【万が一に備えて】災害時に愛犬が怪我!応急処置の方法とは?

救急・防災

災害が起きた時、あなたのペットが怪我をしてしまったらどうしますか?
災害による不安も重なり、慌ててしまう方が多いのではないでしょうか?
そんな時、少しでも落ち着いて対処してあげるためにも事前に応急処置の方法を知っておくことはとても大切です。
今回は症状や状況別に応急処置の方法をご紹介します。

慌てないようにペットの応急処置の方法を覚えておきましょう

災害が起きるだけで飼い主さんもペットも不安になりますよね。吠えたり落ち着かなくなってしまったりするペットもいます。
さらに、災害によってペットが怪我をしてしまったら、飼い主さんもペットもなおさら不安になるかと思います。
そんな時にペットが頼れるのは飼い主さんです。
飼い主さんが落ち着いて的確な行動をとってあげることでペットの不安も和らげてあげることができます。
災害でペットが怪我をしてしまった時、落ち着いて的確に行動が取れるように、まずはペットの応急処置の方法を覚えておきましょう。

応急処置を行う前に把握しておくこと

まずは、二次災害の危険性がないか周りの状況を確認し、安全な場所にペットを移動させましょう。
ただし、頭を打っている場合は、動かすのに要注意です。先に動物病院に連絡が取れそうであれば電話しましょう。
次に、動物の状態をチェックしていきます。
怪我をしている場合は、どこをどのように怪我をしているのかしっかり見ていきましょう。
大きい怪我の他にも小さい怪我をしている場合があるので、しっかり、細部まで毛をかき分けながら確認してあげましょう。
嘔吐など、体調不良を起こしている場合は、歯茎の色や皮膚をつまんでみて貧血や脱水などを起こしていないかチェックしましょう。
歯茎の色は通常はピンク色です。白いと貧血の可能性があります。
脱水していないか確認する時は、皮膚をつまんで確認します。軽く皮膚をつまんで離した後、数秒で戻らない場合は脱水している可能性があります。急いで動物病院へ連れていきましょう。

できるだけ2人以上で対応しましょう

災害時にペットが怪我をしている時は、応急処置をする人と動物病院へ連絡を取り、交通手段を確保する人といったように、できるだけ2人以上で対応するようにしましょう。
また、ペットが大きい場合、安全に運ぶためにも2人以上いたほうが良いです。
1人しかいない場合は、周りに助けを求めましょう。
1人では出来ることが限られてきてしまうこともあります。

症状や状況別の応急処置方法

応急処置を行う際に注意してほしいことが1つあります。
それは、ペットに触ることです。
普段は飼い主さんが大好きで触られることも大好きなペットでも、怪我を起こしている時は、痛みなどから触られることを嫌がる場合があります。
さらに災害による不安も重なり、攻撃的になったり、極端に逃げ、悪化させてしまったりする場合があります。
ペットに触れるときは少しずつ様子を見ながら、怪我をしていない場所から触ってあげるようにしてください。
では、症状や状況別に応急処置の方法を見ていきましょう。

切り傷があり、出血している

出血している箇所をできるだけ心臓より高い位置に持っていきます。
きれいなガーゼやキッチンペーパーなどで、出血部分を抑え、圧迫していきます。
その際、トイレットペーパーを使うことは厳禁です。血液でトイレットペーパーが溶け、傷口に付着してしまう可能性があります。
出血量が多く、血がにじんできた場合には、血がにじんだガーゼなどの上に、さらに追加して重ね、圧迫していきます。
ガーゼをこまめに交換してしまうと逆効果になってしまう場合があります。

ある程度止血出来たら、新しいガーゼに取り換えて包帯で巻いていきます。
包帯は下から上に向かって巻いていきます。

骨折している

骨折している場合は、痛みから気が立っている場合が多いので、触るのに要注意です。
触って悪化させてしまう場合もあるので、先に、動物病院に連れていくことを優先してください。
触れそうな場合のみ、応急処置を行うようにしましょう。
触れそうで応急処置ができそうな場合でも、何かの拍子に激痛が走り暴れてしまうこともあります。
その場合はすぐに応急処置は中止してください。

