いきなり走り出すのはなぜ?犬が突然が走り出す意外な理由とは

しつけ

ワンちゃんを飼い始めると、本当に心を癒やしてくれる存在として掛け替えのないパートナーになっていくことと思います。
しかし、ワンちゃんとの散歩で突然走り出して困った!という事は、どなたも一つは思い当たることが有るのではないでしょうか。
そこで、今回は慌てること無く対処できるように、ワンちゃんの気持ちになって、その理由を考えてみることにしましょう。

犬が走り出す理由は様々

ワンちゃんが走り出すには、それなりの理由があるのです。その原因は様々なのですが、どんな原因があるのかを理解すれば、予期して予め対処したり、回避出来ることも多いので、慌てること無く対処できるようにしたいものですね。

ワンちゃんが走り出す原因を大きく分けると二つに分類できます。

一つは「突発的な出来事から逃避したい場合」、もう一つは正反対に「興味・意思を持った積極的に関わりたい場合」です。

それぞれがどんな場合なのかを次に考えてみましょう。

パターン1 “突発的な出来事から逃避したい”

この手の行動を起こすのは、色々な経験値が低いワンちゃんや臆病・神経質な性格のワンちゃんに起こりやすいと言えるでしょう。多くのパターンは、音に驚く場合だと思います。

主に屋外に出ると、様々な音に遭遇します。雷鳴・落雷、車のクラクションやエンジン・マフラーからの爆音、花火等の破裂音や緊急車両のサイレン等がそれにあたると思います。これらが、突然大きな音で聞こえた場合に、単純に言うとビックリして逃げ出すのです。

この類いは、なかなか予期することが難しい原因なのですが、幼犬ならば勿論ですが、ワンちゃんを内外の様々な環境に徐々に慣らせることが大切です。ただ、屋外でも普段からしっかりとリードをして散歩をしていれば、慌てることはありません。

先ず防ぎたいのは、その原因に対して愛犬がパニックを起こしてしまい、逃走するケースが危険だからです。酷い場合だと、交通事故に遭ってしまったり、夏の花火大会など、旅先での逃走後に戻ってこなかった事例も耳にします。

逃走を防ぐ場合、中・大型犬は力も強いので、女性が散歩する場合には、リードを腕でなく腰などに固定するグッズもあるので購入を検討しても良いでしょう。カラーの緩みが必要以上に無いように普段から気を付けることも忘れずに。

ワンちゃんが走り出したら、リードをしっかり握り、ワンちゃんの体をさすってあげるなど、落ち着かせる行動を取りましょう。

そして、飼い主さんは平静を保ちながらゆっくりとその原因となる事象から距離をとれる様にゆっくりと誘導していきます。犬は群れを作る動物ですが、飼い主さんは群れのリーダーでなければなりません。

リーダーが平静でいることで、ワンちゃんも危険が直ぐに自分に迫るものではないと理解させることが大切です。飼い主さんが過剰にワンちゃんを抱きかかえて守る態勢をとったりすることは、守るという意味では正解でも遭遇した原因が「怖い物」であることをリーダーも肯定することになるからです。

落雷など、命に関わる場合は危険回避を最優先するとして、普段と変わらないトーンで「大丈夫だよ。」などとワンちゃんが安心できるように話しかけながら落ち着かせてあげましょう。

パターン2 “興味あることに積極的に関わりたい”

前項とは異なり、ワンちゃんの積極性に起因する場合を考えてみましょう。

これは、犬種でも差がありますが、狩猟犬に代表されるような元々犬が持つ先天的な資質によることも多いのですが、ディスクドッグのような後天的な経験によることも含まれます。

簡単な事例の一つにドッグランなどで他のワンちゃんを見た途端に走り寄る行動が有りますが、これには他のワンちゃんと遊びたい友好的な場合とそのワンちゃんの行動が気に入らない、相性が合わないなどで攻撃的に走り寄る場合があるので、見極めが大切です。後者の場合は、トラブルに発展する場合もあるので、周囲の状況に充分に気をつけたいですね。

また、鳥獣や車を追いかける場合があります。これは、本能による場合が多いと言われますが、ワンちゃんが大好きなおもちゃやおやつ、遊びで気を紛らわせるのも一時的には有効だと思います。ある程度の訓練を施すことで、待たせることが可能になることが殆どですし、普段から呼び戻しの訓練もしっかりと行なっておくことも大切です。

ディスクドッグのような競技をかじり始めた頃、まだ制御が不十分な場合も他のワンちゃんがディスクを追ったり、キャッチする様子に興奮して走り寄っていくケースも見られますが、ワンちゃんを遊ばせる時の状況にも目を配ることでトラブルは未然に防ぐことができます。

ある程度、練習や競技の経験を積んでいくと飼い主さんとのプレー(遊び)自体に集中するので、あまり周囲に惑わされなくなっていきます。それまでは、飼い主さんが状況判断をしてコントロールしてあげましょう。

関連する参考事例ですが、私が所管するディスクドッグ団体のNDAでは、リードを着用しても競技中のコート周辺で他のワンちゃんを走らせたり、練習をすることはマナー違反として注意喚起しています。

最後に

ワンちゃんが突然走り出すには、様々なケースがあることは読み取っていただけたでしょうか。

愛犬の成長度合いに応じて、様々な状況に対応してあげることは、愛するパートナーの命を守ることにも繋がります。 一番重要なことは、愛犬を危険にさらすことを避けることです。飼い主さんは、周囲の状況をなるべく正しく把握することに努め、その上で散歩やドッグスポーツを楽しんでいきたいですね。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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