こんにちは!ドッグスリング専門ブランドerva/エルバ連載3回目の今回は「暮らしの引き算」についてお話しいたします。便利な世の中になりましたが、その反面で「過多によるストレス」も多い今日この頃。物、習慣、思考、情報……暮らしは「足す」の前に「引く」ことから始めると豊かになるのではないか。暮らしの引き算は「健康」「防災」とも繋がっているのではないか。9割のモノを手放し、愛犬とキャンピングカーで旅しながら暮らす中で強く実感したお話です。
キャンピングカーでの旅と暮らし「Hit the Road」in島根県出雲市!
稲佐の浜で国譲り神話を想う
稲佐の浜で国譲り神話を想う 稲佐の浜は日本神話の中で、出雲を治めていた大国主命(オオクニヌシノミコト)に建御雷神(タケミカヅチノカミ)が国譲りを交渉した舞台です。旧暦10月は全国で「神無月」ですが、出雲地方では「神在月」と呼ばれます。稲佐の浜は旧暦10月に全国の八百万の神々をお迎えする浜でもあるのです。新暦10月下旬から12月上旬に執り行われる「神迎神事」をぜひ見てみたい!
出雲大社
大国主命は「国を譲る代わりに隠れ住む宮殿を造ってほしい」と願い、建てられたのが出雲大社であると言われています。大国主命は農耕・漁業・医薬など人々が生きる上で必要な知恵を与え基盤を作ったというお話がありますが、現在では「縁結び」の神様として慕われています。出雲大社は愛犬を境内で歩かせてもOK!「生きとし生けるものが共に豊かに栄えるように」と縁を結ぶ大国主命…私も愛犬ムアとさらに強い絆が結ばれますようにお参りしました。
「Hit the Road」の旅の様子は
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9割のモノを手放しました
もともと3階建の家に住んでいましたので、物もそれなりにたくさんありました。キャンピングカーで旅しながら暮らす「Hit the Road」を始めるにあたり、9割の物を手放しました。手放してみると、こんなに少ない物でも大丈夫なんや!と実感しています。現在が完成形ではなく、日々暮らしと思考をアップデートし続けています。縄文時代の人々の生活のように状況に応じて移動しながら暮らすことをイメージしているこの暮らし、やはり「移動できる身軽さ」は大変心地よく感じています。現在の私のテーマは「サバイバル術」です!
「住」の引き算
もしも今すべての物を失ったら?
日本で暮らす上で、災害は切っても切り離せないものです。もしも家財道具をすべてを失ってしまったら、もしも家屋に危険が生じ避難しなければならなくなったら、いきなりモノがない不便な状態で生き抜いていかねばなりません。防災というと「これを買っておかなければ」というように「足す」ことを考えやすいかと思います。しかし、それと同時に「引く」ことも防災において重要であると考えています。不便な中でも生き抜いていける知恵も備えておくと、いざ物が無くなっても心を整えることができるのではないでしょうか。
「引く防災」の考え方
現在の便利すぎる生活から、いきなりすべてを手放した状態で暮らすのは難しいですよね。たとえば、少ない物で暮らす「ミニマリスト」の考えを住環境に取り入れてみたり、キャンプという普段より不便な状態で過ごしてみたり、健康的な範囲で「食べない時間」を取り入れてみたり、ネットやテレビを見ずに過ごして「デジタルデトックス」をしてみたりするなど、日常の中で「楽しめる範囲から不便な状態を経験しておく」ことが、防災の1つになるのではと考えます。
「衣」の引き算
コンパクトに収納できるアウター
私が大きく引き算したのが衣類です。旅に出る前は衣装ケース8個分の衣類がありましたが、現在は衣装ケースすらも手放しました。現在持っている衣類は衣装ケースに換算すると1段に満たない程度です。冬の防寒は重ね着で対応することにし、分厚いアウター系はすべて手放しました。これあってよかったな!と思うのは、モンベルのインナーダウンです。アウターとしても着られる点と、コンパクトに畳んで収納できる点が便利です。モンベルのインナーダウンは高品質な割にリーズナブルなので、めっちゃコスパよかったな〜!と思いました。衣類の引き算では、見た目の好みと機能性を吟味しながら取捨選択しています。洗濯はコインランドリーを利用しますので、ガンガン洗っても大丈夫な耐久性も重要視しています。
ervaドッグスリングもシンプルさを重視
私の「衣の引き算」はervaのドッグスリングにも共通しています。ervaのドッグスリングは「コンパクト」「簡単装着」「洗濯のしやすさ」を追求しました。機能面もあれこれたくさん付けるのではなく、愛犬家さんと愛犬にとって本当に必要な機能性のみを使いやすく採用し、余計な装飾は排除して作っています。コンパクトに畳んで収納でき、愛犬とのお散歩やおでかけに携帯しやすい工夫も搭載しております。
「食」の引き算
鍋とフライパン1つずつ!
