【vol.2】ワンちゃんと楽しむ!ディスクドッグコラム

楽しむ

ディスクドッグとは、人が投げたフライングディスク(フリスビー)をワンちゃんが追いかけ、空中でキャッチすることにより得られるポイントを競うドッグスポーツです。
今回のルール解説は、ディスクドッグを競技として捉えた時に、一番の楽しみでもあるポイントについて、お話ししてみたいと思います。
ここでは、ディスクドッグの魅力やルールなどを解説するほか、今回は2018年10月のNDAディスクドッグ大会の中から私が選ぶMVPの方もご紹介します!

再認識するディスクドッグの魅力

一番の魅力は、愛犬が躍動する姿を間近に見られることだと思います。
ワンちゃんと一緒に暮らすことは、愛犬家にとってこの上ない幸せですよね。その掛け替えのないパートナーがディスクドッグを通じて、私たちの想像を超える能力を発揮してくれるんです。
ワンちゃんと一緒に駆けっこをして遊ぶなんてこと、特にパピーの頃には楽しく遊べますよね。しかし、ディスクを追って走るスピードは、その比ではありません。うちの子、こんなに足が速かったんだ!とビックリすると思います。

また、ディスクに目測を合わせて跳躍する姿を始めて見たときの驚きと感動は、きっと忘れられないことでしょう。うちの子、天才だ!と誰もが一度は感じられる瞬間です。
自分のワンちゃんの潜在能力を引き出してあげるという新たな幸せを感じ取れる、そんな魅力に取り憑かれてみるのも悪くないと思いますよ。

ディスクドッグルール解説! (ポイントエリア)

ディスクドッグは、競技として参加すると、キャッチするエリアで獲得できるポイントが異なります。ワンちゃんと楽しくディスクドッグをすることが第一ですが、競技(大会)に参加するなら出来るだけたくさんのポイントを獲得したいですよね。今回は、そのポイントエリアについて、解説しましょう。

上図は、ナショナルディスクドッグアソシエーションの公式戦のコート図です(図では、左側から投げることを想定しています)。
スローワー(投げ手)は左側のスローイングエリアの中から投げなくてはポイントにはなりません。スタートの時のみ、ワンちゃんもこのエリアの中からスタートしないとファール(反則)になり、せっかくキャッチしても無効になってしまうので注意しましょう。
図を見ていただくとお解りの通り、距離が長くなるほどキャッチが成功すると獲得ポイントが大きくなります。
一番手前が0ポイント、10m以上が1ポイント、20m以上が3ポイント、30m以上が5ポイント、40m以上が7ポイント、45mから先が最高ポイントの10ポイントとなり、それぞれのエリアでジャンピングキャッチが成功すると1ポイント加算されます。(10ポイントエリアは加算無し)
ここで、0ポイントがあるのか?!とガッカリした方、ご安心下さい。初級者向けの「フレッシュマンズクラス」、投げ手が小学生以下の「キッズクラス」、ワンちゃんが8歳以上の「ベテランズクラス」については、コート図の0ポイントエリアでのキャッチは1ポイント獲得できるルールになっています。
また、図にある赤い点は、コート上に配した目印のコーンですが、コーンを結んだサイドラインよりも内側でのキャッチが有効となります。キャッチ直後の着地の時、ワンちゃんの足が一本でもラインを含む外側を踏んだ時にはどれだけ素晴らしいキャッチをしてもポイントは獲得できません。1ラウンドが60秒の制限時間の中で競技を行なうので、これらのエリアのどこに投げるかをワンちゃんの個性や自分のスローイングスキルに当てはめてポイントをどう組み立てていくのかが、上級者になると勝負の鍵になってきます。
距離を長く投げることは、高いスキルが要求されますし、ワンちゃんのキャッチ力だけでなく、走力やレトリーブの正確性も高いレベルが要求されます。これに対して、短めのエリアは投げることは比較的楽になりますが、獲得ポイントが小さいので、上級者になると、スローの長短を組み合わせて60秒を最後の1秒まで有効に如何に高得点に結びつけるかを考えながらプレーします。それもディスクドッグの醍醐味の一つ「ゲームメイク」なんですね。
また、初心者向けの「チャレンジゲーム」は、次図のように独自のポイントエリアを設定しています。