では、骨折の応急処置の方法をご紹介します。
必ず2人で行ってください。
1人がペットの体を保定(安全に固定)します。
板や厚めの段ボールなどにタオルや綿を巻いて簡易の副木を作ります。
それを骨折している部分の最も近い関節に当て、きつくなりすぎないように包帯やタオルで固定していきます。
少しでもきつくなると激痛が走り、暴れてしまうので注意が必要です。

火傷をしている

火傷は広さと深さにより重症度が変わってきます。
広くて深い火傷が一番重症度は高いですが、深さよりも広い火傷の方が感染症や水分蒸散のリスクが高まるため、重症度が高くなります。できるだけ早く病院に連れて行けるよう努めてください。
火傷は冷やすことが何よりも大切です。
洋服を着させている場合は脱がさずにそのまま冷やします。
脱がしてしまうと洋服と一緒に皮膚まではがしてしまい悪化してしまうことがあるからです。
冷やす方法は流水や新品のペットボトルの水です。溜めた水や氷は細菌感染のリスクや痛みを高める可能性があるため避けるようにしましょう。

流水を当てる際は、3~20℃弱の流水で患部には直接当てずに、火傷をしていない皮膚から患部に流れるように上手くコントロールしながらかけていきます。水圧にも注意が必要です。
直接かかってしまったり、水圧が強いと皮膚が剥がれたり、痛みが強くなったりと状況を悪化させてしまうことがあります。
流水で冷やす時間は上限30分くらいまでです。
そのあとは、体が冷えないように濡れた部分の水気をふき取り、体を毛布やタオルなどで包んであげます。
そして、火傷を負った場所には濡れタオルなどを当てて、引き続き、冷やし続けます。

溺れている

ペットがおぼれている時は一刻も早く水からあげることが大切です。
原則として、人が水に入って助けようとすることは控えてください。
ペットが苦しくてもがいている力で水の中へ引っ張られ、ペットと一緒に溺れてしまう危険性が高いからです。
また、パニックになっているペットに噛まれてしまう可能性もあるため、なるべく陸から助けるようにしましょう。

では、溺れているペットの救出方法をいくつかご紹介します。

1.網を使って助ける方法

小型犬や猫など体が小さいペットの場合は、網を使ってすくうように救出できるかやってみましょう。

2.板や発泡スチロールを使って助ける方法

板や発泡スチロールをヒモに括り付けて投げ、ペットにしがみついてもらうか乗ってもらい、救出できるかやってみましょう。

3.浮き輪を使って助ける方法

浮き輪をヒモに括り付けて投げ、ペットにしがみついてもらうか乗ってもらう、もしくはペットのどこかにひっかけて救出できるかやってみましょう。

4.洋服に何かひっかけて助ける方法

ペットが洋服やライフジャケットなどを着ている場合は、枝か何かを引っ掻けて救出できるかやってみましょう。

5.最終手段として水に入って助けましょう。

ペットが沈み始めてしまったり、呼んでも反応がなかったりした場合は、最終手段として水の中に入って抱き上げてきましょう。
その際は、必ずもうひとり人を呼んできて、必ず命綱をつけてから入水するようにしましょう。

ペットを救出した後は、意識があるか、怪我はないか確認しましょう。
意識がある場合は、ペットの状態が落ち着いてから動物病院へ連れていきましょう。
意識がない場合は急いで動物病院へ連れていきましょう。

応急処置後は必ず獣医師の診察を受けましょう

応急処置はあくまでも、応急処置です。
処置をして少し良くなったから様子見でとはならずに、必ず動物病院へ連れて行くようにしましょう。
一次的に良くなっているだけで、また悪化してしまう可能性があります。
また、動物病院では獣医師にいつ、どんな状況で症状が発症し、どのような応急処置を行ったのか落ち着いて説明しましょう。今後の治療に関わってくる場合があります。

最後に

もしもの時に落ち着いた行動をとるためにも、災害が起きていないときに知識を頭に入れておくことはとても大切なことです。
災害時の怪我は災害が起きたという不安も重なり、ペットも飼い主さんもパニックになりやすい状況です。
まずは落ち着くことを意識的に行うようにしましょう。
そして、迅速で的確な応急処置を行ってあげましょう。

ちゃちゃ

ちゃちゃ

ボーダー・コリーと暮らしています。動物看護士とペット栄養管理士の資格を保有しています。趣味は、愛犬と遊べる編みぐるみを作ることです。

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