2018/06/13

【犬種別かかりやすい病気】チワワ

チワワは小型犬の中でも超小型犬といえる大きさで、人気の高い犬種です。身体が小さく大きな眼が特徴のチワワはとても愛らしく、癒してくれる存在です。そんな可愛いチワワですが、一緒に暮らしていると、ときに病気や怪我をすることがあるでしょう。犬は犬種によって特有の病気にかかりやすい傾向があります。

今回は、チワワがかかりやすい病気についてご紹介してきます。

チワワの特徴

チワワの体重は、約1〜2.7kg、体高が約15〜23cmとなっています。数ある犬種の中でも非常に小さな身体の犬種で、大きな立ち耳と、丸く大きな眼が特徴です。毛質はロングとスムースがあります。寒さに非常に弱いので、冬の温度管理は注意が必要です。また身体が小さいので骨も細く骨折しやすいので気をつけましょう。

チワワがかかりやすい病気は、水頭症、気管虚脱、膝蓋骨脱臼、僧帽弁閉鎖不全症、口蓋裂、泉門開存、眼の疾患などがあります。

水頭症

チワワに多い脳疾患に「水頭症」があります。水頭症は脳の中の脳室という場所に脳髄液が過剰に溜まる病気です。多くなった脳髄液が脳を圧迫することで症状を起こします。

症状

運動や知能障害、身体の麻痺やけいれん、視力の低下、てんかん発作、知覚障害、行動障害を起こすことがあり症状はその個体によって異なります。ドーム状の頭で斜視を起こす場合が多いというデータがあります。

原因

先天性水頭症、脳腫瘍、脳炎、など原因はさまざまですが、チワワの場合先天性の水頭症が多い傾向があります。

治療方法

MRIやCTを使い検査を行い、浸透圧利尿剤やステロイド剤を使用し頭蓋内の圧を下げることで、脳の圧迫を減らします。水頭症は治療を継続して行う必要があり、全快することが難しい疾患です。脳室と腹膜を繋げて脳の圧力を逃すシャント手術で症状を抑えられる場合もあります。

気管虚脱

気管虚脱は喉と肺の間の気管が何らかの理由で扁平し、気管が押されることで呼吸がしにくくなる病気です。

症状

アヒルやカモような「ガーガー」といった呼吸が特徴です。気管が潰されて扁平し続けることで、呼吸交換ができなくなり、息苦しくなり、呼吸困難を起こします。苦しそうにした状態で、舌や唇が通常の赤い色でなく紫色になっている場合は、血中の酸素濃度が著しく低下したチアノーゼを起こしている危険な状態ですので、すぐに動物病院に連絡をしてください。

原因

気管虚脱はいまだに原因が解明されていない疾患です。発症する原因は呼吸がしにくいとき、興奮状態にあるとき、肥満体型などです。

犬は呼吸で体温管理を行います。特に夏は「ハァハァ」とパンティングを行って体温を下げようとします。しかし気管虚脱の犬はこのパンティングが上手くできないので呼吸がしにくく、チアノーゼを起こすことがあるので注意しましょう。

治療方法

犬が呼吸をしやすくするために、鎮咳剤や気管を広げる気管支拡張剤の投薬を行います。異常な興奮状態にあるときは、チアノーゼを起こし、呼吸できなくなり脳や身体に障害をもたらさないために、鎮静剤を使用する場合もあります。

膝蓋骨脱臼

チワワに多い関節の疾患として「膝蓋骨脱臼」があります。通称「パテラ」と呼ばれます。人間にも膝にお皿がありますが、犬も同様でこの膝のお皿が大腿骨にある溝から外れて脱臼を起こす疾患です。

症状

膝のお皿が不安定なことで脱臼を繰り返し、軽度の場合は変わった歩き方をするものの、痛がる様子がないので飼い主さんも気がつかない場合があります。症状によっては、お散歩を楽しそうに歩かない、急に立ち止まる、びっこを引いて足を引きずって歩く(跛行)、足を触らせない、大声で鳴いて痛がるなど重症になるにつれて症状は変わっていきます。

症状はなくても、飼い主さんがもしかしたら関節が緩いのではないかと確認できる方法は、足の曲げ伸ばしや起きて伸びをするときに「パキ」「ポキ」と触って違和感を感じるときや音がするときは脱臼癖のある場合もありますので、急旋回をさせる遊びをさせないようにするといったケアを行うことも必要です。

原因

小型犬、超小型犬に多い整形外科の疾患ですが、生まれつき膝が外れやすい先天性膝蓋骨脱臼と、打撲や高いところからの落下、交通事故といったケガで発症する、外傷性膝蓋骨脱臼があります。
室内でチワワと暮らしている場合は、ソファー、人間のベッド、階段、といった高いところから飛び降りる動作をさせないようにする、フローリングなど床を滑らないように対策を行うことが予防になります。

治療方法

軽度の場合は鎮痛剤や激しい運動をさせないといった対処を行いますが、常に膝蓋骨が脱臼を起こしている場合や、常に痛がる仕草をする場合、足の形の変形が起こって正常に歩けない場合は手術を行う必要があります。

また、チワワはもともと骨が細い犬種です。膝蓋骨脱臼は関節の疾患のため肥満で体重が重いと余計に膝に普段がかかるので体重管理も大切です。

僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の左心室にある僧帽弁がしっかりと閉じていない状態の病気です。僧帽弁が閉じないことで左心室から左心房へ血管が逆流するため、重症化すると逆流する血液が増えて心臓が大きくなる病気です。

症状

僧帽弁閉鎖不全症を起こすと、呼吸がしにくくなり、呼吸困難や運動ができなくなり苦しそうにする、明らかに疲れやすい、咳をするといった症状が出ます。

原因

原因は僧帽弁の異常です。弁が厚い、かみ合っていない、隙間ができている、周辺の心筋の異常などさまざまな理由で血液が逆流を起こします。

治療方法

聴診で心臓の雑音を確認し、レントゲンやエコー、心電図を使い、程度がどれくらいの僧帽弁閉鎖不全症なのかを診断します。治療方法としては、投薬治療や手術の外科治療があります。

犬の年齢や体力を考慮して症状を悪化させないために、血管を拡げる薬、強心剤、利尿剤、脈を整える薬を使用し、心臓の負担を減らす投薬治療も一つの方法です。

僧帽弁がしっかりと機能するために、手術を行った上で投薬治療を行うと効果がありますが、心臓手術は犬に大きな負担がかかるので、犬の状態によってどの治療方法がよいのかは個体によって異なります。

僧帽弁閉鎖不全症の犬と暮らす飼い主さんは、心臓に負担となるような走らせ方や、急激な興奮をさせないようにしてあげることが必要です。

普段から記録をつけて健康管理をしよう

全てのチワワがこういった疾患を持つわけではありません。しかしチワワにこれらの疾患が多いという傾向があるのは事実です。これからチワワを家族にむかえ入れようと考えている方は、チワワの病気について知識を学んでおくことをおすすめします。もし万が一怪我や病気を起こしたときや、何かいつもと違う様子のときに、飼い主さんが「あれ?」と気がつくことが、病気の早期発見に繋がります。

また、いつもと違う様子を知るためには、食べ物の選択から環境、運動によるストレス発散などにふだんから心がけておくことが大切です。散歩のときの歩き方、疲れ方、食欲の増減、目ヤニやフケの出方などにも注意しておきましょう。年に2回程度定期健診を受けるようにしておけばより安心ですね。

また、子どもの頃からの成長や健康状態の変化を健康手帳や健康管理アプリなどを使って記録しておくことも、いざ病気になったときに大変役立ちます。