【ディスクドッグへの道vol.8】 大会中・終了後のケア

楽しむ

ディスクドッグの大会への参加、過ごし方まで段階を経てきましたが、今回は大会中や大会後のケアについて考えてみたいと思います。ディスクドッグの大会はとても楽しく、競技はエキサイティングなものですが、その分、人も犬も精神的、体力的に疲労が大きいのも事実です。
大会中・競技後に気をつけたい事や、大会終了後のケアについてしっかりと考えることがディスクドッグのチームとして更に成長するための糧となります。
体を休めて次の大会に備える。そして、自分たちがどんどんと上手くなっていく喜びを得られるように、ケアについて触れていきましょう。

体力に配慮したエントリーを工夫する

大会中の過ごし方までお話ししましたが、参加し始めたチームの中には、面白くなり始めた頃にあまりにも多くの種目にエントリーするチームをお見受けすることがあります。もちろん、家族皆で楽しむことは素晴らしいことなのですが、愛犬の体力・体調管理に配慮したエントリーをしてあげることも大切です。

今回、大会後のケアを考えることの第一歩には、まず参加している段階での疲労を軽減してあげる工夫をすることも大切なのです。特に、初夏から初秋にかけては気温や陽差しなどの影響で愛犬に負担が多く掛かる季節ですので、充分に考えてあげましょう。

競技後の疲労を軽減する

競技終了後の疲労を残さないようにすることも大切です。正しいケアをすることで、大会後の体力の回復にも差が出てくるので、上手にコントロールしたいものです。

水分を充分に摂取しましょう

人も犬も運動後に水分を充分に接種することを心掛けましょう。大会会場では愛犬が興奮してしまって、水分をなかなか取ってくれなくなるという話しもよく耳にします。そんな時には、無添加の果汁やイオン飲料などを薄めて与えるとよく飲む場合もありますので、犬に無害のもので工夫してあげると良いでしょう。

大会時、私の愛犬も水だけではあまり飲まなくなることが多いのですが、食塩無添加のトマトジュールを薄めて与えると良く飲んでくれるのと、便の調子もよいので好んで使っています。

人の水分摂取も重要です。利尿作用の強いものだと、たくさん飲料を飲んでいても、尿として出てしまうので、結果的に体内の水分が減ってしまうこともあります。ミネラルを多く含んだ水や麦茶、イオン飲料が好ましいと言われています。お茶やコーヒーなどは利尿作用が強いので、注意しましょう。

上手にクールダウンしましょう

水分の摂取とタイミングは前後しますが、競技後のクールダウンについて触れておきましょう。

運動後に乳酸が体内に溜まってしまうことを軽減するために、クールダウンしてあげることが大切だと言われています。ただ、クールダウンといっても、競技終了後に更に走らせたり、過度の運動を課してしまったりするケースがあるようです。特に標高の高い会場などは、ただでさえ運動時に負荷が多く掛かるので、負担をかけずにゆっくり歩かせたり、ストレッチなどで筋肉をほぐしたりするなど工夫してあげましょう。事故に繋がってしまうこともあるので、十分に注意してあげたいものです。

犬の体内の熱を放出させてあげることも大事です。シャワーは、被毛の上からかけるだけではなかなか効果が得られないので、被毛の少ないお腹などに常温の水を充ててあげると良いでしょう。

冷水では、急激に冷えると脳が寒いと勘違いして血管も収縮し熱を溜め込むようにしてしまうからだと言われています。簡易プール等で体を直接クールダウンするのもよいでしょう。この時の水も常温が良いでしょう。

大会後のケアを考える

大会が終了して帰宅すると、どっと疲れを感じたりするものですが、これは愛犬も同じです。極度に緊張感のある環境に置かれていたことと、普段とは違った大会本番での競技で集中力も体力も消耗している状態です。

十分な休養をとらせましょう

愛犬の個性で違いはあるものの、休養を十分にとって上げましょう。我が家の場合、愛犬たちは毎日でもディスクで遊んで欲しいと要求しますが、大会開けには丸一日は休養日に充てることが良くあります。

筋肉の疲労回復・再生を助けましょう

この回復期に高タンパク・低脂肪の食材を与えるなど、筋肉の疲労回復や再生に有効と言われる措置を施したりします。これも愛犬たちの体調などを見ながら接していく中で、どのようなケアが有効なのかを工夫してあげることが大切です。気力・体力がなるべく回復しするようにしてあげましょう。

特に年間ランキングを追いかけるようになると週末毎に連戦することも多くなってきます。愛犬の状態を万全に整えて次回の大会に臨めるように出来るかどうかも戦績に反映することになっていくので、大会後のケアはたいへん重要になってきます。

競技時の問題点を整理・修正する

これは、体のケアとは全く違う話なのですが、チームのケアという点でお話ししておきたいと思います。

競技を行なうと、上手くいったりいかなかったり有るのが常ですが、特に上手くいかなかった事(プレーの内容)について、修正しておくことがとても大切ですし、チーム力を付けられるかどうかに差が出ていきます。

動画などを撮っていれば、それを見返すことで自分たちのプレーを俯瞰して分析してみましょう。家族や仲間(プレーヤー目線が有る方が好ましい)にどんな問題点があったのかを訪ねておくことも良いですね。それらを冷静に考えて課題は何かを探り、解決策を求めたいですね。

体を休めた後は、その課題解決のために練習しておきましょう。次回にエントリーしたときに同じミスを繰り返さない為にはとても大事なプロセスとなります。

最後に

ディスクドッグ競技会は、愛犬と楽しむ場としても、アスリートドッグの活躍を観戦する場としてもとても魅力的な場です。その分、正しくケアをしていくことが怪我や事故を防ぎ、自らのアスリートとしてのチームレベルを高めていくことに繋がっていきます。愛犬のケアを考えてあげることが、より安全に快適なディスクドッグライフを満喫していただけることになるのです。ここまで考え、実践することが出来るようになれば、ディスクドッグチームとしては初心者は抜け出せたと言えるかも知れませんね。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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