公開日
2018/06/13

「犬」が使われた漢字10選。どんな由来があるの?

犬好きであれば、「犬」という文字を見掛けると、ついつい反応してしまったりしませんか?
この「犬」は、1文字でもきちんと意味を持つ漢字ではあるのですが、他の漢字と組み合わさって様々な意味を持っていることをご存知ですか。
今回は、「犬」が使われている漢字のなかから10文字を選んで、その読み方はもちろん、意味や由来までを紹介していきたいと思います。

献立や献上などの熟語として見掛けることの多い漢字です。常用漢字として中学校で習得します。

読み方

音読み:ケン・コン
表外読み:たてまつる・ささげる・まつる

意味

目上の人や神様に、物をささげるという意味があります。元々ささげる物は酒を指すことが多かったのですが、酒以外の物を贈る時にも用いられます。
お客様に酒をすすめる時にその数を数える時にも使われたことから、その時に一緒にふるまう料理の数や種類を表す時にも使われるようになり、料理の順番を組み立てる意味から「献立」となりました。

由来

「献」という漢字は新字体となり、旧字体は「獻」でした。
この「獻」の左側部分の文字は、単体ですと容器を表す漢字となります。
昔中国では、神様には犬の肉をささげる習慣があり、「容器に入れて犬の肉をささげる」というところから「献」となったようです。

犬を飼われている方であれば、よく使う言葉の一つではないでしょうか。「犬」が使われてはいますが、この漢字部首は「口(くちへん)」になります。

読み方

音読み:ハイ・バイ
訓読み:ほえる

意味

犬と口の漢字から成り立ち、その意味はまさにそのまま犬が吠えることを表しています。
本来人に対しては使いませんが、口うるさく言う人を揶揄する意味で使われることもあるようです。

由来

古くから犬は番犬として人間の生活を支えてきました。番犬としての働きをする時に犬は吠えて主人に何かを知らせてきます。
大切な仕事をしている犬の鳴き声と、それ以外の動物の鳴き声を区別をするために、犬と口を合わせて犬の鳴き声の時にだけ使う漢字を作ったといわれています。

伏せ

「伏せ」などのしつけをする時に使用する言葉です。これも犬を飼っている方であれば頻繁に使っていると思います。
常用漢字として中学生で習得します。

読み方

音読み:フク
訓読み:ふせる・ふす
表外読み:ブク・かくれる・したがう

意味

うつぶせになる、横になる、体制を低く保つなどの意味があります。

由来

犬が主人である人に対して服従することから、元々あった犬と人の漢字を組み合わせて作られました。服従体制でもある地面に腹を付けた様子のことを、この漢字を用いて伏せると表現するようになったと言われています。

「獄中」など少し物騒な言葉で目にすることのある漢字です。常用漢字として中学生で習得します。

読み方

音読み:ゴク
表外読み:ひとや・うったえる

意味

人間同士が訴え争うことだけでなく、裁判をするという意味も含まれています。牢屋という意味も持っています。

由来

この漢字の部首である「けものへん」は「犬」を意味します。人間を犬と例えて、犬と犬の間に「言」を入れることで人間同士が言い争う姿を表現するために作られました。

状態や状況などの熟語としてよく使われ、常用漢字として小学校5年生で習得します。

読み方

音読み:ジョウ
表外読み:かたち・かきつけ

意味

その時の様子やその物のかたちなど、姿かたちを意味します。書状など手紙としての意味も持ちます。

由来

元々は犬のする様々な仕草や様子を表すための漢字で、犬が耳を立てて横を向いている姿をイメージして作られました。
その後犬の姿だけではなく、人の様子なども表現する時に使われるようになっていきました。

「全然」や「天然」などの熟語として日常会話によく登場する漢字です。常用漢字として小学校4年生で習得します。

読み方

音読み:ゼン・ネン
表外読み:しかり・しかし・しかも・もえる

意味

部首である「れっか」には火の意味があり、火が燃え上がるという意味を持ちます。また、肯定的な意味で断定をする時に用いられることもあります。

由来

神様に供える物として、切った犬の肉を下から火で焼くことを表現するために作られた漢字です。犬を神様に捧げる行為は由緒正しいこととされていたので、今でも肯定的な意味を持つようです。

黙るや黙認などの言葉として使われる漢字です。常用漢字として中学生で習得します。

読み方

音読み:モク
訓読み:だまる
表外読み:ボク・もだす・だんまり

意味

物音がせずにひっそりとしている意味を持ちます。静かな状態を表現する時にも用いられます。

由来

真っ暗で静かなところでも、犬が音を立てずにひたすら主人の後を付いていくということを表すために作られました。賢い犬は不要に吠えたりせずに、静かに主人に付き従っていたことから「だまる」という使われ方をするようになっていったようです。

嗅ぐ

人の動作として使う時には、「嗅ぎまわる」などとあまりいい意味での使われ方はしていないことが多いです。
常用漢字として中学生で習得します。

読み方

音読み:キュウ
訓読み:かぐ

意味

その場の臭いを感じとったり、人の様子を執拗にさぐったりする意味を持ちます。

由来

元々は「くちへん」の部分が「鼻」となっていて、鼻のいい犬が臭いをかぐ様子から作られました。
後に、犬が臭いを嗅いでいる姿は口を付けているように見えたことと、略して書くことから今の「嗅」に変化していきました。

日常生活ではあまり使うことのない漢字ですが、その持つ意味は人の生活からは切り離せないような意味を持ちます。

読み方

音読み:コク
訓読み:なく

意味

大声で泣くこと。人の死を悲しんで泣き声をあげるという意味を持ちます。

由来

元々は「犬」の部分が「屰」であったのですが、人から人に伝わっていく時に誤って「犬」と伝えられてしまい、そのまま浸透してしまったと言われています。

獣

怖い動物のイメージも持つ漢字ですが、元々は動物を表す漢字ではありませんでした。常用漢字として中学生で習得します。

読み方

音読み:ジュウ
訓読み:けもの
表外読み:けだもの・しし

意味

自然に生息していて、狩られる対象の動物の総称としての意味を持つ。狩る行為その物の意味もあります。

由来

犬を使って獲物をとることを表し使われてきたのですが、いつの間にか獲物のことを指すように変化していったとされています。表現が転じた頃には、獲物をとる行為に対して「狩る」という漢字が作られたようです。

まとめ

「犬」という字が使われている漢字はたくさんありますが、そのなかの10個を選んで紹介してきました。
普段何気なく使っている漢字には、1つ1つきちんと意味や由来がありますので、ここに紹介した漢字の他にも、気になった字がありましたら調べてみると意外な発見があるかもしれません。