この競技では、サイドラインに捕らわれることなく、コート外側の四角いエリア内なら、アイテム(道具・おもちゃ)を拾い上げればそのエリアのポイントを獲得でき、ディスクを使ったプレーでは、キャッチが成功すると1ポイント加算されます。最初はディスクをキャッチできずんポイントが入らないと競技に参加しても面白くないと感じてしまうかも知れませんが、このチャレンジゲームは拾い上げることによってポイントが入ることと、ディスクのキャッチで更にポイントが加算されるので、ディスクドッグを育てて行く課程には向いている競技ですので、お奨めです。

ディスクドッグによって変わった日常

前回は、散歩の時の私の意識が変わったという話をしたのですが、ワンちゃんの意識も大きく変わることをお伝えしておきましょう。
ディスクドッグを目指すというと少し大げさになってしまいますが、ディスクでワンちゃんと遊び始めるようになると、徐々にでは有りますが飼い主さんとのディスクドッグをする時間は「楽しく遊ぶ時間の始まり始まり~♪」となってくる訳です。
おかげで、私の場合、愛犬たちは家の中でくつろいでいる時でさえ、常にどこかで私の動きを注視するセンサーを働かせており、少しでも動こうものなら、「遊びに行くの? どこに行くの?」と大騒ぎで後を追いかけてくるようになりました。
いざ、練習場所の公園に出かけようと車に乗せる時には、それこそ大騒ぎで喜びを体いっぱいに表現します。そんな姿を見ていると、うるさい!と言いながらも本当にディスクドッグを一緒にやって良かったと思えてきます。
ワンちゃんと一緒に遊ぶことの一つとしても楽しいと思いますし、また、そのディスクを躾やトレーニングの道具としても応用できるので、ハードに競技を目指すこととは縁遠いと思っている方でも、ディスクドッグに取り組んでみるのは良い効果を生んでくれることでしょう。

私が選ぶなら…ディスクドッグ2018年10月のMVP

今回のMVPは文句なしで“高村哲也&ライオ”チームです。今シーズン、S2クラスにデビューして以来、10月は出場ゲームで負け無しの連勝街道まっしぐら!
衝撃的な強さを持つルーキーの登場です。
私がライオと出会ったのは、昨年夏のキャンプでした。新しく家族に迎えられる正にその時で、周りに警戒心を解かなかった印象がありました。それでも、おもちゃに対する意欲は強く持っている感触を感じたものです。
それが、いつの間にか、公式戦でバリバリに活躍するまでに育ったなんて、感慨深いものがあります。

2枚の画像を見ていただきたい。これは、別々の大会の写真ですが、いずれもディスクをキャッチ後にレトリーブして受渡しをしている時のものです。手元にディスクを運んでいるのがスムーズであることが見て取れるのと、この瞬間もディスクをしっかりと睨み付けるような素晴らしく集中している様が如実に表れています。
この一瞬を見るだけでも、このチームがこの先も活躍していくだろう事をヒシヒシと感じさせるものです。近い将来、最上位のクラスでも活躍してくれることでしょう。

最後に

今ぐらいの時期、秋から冬へと移行していく季節は、ディスクドッグを楽しむ前には準備運動をしっかりとするようにしましょう。
これは、人にとってもワンちゃんにとっても故障をしないための予防になるためです。ディスクドッグはとても迫力あるアクティブなドッグスポーツであるので、それなりに人にも犬にも体力的な負担がかかります。特に朝一番でディスクドッグを楽しむ時には、ストレッチを中心とした準備運動をすることをお奨めします。ワンちゃんは張り切って走り回ることが多いのですが、体のストレッチを行なうことで、思いがけない怪我から守ってあげることが出来ることを意識しておきましょう。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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