【ディスクドッグへの道vol.1】愛犬に興味を持たせてディスクをくわえさせよう

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ディスクドッグを始めるにあたって、初期はどのようなおもちゃでもワンちゃんが興味を持って追いかけるものなら何でも良いというお話を以前しました。
ここでは、その段階からひとつステップアップして、ディスクに興味を持たせ、咥えさせるというディスクドッグの基本中の基本にトライしていきたいと思います。

まずはディスクに興味を持たせましょう

先ず、ワンちゃんにはディスクに興味を持ってもらわないとなりませんので、そのヒントを示していきたいと思います。このステップと次の咥えさせるステップはほぼ同時進行となりますが理解していただくために、敢えて分けて説明していきます。

注)トレーニングを始める前に!

いよいよトレーニングに進もうと言うときに水を差すようですが、大切なことを2つ実行してください。1つは、トレーニングをする場所の安全確認です。これは、周りの方に迷惑を掛けないことと同時に自分たちが接触等によるトラブルや怪我を避けるためにも大切なことです。もう1つは、ワンちゃんにはロングリードを装着してください。リードは市販のものでもハンドメイドのものでも結構です。長いものはリードが絡みやすいうえ、ワンちゃんや自分の足に絡みついたりして怪我をする場合もあるので、おすすめしません。15~20mもあれば充分でしょう。

step1.ディスクを目の前で動かしてみましょう

犬には、動くものを追いかけるという習性があります。それを利用しましょう。ワンちゃんの目の前にディスクをかざします。声かけをしたり、ディスクをポンポン叩いたりして視線をディスクに向けさせましょう。そして、左右、或いは上下に素早く動かします。すると遊び好きのワンちゃんなら目の色が変わります。これを数回繰り返す間に飛びついてくる子も居るでしょう。それほど興味を抱かない子でも、何度か試みてください。ただし、時間的には数分程度にして、ダラダラと続けることはないように注意します。反応が鈍い時は、少し間隔を置いて、改めて試してみてください。

step2.ディスクを裏返して地面を滑らせてみましょう

これは、ディスクをかざすよりも興味を引くには有効な手段のひとつです。ディスクを裏返すとなめらかな面が底になるので、地面、特に草地などを滑らせるのには最適です。これをワンちゃんの傍らから繰り出すと、素早く滑って逃げるディスクに大概のワンちゃんは興味津々、バタバタと追いかけ始めることが多いです。そして、前足で押さえたり、咥えて持ち上げたりして遊び出します。これを繰り返し、ディスクで遊ぶのは、とても楽しいことだと意識付けをしっかりとしていきます。

step3.ディスクを転がしてみましょう

ディスクを転がすことは、ワンちゃんにとっては更に面白みを増してくると思います。ディスクを転がすと、ボールを追いかける時のようなスピード感と地面を転がりながら変則的な動きを伴うディスクにワンちゃんは好奇心をくすぐられるはずです。

ただし、少々テクニックが必要となってきます。ディスクを縦にまっすぐにしてみてください。これを離すとディスクは必ず表面(膨らみのある方)に倒れ裏返しになります。これは重心が裏面(凹みのある面)よりも表面(凸のある滑らかな面)寄りにあるからです。

そこで、地面と垂直にディスクを転がそうとすると、ディスクは表面側に傾いてあまり転がらないうちに倒れてしまいます。

上手く転がすにはややディスクを傾け、表面が多少見えるぐらいの角度で地面に投げると真っすぐに遠くへ転がってくれます。
まぁ、これは理屈をこねても分かりにくいので、ワンちゃんに試す前に練習を重ねることをおすすめします。

