ディスクドッグをやってみよう!

楽しむ

愛犬とディスクドッグに挑戦していきましょう。
ディスクドッグを始めるに際して、どんなことを準備したら良いか、どんな所でやれば良いのか、注意することは何だろう…など、解らないこともたくさん有るかと思います。
そんな初心者の方に向けて、基本中の基本をお話ししていきましょう。

愛犬と思いっきり遊べる安全な場所を確保しましょう

まずは、安全に遊べる場所を見つけましょう。
都心はもちろんのこと、郊外でも犬を自由に放して遊ぶことが許されている公園はまれだと思います。ノーリードが許される環境は見つけることが困難かも知れません。公園内のドッグラン等でディスク遊びが許されている場所などを日頃からチェックしておくと良いでしょう。
河川敷など、開放されているケースも有るようですので、ご自宅周辺の情報を調べてみると意外に良い場所が見つかるかも知れません。

また、そういった場所でも、他の利用者が居るときは、場所を独占することなく、譲り合ってお互いが楽しく遊べるように心がけることも忘れずに。せっかくの愛犬と遊べる場所を自分たちが無くしてしまうようなことがないように、最低限のマナーは守りましょう。

ワンちゃんに優しいおもちゃを用意しましょう

いよいよ愛犬の“ディスクドッグへの道”がスタートします。始めからディスクを追いかけてくれれば良いのですが、ディスク以外でも愛犬が喜んで追いかけるおもちゃを準備してください。ワンちゃんが噛んでも安全な素材でできている物をお奨めします。

ディスクドッグ専用のおもちゃも市販されており、競技には樹脂製のフライングディスクを使用しますが、布製の柔らかいディスクやゴム製のボール、フェルトに覆われた硬式テニスボールも初期トレーニングには向いています。とにかく、始めは犬に安全で、愛犬が興味を持って追いかけるモノなら何でも結構です。

ただし、ボールを使うのは本当の初期だけ。ディスクとボールを交互に使ったりしながら、徐々にディスクに興味が向くように上手に切り替えていくタイミングを模索していきます。

ワンちゃんと本気で遊びましょう

簡単なようで、意外と疎かになりがちな重要なポイントがココ。愛犬と本気で遊ぶということです。ディスクドッグというと、どうしても人がディスクを投げれば、犬がそれを勝手に追いかけてキャッチして戻ってくる、というイメージを抱く方がまだまだ多いようです。
しかし、始めからディスクを追いかけてキャッチできる犬はなかなか居ません。出来ないのが当たり前だということを前提として、ディスクで一緒に遊ぶ意識を持ちましょう。

そのためには、ある程度の体力と遊び方(自分たちなりのルール)を教える忍耐強さも必要です。ディスクを滑らせたり、転がしたりしながら、愛犬よりも早くおもちゃを奪ったり、上手に負けてあげたり、様々なシチュエーションで遊べる子どものような感覚を思い出してください。
命令するだけでなく、一緒に体を使って楽しむことがワンちゃんのやる気を引き出します。

ワンちゃんとディスクドッグで遊ぶときのポイントは2つ

集中力が続く短い時間で教えましょう

ディスクドッグのトレーニングを始めた頃の犬は、集中力が持続しないことが多いです。始めはボールやディスクを犬が喜んで追いかけるからといって、何度も何度も繰り返し遊ばせていると、犬が疲れたときに急に追うのをやめてしまいます。こういったことを繰り返すと、どんなに楽しい遊びも、犬のペースで始めて犬のペースで終わるというパターンに陥ってしまい、ディスクドッグのような愛犬と一緒に目的を達成するドッグスポーツのあるべき姿ではなくなってしまいます。

愛犬の「まだまだ遊びたい!」という表情の時にいったん遊びを切り上げ、休憩をしっかりととってから、飼い主さんのタイミングで「じゃあ、〇〇で遊ぼうかぁ」などと言って、再び遊びを始めるといったサイクルを作り出してください。
一度にたくさん遊んであげるのではなく、短い時間で集中して思い切り遊ぶ時間を作り、休憩をしっかり取った後に、再び繰り返して遊んであげることが、そのおもちゃや遊びに対する欲を強くしていくことに繋がるのです。

