公開日
2018/10/18

犬のアレルギーを種類ごとに解説!症状や治療法とは?

近年増えている犬のアレルギー。
愛犬が、痒がったり毛が抜けてしまったりする姿はかわいそうですし、なんとかしてあげたいですよね。
今回は、犬のアレルギーについて症状や原因、治療方法や予防方法を種類ごとに解説していきます。
ぜひ、この機会に犬のアレルギーについて知っておきましょう。

犬のアレルギーのメカニズム

最初に犬がアレルギーを発症するメカニズムを解説していきます。
犬のアレルギーのメカニズムは人と同じです。
体に入ったウイルスや細菌、がん細胞などの異物を排除しようとする働きを免疫反応と言います。
この免疫反応がハウスダストやほこり、食物など通常であれば無害なものに対して過剰に反応することがあります。
免疫反応が過剰に起こると体にさまざまな炎症反応が起きます。これをアレルギーと言います。
また、アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン」と言います。
“通常無害なもの”に過剰反応を示してアレルギーは起こるので、体に触れるもの、体内に入るものは全てアレルゲンになる可能性があります。
ただ、過剰になる必要はありません。
よく花粉症などで耳にする、アレルギーのコップという考え方があります。コップの中にアレルゲンとなる食物やノミ、花粉などを入れていき、溢れるとアレルギー症状が出るというものです。
このコップの中に入れるアレルゲンの量を上手く調節してあげることが大切です。
なかにはどうしても調節できないものもありますが、頑張れば調節できるものもあります。
その、調節できるものだけを上手く予防してあげ、コップが溢れないようにしてあげることが大切です。

アレルギーになりやすい犬種や年齢

犬の場合、遺伝的にアレルギーを発症しやすいと言われている犬種がいます。その犬種は以下の通りです。
柴犬、ゴールデンレトリバー、シー・ズー、フレンチブルドッグ、ウェスト・ハイランド・ホワイトテリア、ダルメシアン、ビーグル、ラブラドール・レトリバー、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ミニチュアシュナウザー、マルチーズ、シェットランドシープドッグなど。

また、アレルギーを発症する年齢は若齢期の犬に多いです。

犬のアレルギーの種類別にみる症状・治療方法・予防方法

では、アレルギーの種類ごとに症状や原因、治療方法や予防方法を見ていきましょう。

食物アレルギー

症状

食物アレルギーの場合、初期には、食物が触れた口の周りや皮膚が薄い目の周り、体の内側である耳の奥などから赤くなったり、発疹ができたり、痒がったりするなどの症状が現れます。脱毛がみられることもあります。
症状が進むにつれ、痒くて執拗に舐めたり噛んだりして、さらに状態を悪化させてしまう場合が多いので、早めに気づいて対処してあげることが大切です。
食物アレルギーの場合、皮膚に症状が出ることが多いですが、稀に嘔吐や下痢を起こすこともあります。
また、アレルゲンの摂取から発症までの時間は短い場合が多いです。

原因

食物アレルギーのアレルゲンで多いのは、乳製品や牛肉、鶏肉、鶏卵、大豆、小麦などです。
仮にドッグフードがアレルギー発症の原因だと分かっても、その中のどの食物が原因なのかまで特定するのは容易ではありません。
食物アレルギーのアレルゲンを特定する場合は、獣医師と一緒に根気強く調べいく必要があります。

治療方法

獣医師の判断のもと、アレルゲンであろう食物を除いた食事を犬に一定期間与えていくという除外診断を行います。
特定の食物を除いた食事でアレルギー症状が出なければ、継続してその食物を含まない食事を与えていきます。
特定の食物を除いて与えたのにアレルギー症状が出てしまった場合は、獣医師の判断のもと、違う食物を除いて食事を与えていきます。
これをアレルゲンが特定できるまで繰り返していきます。
以上のように、食物アレルギーの治療は基本的には食事療法です。
アレルゲンとなる食物を特定し、それを除いた食事を与えます。

予防方法

アレルゲンとなりやすいものは避け、ラム肉などアレルゲンになる可能性が低いものを普段からあげるという考え方もありますが、最初にアレルギーのメカニズムをお話ししたように、体に触れるもの、体内に入るものは全てアレルゲンとなる可能性があります。
ですので、過剰に食物アレルギーの予防をするのではなく、症状が出た時に対処する方法として知識だけ持っておくと良いでしょう。