現在は小さいお鍋とフライパンのみ。「取手が取れる」でお馴染みのティファールです。旅を始める前は同時調理で複数の品を作っていましたが、今はガスコンロ1台しかないため、小鍋でスープ&フライパンで多めのおかず一品という献立が定着しています。
愛犬の手作りごはん
愛犬ムア(ムーちゃん)は健康上の理由で手作りごはんを食べます。ムーちゃんはアレルギーが出やすい体質で、食材に敏感です。以前からドッグフードの食いつきもよくなかったこともあって、手作りごはんにしました。タンパク質はスーパーや精肉店で用意し、炭水化物は「木村式」の発芽玄米のレトルトごはんを活用しています。野菜やミネラルなどに関しては、乾物とサプリメントを活用中です。
会津の歴史から学ぶ乾物文化
私は「道の駅」が大好きです。この旅を始めてすぐの頃、福島県は会津の道の駅を寄った時のことです。地元のおばあちゃんたちが作る野菜や椎茸などの乾物を目にした時、これはムーちゃんの手作りごはんに活用できるのではと閃きました。
会津には乾物と地場生産物を組み合わせた郷土料理があります。会津地方は海から遠いため、海産物は江戸時代に盛んだった北前船(船主が物を売り買いしながら航海する船)が北海道から新潟を経由してもたらした乾物が主流でした。厳しい冬の間は農作物が取れないこともあって、食材を乾かすことによる保存食が発達してきたと言います。乾物には素材の旨みや栄養が凝縮され、長期保存も可能で、旅をしながら暮らす私たちに適していると閃いたのです。山々に囲まれた会津という土地ならではの食文化、先人の生活の知恵から大切なことを学びました。
乾物はハサミで投入できる!
持てる物の量も調理スペースも限られるキャンピングカーでの暮らし。乾物はハサミでぱちぱち切って投入でき、包丁やまな板を使わずにムーちゃんのごはんを作れるところも嬉しいポイント。ムーちゃんのごはんはベースが決まっていて、発芽玄米のごはん、乾物、サプリです。ムーちゃんは同じタンパク質を摂り続けるとアレルギーが出やすいため、タンパク質だけは日々変えています。愛犬のごはんを手作りしていると聞くと大変そうと思われるかもしれませんが、ベースが決まっており手やハサミで調理できるため、それほど手間はかかりません。
引き算には「現状の把握」が必要です
自分にとっての必要・不必要を知る
大多数が「良い」ということでも、個人にとって良いとは限りません。犬も人も体質や個性などそれぞれ異なるため「個人にとって」何が必要/不必要なのかを考えることが大切だと私は思います。
たとえば、愛犬のごはんに関してもそうです。ネットの情報や愛犬用のレシピ本などを参考にするのもよいのですが、愛犬それぞれの今の状態や体質を踏まえて選択することが最も重要であると私は考えます。サプリに関しても、私は信頼できる専門家の指導や著書などから愛犬に必要なものを選んで導入しています。同じ成分のサプリでも、メーカーによって成分の含有率が異なります。添加物など不必要なものが入っておらず、必要な成分がしっかり入っているサプリを選ぶことも重要視しています。
愛犬の健康診断を欠かさない
万が一の備えも大切なのですが、やはり日頃の健康管理が大変重要です。キャンピングカーで移動式の暮らしになったとはいえ、年に2回は大阪に帰ってムーちゃんの健康診断を受けています。旅先で体調不良になる可能性も考慮して、ムーちゃんの健康診断の情報はファイリングして持つようにしています。かかりつけではない獣医師に渡せるようにしておくことで、より正確に愛犬の診断をしてもらえて安心です。
ムーちゃんの食事に関しても、健康診断や体調不良になった時の条件などをしっかり把握し、専門家のもとで考案しています。まずは定期的な健康診断によって愛犬の現状を把握することが大切です。あれこれ追加するのではなく、愛犬の状態に応じて必要なものを補い、不要なものを省くのです。
遺伝子検査を受けました
健康に関しては人間である私も同じです。万が一の備えも大切ですが、まずは日頃の健康管理が大変重要です。以前から私は健康に関してむちゃくちゃ考えて暮らしてきたので、今回の記事では語りきれないくらい(笑)。健康診断を受けるだけでなく、最近は遺伝子検査を受けました。自分の「青写真」を知り、自分にとって必要な健康管理を考えたいと思いました。健康診断が「現在地」、遺伝子検査が「自分の設計図」のようなイメージですね。遺伝子検査をしたことで、体質に合う食材や必要なサプリメントの種類を明確にすることができました。あれもこれも…と摂取するのはお金も時間ももったいないですよね。健康管理の「引き算」ができたことで食材やサプリなどで悩むことがなくなりました。
旅に出てからの愛犬の変化
旅に出る前の愛犬は、食も細くお散歩への興味もあまり感じない様子でした。しかし旅に出て自然に触れる生活になってから、ごはんを完食どころか催促までするように!最近驚いたのは、厳島神社を訪れたときのことです。宮島の戦争遺跡にも行こう!という話になったのですが、遺跡へはアップダウンの激しい道ノリを行かなければなりません。私はムーちゃんを抱っこしてレンタル自転車で行くと想定していました。しかしなんと、ムーちゃんは抱っこを拒否してハードな道のりをずっと楽しそうに走っていて!2時間も!13歳まだまだ元気〜!と驚きました。13歳という愛犬の年齢を考えたとき、出立前は旅に出て大丈夫なのかと悩みました。しかし自然の中で目を輝かせている愛犬を見て、旅に出てよかったと感じました。自然のパワーってほんまにすごい!
足し算の前に現状把握と生活の見直しが大切
「健康によいからこれを食べよう」「災害に備えてこれを買おう」このように、暮らしを向上させようと思った際には「足し算」で考えたくなります。しかし、まずは現在の暮らしを見直すことが重要だと私は考えます。愛犬も愛犬家さんも個々の状態に合わせて「これは必要ない」「これは食べない」と引き算をすることによって、その後の選択がとても楽になります。キャンピングカーでの旅と暮らしを始めてからは、そのことをより一層強く感じるようになりました。あれもこれも取り入れるのではなく、必要なものを取り入れる。それと同時に、不必要なものを手放す。そうすると、多大な情報が溢れる現代社会でも軽やかに暮らしやすくなるのではないかと思います。特に愛犬のことについては、愛犬本人が意思を話すことができません。愛犬の様子をよく観察し、定期的な受診と併せて愛犬の状態を把握することが大変重要であると考えます。
ドッグスリング専門ブランド erva / エルバ
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