製品はワンちゃんが食べる心配はなく、有効成分はイミプロトリン(ピレスロイド系)というものを使用している商品が多く、昆虫類に対してのみ即効性のある神経毒をもちます。
それに対して、ヒトや犬には毒性が低いものとされていますが、あくまでも中毒症状が現れるまでの量が多いだけですので使用の際には換気をしっかり行いましょう。

また、最近は氷結させるスプレーもでていますよね、このタイプは

Q:テーブルや床などにスプレーしましたが、かかったところは拭いたほうがいいですか?あとからペットや幼児が触れたり舐めたりしても害はありませんか?

A:本品は安全面に十分に配慮した商品となっており、噴射がかかった場所に触れたりなめたりしても問題になるようなことはありません。本品には、殺虫成分は含まれていませんが、除菌成分が含まれています。除菌成分のイソプロピルメチルフェノールは歯磨き粉や洗顔料にも使われる物質で、安全性の高い物質ですが、気になる場合は拭いてください。【日用品質フマキラー製品情報サイトより引用】

■燻製タイプ

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こちらは閉め切った部屋の中で焚くタイプの殺虫剤ですね。有効成分は先ほどのスプレータイプ同様ピレスロイド系と、この成分に抵抗をもつ害虫に対応するため、オキサジアゾール系成分の混合パターンが多く使われていますね。
こちら閉めきった部屋にワンちゃんを長時間放置しない限りは基本的には問題ないです。

■粘着シート

粘着系のものに関しては当然のことながら踏まないところに設置する様にしましょう。
もし踏んでしまった場合、毛の部分をカットし、ゆっくり引き剥がしましょう。
その後は粘着剤がまだ残っていると思うので小麦粉など粉をまぶしてベタつきを取ってから、お家の料理に使う油(サラダ油やオリーブオイルなど)をもみ込むことで粘着剤を溶かしてあげ、石鹸やシャンプーで油を取り除いてあげるようにしましょう。(油、石鹸は何回か繰り返すことになると思います。)

まとめ

いかがだったでしょうか?過去に我が家で起きたとんでもない経験を元に、それに加えて使用される駆除剤などを含めて解説してみました。ゴキブリを食べてしまったとしても特には問題ないというのは驚きですよね。しかし、ゴキブリに付いている細菌やワンちゃんの免疫状態によっては体調を崩す可能性は十分にありますので注意はしてあげてくださいね。また殺虫剤に関して、最近はペット達に中毒症状を与えないようメーカーさん達が工夫して商品開発してくれていますが、いくら大丈夫でも中毒症状には個体差があるということには注意しておきましょう!

【獣医師】用品

ペット業界には、動物に向き合う現場の背景で、解決が後回しにされがちな”見えにくい課題”が数多く存在します。 私は獣医師としては異例のキャリアを歩みながら、システム開発やバックオフィス支援、行政手続きなどの実務経験を積んできました。 そしてその知見と専門性を掛け合わせ、現場の「困りごと」を可視化し、仕組みで解決する取り組みを行っています。 そしてペットと人がよりよく共に暮らせる社会の実現を、裏側から支えています。

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