興味を持ったら「咥える」練習をしましょう

ディスクに興味を持たせるのと、ほぼ同時進行となりますが、咥えさせるトレーニングを行ないましょう。動くおもちゃに興味があるワンちゃんなら、それほど時間は掛からないと思います。
ただし、少し咥えるようになったからと言って、初めのうちからブンブンと長めの距離を投げるのは時期尚早です。ディスクを投げるのも初めのうちは左右に曲がってしまったり、遠くへ飛んだり手前に落ちてしまったりと中々上手く投げられないものです。キャッチできずに拾うことばかり繰り返すと「ディスクを追いかけて拾う遊び」になってしまう恐れがあります。キャッチを確実に会得させるために段階を踏んでトレーニングしていくことをお奨めします。

step1.咥えるのコマンドを決めましょう

ここで大事なこととして、ワンちゃんがディスクを咥えるタイミングに合わせてコマンドを使います。「キャッチ!」が一般的だと思いますが、コマンドは自分と愛犬の間の決まり事なので、何でも結構です。他のしつけと同様に、初めのうちはコマンドが後付けになっても構いません。これを繰り返すうちに、コマンドと動作がワンちゃんの意識の中で結びついていくようにすることが大事です。初めのうちは、ディスク遊びの中で、コマンドをワンちゃんの咥える動作に合わせて使うようにしていくと無理なくコマンドと動作が連携することを覚えてくれるはずです。

step2.「咥える」ことをワンちゃんと競争してみましょう

このステップは、ディスクへの興味が弱いワンちゃんや集中力が途切れそうになった時などに使いたいトレーニングです。
ローラーはワンちゃんの興味を引くのに最適なディスクの使い方なのですが、それでもテンションが上がらないワンちゃんもいます。その時に飼い主さんがワンちゃんそっちのけで走って行って、ディスクを拾い上げるのです。「やった~、〇〇ちゃんより先にキャッチ!」などと思い切り楽しそうな“演技”をしてください。これを数回繰り返していると、追いかけない自分が損をしている?ような感覚をワンちゃんが持ち始めます。そのうちに我慢できなくなってディスクを追って動き出したらしめたもの。その時は競争しているフリをしてディスクを獲る瞬間は譲ってあげてください。大事なのは、ワンちゃんが競り勝ってディスクを咥えたら、もう歓喜して褒めちぎってください。「〇〇ちゃん、凄いねぇ~!上手い上手い!」など。
このトレーニングで大切なのは、飼い主さんが羞恥心を捨てて、愛犬と本気で遊ぶことです。そして競り勝ったワンちゃんを褒め倒すのです。飼い主さんも動きを伴うので、健康増進にも一役買いますよ。

step3.咥えやすい高さに持ったディスクを追わせてみましょう

ディスクへの興味が強くなってきたら、ディスクを追いかけてキャッチさせるステップに進んでいきましょう。
ここでは先ず、ワンちゃんがキャッチしやすい高さ(視線とほぼ同じ高さがベター)にディスクをかざし、自分が下がりながらワンちゃんを迎え入れるような感じで誘ってみます。そして、追ってきたら咥えさせます。慣れてきたら、「キャッチ!」のコマンドもつけてみましょう。

step4.咥えやすい高さにディスクを離してみましょう

先ほどのステップのムービーのように、後ろに小走りに移動しながらかざしたディスクのキャッチが難なく出来るようになってきたら、次のステップに進みます。
先ほどは手に持ったディスクに追いつかせて咥えさせましたが、これを投げて(感覚的には手から離して)みましょう。

ワンちゃんと自分の位置を見たのが上図です。
自分とワンちゃんは左から右に移動しているように見てください。手に持ったディスクが「A」の位置に有ります。これをワンちゃんが走ってくる速度に合わせて、「B」の位置、ほんの1~2mほど先に投げてみましょう。何度か試していくうちにキャッチできる回数が増えてくると思います。先ほども書きましたが、ディスクを投げると言うよりは、口先に離す感じで短い距離にしてください。キャッチするタイミングにコマンドも忘れずにかけてください。この精度が上がってくれば、もう投げたディスクをキャッチするのをマスターしたようなものです。この段階を丁寧に仕上げましょう。

最後に

ディスクドッグを始めるにあたって、興味を持たせて咥えさせるプロセスはとても大事です。なぜなら。ここのプロセスで、ワンちゃんがディスク遊びを好きになってくれれば、この後にステップアップしていく課程も楽しみながらトライしていけるからです。それだけに、ディスクドッグを自ら楽しむ気持ちで丁寧に愛犬に接してあげてください。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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