公開日
2018/07/07

犬の習性を理解しよう

しつけを行う上で、犬の習性を理解しておくことはとても大切なことです。
犬のしつけを行う前に、犬はどういうときにどのような行動をとるのか知っておくことで、間違った飼い方や間違ったしつけを回避することができます。
犬の習性はたくさんありますが、今回はその一部をご紹介していきます。

習性とは

習性には先天的なものと後天的なものがあります。
先天的なものでは同じ動物種にみられるその種特有の行動様式、後天的なものでは習慣によって身についた癖があります。
これら2つのことを習性と言います。
人間にも犬にも習性はありますが、その習性は全く異なるものになります。

犬の習性を理解し、しつけに生かしましょう

人と犬は違う動物なので、人間の子供のようにしつけても上手くいきません。
犬の習性を理解し、ときにはその習性を生かしてしつけをしてあげることで、犬は教えられていることが覚えやすく忘れにくくなります。
愛犬が人間社会で快適に暮らしていくためにも、犬の習性を理解してあげる必要があります。
では、犬の習性についてみていきましょう。

群れで生活する

犬は群れで生活をします。
そしてその群れの中は階級社会になっていて、群れを支配するリーダーを頂点にピラミッド型の明確な位置づけが行われています。
野生の犬はこの群れで縄張りをもち、集団で狩りをしたり、ゴミ捨て場をあさったりして食料を調達して生活しています。
家庭犬の場合は、家族がこの群れにあたります。

リーダーになりたがる

野生の群れの中でリーダーではない犬は、いつも従順な行動をとっているとリーダーになろうとする意識が生まれてきます。
リーダーの指示に従わない者がいれば、リーダーは唸ったり咬んだりしてその力を示し、群れを統制していきます。

家庭犬の場合はまず、家族の中で犬自身がどの位置に位置づけられるのか見極め、確立しようとします。
犬が自分よりも上だと判断した人に対しては従順で、指示にもよく従います。
しかし、犬より下に見られてしまうと犬自身がボスになろうとしてしまうため、人の指示に従いません。
そして、どんどんわがままになり、気に食わなくなると唸ったり、咬んだりと攻撃的な問題行動も起こってしまいます。
その為、愛犬とよりよい生活を送るためには、飼い主が必ず愛犬より上の地位であるリーダーになる必要があります。

リーダーに従順

犬は本能的に群れの中で平和に暮らすことを望みます。
その為犬がリーダーを信頼することができ、愛情を注いでくれることが分かれば、喜んで指示に従います。
家庭犬の場合は、愛情をたっぷり注ぎ信頼してもらえる飼い主になることがとても大切です。

縄張りを守る

犬は縄張り意識が強い動物です。
他の動物が自分たちの縄張りに入ってこようとしたときは、威嚇や攻撃をして入ってくるのを防ごうとします。
家庭犬の場合、来客や宅配便の配達の方などに吠えてしまうのはこの習性が原因となっている場合があります。
縄張りを常に警戒しているのは不安や緊張からストレスがかかっています。
ストレスを軽減させてあげるためにも、人通りが少なく静かな場所にハウスなどで居場所を作ってあげましょう。

マーキングをする

マーキングは自分の縄張りを主張するために行います。
特にオス犬は自分の縄張りを誇示するために、高い位置にマーキングしようとするため片足をあげます。
家庭犬の場合は、このように縄張りを主張する意味でマーキングをする場合もあります。
しかし、お散歩中にあちこちの電信柱にマーキングしているのは少し意味合いが異なります。
縄張りを守るというよりは、自分がその周辺に住んでいることをお知らせしている意味の方が強いように思います。
ですが、あちこちの電信柱にマーキングさせてしまうのはマナー違反になります。
外でのトイレは、トイレをしても良い場所や、ワンツーのコマンドなどトイレをしても良い合図を決めるなどして、あちこちにマーキングさせないようにしましょう。

トイレトレーニング【お出かけ編】

犬同士の相手の情報収集はお尻でする

他の犬に会ったときに、お互いのお尻の匂いを嗅いでいる姿ってよく目にする姿です。
それは、犬にとって挨拶みたいな感じで、肛門腺の匂いを嗅ぐことで年齢や性別などの情報収集をしています。

ものごとを結びつけて覚える

犬はものごとを覚えるとき、一つ一つを別々に覚えるよりも、何かと何かを結び付けて覚えることの方が得意です。
例えば次のことが考えられます。

  • 飼い主さんがコートを着る+リードを持つ=お散歩(楽しい)
  • 袋のガザガザ音+食べ物がでてくる=おやつが貰える(嬉しい)
  • 病院+先生=注射(痛い・怖い)

と言ったように紐づけて覚えていきます。
これは、しつけをするときに生かすことができる習性です。

狭い場所を好む

野生の犬は、穴居生活をしていたため、体を休めたり、寝たりするときは、広くて明るいところよりも暗くて狭いところの方が落ち着く習性があります。
また、守ってくれる存在である壁や人などに自分の体の一部が触れていることでも安心感を得るようです。

穴を掘る

野生の犬は、いざというときに備え、穴を掘って食べ物を隠す本能があります。
出産のときに、涼しさを求めて穴を掘ることもあります。
また、ストレスや暇つぶしのために一心不乱に穴を掘る場合もあります。

逃げるものを追う

犬には狩猟本能があるので、逃げるものを追います。
牧羊犬などはこの本能をうまく利用してトレーニングされています。

遠吠えをする

祖先のオオカミにもみられる習性になります。
犬が遠吠えをするのにはいくつかの理由が考えられます。
理由の一部をご紹介します。

犬同士のコミュニケーションのため

仲間を呼ぶために遠吠えをします。
また、他の犬の遠吠えが聞こえると、その犬とコミュニケーションをとろうとして遠吠えすることもあります。
自分の居場所を知らせたり、何かが起こっていることを知らせたりするために、遠くに届きやすいような声を出すと考えられています。

不安の表れ

団体行動をする意識が強い犬では、急に一人の時間が長いと孤独に感じ、不安から群れの仲間を見つけようと遠吠えすることがあります。

ストレス発散のため

大声を出して吠えることでストレスが発散されるという考え方もあります。

嬉しかったり楽しかったりするときにする

喜んだりはしゃいだりしている時にテンションが上がって大きな声が出てしまっているという考え方です。

認知症

認知症では、徘徊や昼夜逆転など様々な症状が見られますが、遠吠えもその症状のうちの1つに挙げられています。

遊戯行動

犬は子犬の時はもちろん、成犬になってもよく遊ぶ動物です。
頭を下げてお尻をあげ遊びに誘います。
子犬のうちは、遊びの中で噛みついてよい許容範囲や優劣の関係を示す仕草などを学びます。
注意が必要なのは、遊びを誘う姿勢は攻撃をするときや何かを追うときなどにも同じような姿勢をとることです。
遊ぼうとしているのか本気で攻撃しようとしているのか判断することが難しい場合があるので注意が必要です。

まとめ

ご紹介した犬の習性の中に知っているものはいくつあったでしょうか?
犬がどういう動物なのか少し理解して頂けましたでしょうか?
この他にも、犬には多くの習性があります。
犬の習性を正しく理解し、愛犬が人間社会でより快適に生活できるようしつけをしてあげましょう。