ノミアレルギー

症状

背中やお尻、尻尾の付け根などに赤いポツポツとした発疹や脱毛が見られることが多いです。
ノミ1匹でも非常に強い痒みを感じ、掻いたり、噛んだりしてしまうことがあります。
特に屋外で飼育している犬に多く見られます。

原因

犬の体に寄生するノミがアレルゲンです。
ノミの唾液に対して過剰反応が起こり、アレルギー症状を発症します。

治療方法

最初に犬の体に寄生するノミを全て駆除します。
その後、炎症やかゆみを抑えるために投薬治療を行います。

予防方法

ノミの予防薬が市販でも販売されていますし、動物病院で処方してもらうこともできます。
予防薬は液体で犬の皮膚に垂らして使うものが多いです。
犬の体にノミが寄生しないよう、定期的に予防薬を使ってあげましょう。
また、1匹でもノミを見つけた場合、それは氷山の一角の可能性が高いです。
その犬のノミの駆除と同時に同居犬がいる場合は、その犬も一緒にノミの駆除や予防を行いましょう。

アトピー性皮膚炎

症状

お腹や脚、目の周り、口、耳など部分的に皮膚が赤くなったり、発疹ができたり、ただれたりします。
激しい痒みがあるため、症状が出ている場所を執拗に掻いたり、噛んだりします。
アトピー性皮膚炎の状態が長く続くと、症状が全身に広がってしまうことがあるため、早期治療がとても大切です。

原因

アトピー性皮膚炎のアレルゲンは、ダニや空気中に含まれるもの、例えばハウスダストや花粉などです。
それらのアレルゲンに過剰反応を示して起きる皮膚炎をアトピー性皮膚炎と言います。
空気中に含まれるものがアレルゲンとなる場合があるので、アレルゲンの特定はとても難しく、特定に至るまで根気強く調べる必要があります。

治療方法

アレルゲンの1つであるダニは除去できますが、他のアレルゲンは空気中に含まれているため、除去することは難しいです。
基本的には、炎症や痒みを抑えるための投薬治療となります。
また、アレルギー症状が出ている時は皮膚のバリア機能が低下してしまっているので、保湿剤を塗り、外から皮膚の中へアレルゲンが侵入するのを防ぎ、症状が悪化しないようにする方法もあります。
また、シャンプーをしてアレルゲンを物理的に洗い流すことも大切です。

予防方法

アトピー性皮膚炎を完全に予防することは難しいですが、飼育環境を清潔に保つことが予防に繋がります。
そして、犬の皮膚を清潔に保つこともとても大切です。
定期的に適切な頻度でシャンプーをしてあげましょう。
気を付けたいのは洗いすぎです。洗いすぎてしまうと乾燥したり、皮膚のバリア機能まで落としたりしてしまいます。月に1~2回程度が目安です。

金属アレルギー

症状

金属アレルギーの特徴は金属に触れた部分に症状が現れることです。
犬によく使われる金属には、ごはん皿や首輪などがあります。
その金属が触れる口や首などに脱毛や皮膚の赤み・黒ずみなどの症状が現れます。
痒みも伴うため、痒くて掻き壊してしまうこともあります。

原因

犬の体に触れた金属に対して、過剰反応を示し、アレルギー症状が出ます。
特に柴犬に多く見られます。

治療方法

痒みや炎症がある場合は、投薬治療を行います。
また、アレルゲンである金属を取り除く必要があります。
ごはん皿は素材が陶器やプラスチックのもの。首輪は留め具がプラスチックのもの。ブラシはゴムでできたラバーブラシ。などといったように犬の体に触れるであろう金属は他の素材でできたものに換える必要があります。

予防方法

アレルゲンである金属を避けるという考えもあるかもしれませんが、犬の金属アレルギーは稀であることと、首輪の留め具やブラシなどによく金属が使用されていることなどを考えるとあまり過剰になりすぎなくても良いのではと思います。
症状が出た時に対処する方法として知識だけ持っておくと良いでしょう。

最後に

今回、アレルギーの種類別に症状や予防方法などをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
アレルギーはアレルゲンによっては予防が難しいものもありますが、アレルゲンを除去したり、犬の体や飼育環境を清潔に保ったりすることで予防できるものもあります。
アレルギーは時間がたつと慢性化したり重症化したりしてしまう場合があります。
愛犬が痒がったり、体の一部を執拗に舐めたりと何らかの変化が見られた時は、先送りにせず、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。