きのこはスーパーなどで1年中、安定した価格で手に入る食材です。きのこは種類が豊富で、栄養価も高く、人では体重管理にも良いと言われ注目されています。そんなきのこですが愛犬にはどの種類のきのこをあげても大丈夫なのでしょうか?犬ときのこについて解説していきます。
きのことは
きのこは、野菜ではなく、菌類の一種です。
菌類には、子実体(しじつたい)というものを作る種類があります。
子実体とは、いわゆるよくスーパーなどで見かける状態のきのこのカサと柄の部分のことです。
この子実体自体や子実体が大きい菌類をきのこと言います。
食用のきのこもありますが、毒があるきのこも多く存在します。
ワンちゃんにきのこをあげても大丈夫?
たまにドッグフードの原材料として使われていることがあるように、基本的にはワンちゃんがきのこを食べても問題ありません。
しかし、きのこには豊富な種類があり、食用のものもあれば、有毒のものもあります。
ワンちゃんも人と同じように毒があるきのこは食べることができません。
一般的に良く販売されているエリンギやしいたけ、えのき、マイタケなどはワンちゃんでも問題なく食べることができます。
ワンちゃんにきのこをあげるときに気を付けること
与えすぎない
きのこは食物繊維が豊富な食材です。
ワンちゃんは肉食寄りの雑食動物なので、人よりも食物繊維の消化が苦手です。
与えすぎてしまうと下痢をしたり、吐いたりしてしまう子もいるので、与えるときは適量にしてください。
また、初めて与えるときは少しずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。
生で与えない
人が食べるときに必ず加熱してから食べるように、ワンちゃんも与えるときは必ず加熱し、それを冷ましてから与えるようにしましょう。
細かく切ってから与える
先にも述べましたが、ワンちゃんは野菜など食物繊維が多い食材は消化することが少し苦手です。
きのこを切らずに大きいままあげてしまうと、上手く消化できずにそのままうんちとして出てきてしまったり、喉に詰まらせてしまったりすることがあります。
ですので、与えるときはみじん切りにしたり、フードプロセッサーやミキサーなどを使ったりして、できるだけ細かく切ってから与えるようにしましょう。
拾い食いさせない
お散歩のときなど、草地や山に生えているきのこをワンちゃんが拾い食いしてしまわないように気を付けましょう。
草地や山などに生えているきのこは毒を持っている可能性もあります。
危険なので、きのこが生えているのを見つけたら近づけないようにしましょう。
ワンちゃんにあげて良いきのこの種類
きのこには多くの種類が存在します。
その中からワンちゃんにあげて良いものをいくつかご紹介します。
シイタケ
スーパーなどでよく見かける身近なきのこです。
シイタケのカサは茶色く、小さい時は丸い形をしていますが、大きくなるにつれ、平たくなっていきます。
柄の根元に近い部分はささくれがあります。
人の場合は、焼いたり、お吸い物にしたり、煮物、揚げ物にしたりと様々な方法で調理することができます。
ワンちゃんに与えるときは、みじん切りやペースト状にし、煮たり、焼いたりして与えてください。
マイタケ
マイタケもスーパーなどでよく見かける身近なきのこです。
平たくて太い柄が分岐しながら広がり、カサは先端が茶色で厚さは薄く、形は半円形のヘラ状になっています。
それが何枚にも重なり、大きな株を作ります。
マイタケはコリコリ、シャキシャキとした良い歯ごたえがあります。
人の場合は、炊き込みご飯や煮物、炒め物など様々な方法で調理することができます。
ワンちゃんに与えるときは、みじん切りやペースト状にし、煮たり、焼いたりして与えてください。
えのき
市販のものはカサも柄も真っ白で、カサが小さく、柄が細長いものがほとんどです。
しかし、野生のものはカサの先端と柄の根元が茶色くなっています。
人の場合は、お味噌汁や鍋、炒め物など様々な方法で調理することができます。
ワンちゃんに与えるときは、細かく切って煮たり、炒めたりして与えてください。
また、最近よく聞く、えのきをミキサーにかけ、凍らせた「えのき氷」もワンちゃんンあげることができます。
なめこ
なめこの大きな特徴はヌメリがあることです。
なめこは、重なり合うように一つの場所に群生します。
人の場合は、お味噌汁やあえ物などにして食べることが多いです。
ワンちゃんの場合は、少し小さめに切ってから煮たり、あえ物にしたりするのがおすすめです。
エリンギ
エリンギは柄が白く、太くて長いです。カサも茶色くて平べったく、大きめなのが特徴です。
シャキシャキとした食感があります。
人の場合は、切ったり裂いたりして食べやすい大きさにし、焼いたり煮たりと様々な方法で調理することができます。
ワンちゃんに与える場合は、みじん切りやペースト状にし、煮たり焼いたりするのがおすすめです。
マツタケ
高級食材として有名なマツタケ。
カサも柄も全体的に茶色く、柄は丸みがあり太めです。
とても香りが良く、シャキシャキとした食感があります。
香りが強いので好き嫌いが分かれることもあるようですが、ワンちゃんに与えても問題ありません。
ワンちゃんにあげてはいけないきのこの種類
ワンちゃんが食べられないきのこは毒があるきのこです。
シロオニタケやテングタケ、ベニテングタケなどの有毒のきのこは、人もそうですが、ワンちゃんも食べることができません。
最悪の場合、死に至ることもあるので、十分注意しましょう。
また、キクラゲなど食物繊維が多いきのこは与えることはできますが、消化不良を起こしやすいので、与える量には十分注意しましょう。
きのこの栄養素と期待できる効果
きのこはβ-グルカンや食物繊維が豊富に含まれています。
この他にも、エリタデニンやビタミンDなどが含まれています。
では、期待できる効果を見ていきましょう。
がん予防
きのこ類に含まれるβ-グルカンは、強力な抗がん作用を持っています。
また、きのこ類に豊富に含まれている食物繊維は、体内にある有害物質や発がん物質を吸着して便と一緒に身体の外へ出してくれる働きがあるので、がん予防の効果が期待できます。
腸内環境を整える
食物繊維は腸内にビフィズス菌を増やしてくれるため、強力な整腸作用が期待でき、腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。
動脈硬化予防
シイタケに含まれるエリタデニンという成分は、コレステロール値を下げてくれる働きがあるので、動脈硬化予防の効果が期待できます。
コレステロール値を下げてくれるので、太り気味のワンちゃんにおすすめです。
骨の強化
干しシイタケに多く含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収を高めてくれる働きがあるので、骨を強化してくれる効果が期待できます。
免疫力アップ
ビタミンDは免疫力アップの効果が期待できます。
また、β-グルカンも白血球のがん細胞を食べる働きを高めてくれるので、免疫力アップの効果が期待できます。
きのことおすすめの食べ合わせ
きのこと人参とチーズ(犬用)
きのこの食物繊維と人参のオリゴ糖、チーズの乳酸菌は整腸作用の効果が期待できます。
きのことごぼうとなす
きのこのエリタデニンとごぼうのリグニンとセルロース、ナスのナスニンは動脈硬化予防の効果が期待できます。
きのことじゃこ(無塩)と小松菜
きのこのエルゴステリンとビタミンD、じゃこのカルシウムとマグネシウム、小松菜のビタミンKは骨の強化の効果が期待できます。
まとめ
きのこにはたくさんの種類があります。
ワンちゃんがきのこを食べることで、がん予防や骨の強化、免疫力アップなどの効果も期待できます。
あげる量や大きさに気を付け、いろいろなきのこを愛犬と一緒に味わってみてはいかがでしょうか?
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