ただし、短い時間だからこそ、その遊び(トレーニング)を愛犬と始めたら、その他の事に気が散ることを許さないことも大切です。お散歩仲間のワンちゃんが目に入ったり、他のワンちゃんが遊ぶ大好きなおもちゃを見つけたりと、意外にトレーニングの障害になる物が初期の段階では気になる物です。気が散ることを避けるためには、自分との遊びに集中できるように,絶えず自ら動き回ったり、声をかけたり、飼い主さんがやるべき事もたくさん有ることを忘れないでください。

上達するには言葉や仕草で褒めることがツボ

しつけなどもそうですが、始めは何かが出来た時におやつなどを与えても良いでしょう。それと共に褒める言葉を添えるのが良いですが、徐々におやつの割合を減らし、言葉で褒められることにすり替えていきます。
〇〇が出来た→おやつをもらう(褒めてもらう)→嬉しい→〇〇を頑張る
このサイクルを
〇〇が出来た→褒めてもらう→嬉しい→〇〇を頑張る
の様に変えていくのです。

ディスクドッグの場合は、犬のテンションをある程度高めることも必要であるため、褒めるときに飼い主さんが喜んでいることを表現する大きなジェスチャーをすることが愛犬の喜びや達成感を煽ります。
犬は、人が喜ぶことに応えるという歴史を繰り返してきました。その脈々と培われてきた性質を理解し、上手に発揮させてあげることが必要なのです。

一番大切なのは、愛犬と楽しむこと!

ワンちゃんは楽しく遊ぶことには夢中になります。覚えるのがゆっくりでも、できたことを存分に褒めてあげながら楽しくトレーニングすることを心がけましょう。
先にも述べましたが、始めからディスクドッグをマスターしているワンちゃんは居ません。段階を追って、上手になっていくように人がコントロールしてあげましょう。少しの上達を思いっきり褒めて、次の段階へと進めていくと良いでしょう。1つの段階をクリアしたら、少し負荷の掛かる次の段階へ進みますが、上手に出来なかったら、前の段階へ戻してみたりして、一気に段階を上げようと焦らずに楽しんでいきましょう。

一人で練習するのが難しい場合は大会のクリニック(練習会)に行ってみましょう

ディスクドッグが競技として日本で始まったのが1994年ですので、皆さんの周りにもディスクドッグをやっている方が居るかも知れませんね。そういった先輩方に話を聞いたり、今回のような記事から知識を得たり、既にたくさんの動画もウェブ上にあがっていますので、情報を得るのには不足はないかも知れません。

しかし、自分と愛犬がディスクドッグを上手くなっていきたいと思うようになると、いったい誰を見本にして良いのか、何が正しいのかなど、様々な課題に突き当たることも出てくるはずです。

そんな時には、私たちNDAのようなディスクドッグを主催する団体のクリニック(練習会)などを利用するのが良い方法です。自分たちがクリアしたい課題を告げて、実際に自分たちのプレーを見てもらい、現在の状況と課題を分析してもらい、対処法を見出していくと的確なアドバイスをもらえると思います。

また、他のペアのプレーを実際に見るだけでも、感じ取れるものはたくさん有るはずです。そこで仲間に出会えるかも知れません。
さあ、皆さんもこわがらずに、気軽に大会やクリニックに出かけてみましょう。たくさんのディスクドッグ仲間が出迎えてくれますよ。

まとめ

ディスクドッグは愛犬と一緒に気軽に楽しめ、一体感を味わえるドッグスポーツです。適切な練習場所さえ見つければ、ディスク1枚で愛犬と楽しむことができます。
愛犬の才能を見出したとき、心の底から「こいつ、天才かも!」なんて喜ぶ時がやってくるかも知れませんね。

ディスクドッグを始め、楽しんでいく課程においては愛犬への深い愛情は勿論、その時々の課題や練習も楽しみながら続けていく気持ちのゆとりが大切です。
遊び場所でのマナーを守り、愛犬とディスクで楽しく遊ぶ姿をお散歩仲間にも見せてあげれば、ご近所のスーパードッグになれるかも知れません。
始めてみましょう、ディスクドッグ!

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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