公開日
2018/07/25

【犬種別かかりやすい病気】ジャック・ラッセル・テリア

ジャック・ラッセル・テリアは他の犬種に比べて、関節や内分泌、代謝に関わる病気にかかりやすいといわれています。ジャック・ラッセル・テリア・テリアは小型犬種ですが、ほかの小型犬種と比較すると非常にパワフルさがあり、賢いところが特徴です。今回は、ジャック・ラッセル・テリアのかかりやすい病気についてご紹介していきます。

ジャック・ラッセル・テリアの特徴

ジャック・ラッセル・テリアはイギリス原産の犬種で、体重が4.5〜6.8kg、体高が25〜38cmの小型犬種です。ジャック・ラッセル・テリアの最大の特徴は、非常にパワフル・エネルギッシュなところで、小型犬種とは思えないほどの体力があります。ジャック・ラッセル・テリアは、もともとキツネを巣穴から追い出すキツネ狩りの名手で、硬い被毛で藪や巣穴の中でも皮膚を守り、小回りのできるコンパクトなからだと俊敏性を持つ犬種です。

性格の特徴は頭が良く、勇敢で、必要な運動量を満たして、飼い主とのコミュニケーションをたくさん取らないと問題行動を引き起こすケースがあります。

ジャック・ラッセル・テリアは上毛と下毛2層の毛質を持つダブルコートの犬種で、上毛で皮膚を守り、下毛の換毛で体温調節を行なっているため、換毛期には下毛をきちんと手入れして換毛させないと、皮膚の通気性が悪くなって皮膚病にないやすいので、換毛期のブラシは念入りに行い、皮膚を綺麗に保っておく必要があります。

レッグペルテス

レッグペルテスは、生後1年程度の子犬や幼犬がかかる病気で、大腿骨への血液の供給が不足することで骨の壊死が起こります。小型犬種に多くみられますが、ジャック・ラッセル・テリアは好発する犬種です。

症状

足を引きずる、痛がる、筋肉の萎縮、レッグペルテスによる骨折などが挙げられます。突然発症するので、怪我と思って動物病院への来院する飼い主さんも多いです。

原因

レッグペルテスは股関節に障害が起こる病気です。1歳未満の小型犬種に多くみられ、中でも7ヶ月〜8ヶ月頃に発症するケースが多いです。原因はホルモン異常などの関連があるとされていますが、はっきりと解明されておらず、股関節部分の血流が阻害されることで、筋肉の萎縮、大腿骨の骨頭の変形や壊死が起こります。

治療方法

軽度のレッグペルテスの場合は、安静にして投薬やリハビリを行います。特にジャック・ラッセル・テリアは運動量が非常に多いので、運動制限、行動制限を行うことが必要です。重症の場合は、手術を行って関節を形成し、リハビリを行います。早期に治療を行わないと太ももの筋肉の萎縮や大腿骨壊死、歩行障害などの後遺症が残るので、注意が必要な病気です。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

ジャック・ラッセル・テリアはクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)になりやすいといわれています。クッシング症候群は、副腎皮質ホルモンが慢性的に過剰に分泌される病気で、多くは4〜5歳以上の犬で発症します。

症状

多飲多尿、食欲旺盛、腹部の膨張、呼吸が早い、からだを痒がる、毛艶が悪い、皮膚が薄くなる、脱毛(足以外の全身で左右対称に脱毛が起こる)、フケ、ニキビダニ(毛包虫症)、皮膚病が認められ、進行すると、甲状腺機能低下、糖尿病などの病気を併発します。クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)によって抵抗力が弱くなった犬はさまざまな病気にかかりやすいです。

原因

副腎から分泌されるグルココルチコイドが過剰に分泌されることで、代謝異常や、感染症などのさまざまな病気を引き起こします。この異常分泌の多くが、脳下垂体の腫瘍によって副腎が刺激されることで起こります。そのほかには副腎の腫瘍、ステロイド剤の副作用でもクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)が発症します。

治療方法

腫瘍が原因の場合は手術を行います。それ以外では、副腎の機能を低下させる薬を使用してホルモン療法を行います。ステロイド剤の副作用の場合は、投薬を徐々に減らして使用を中止します。

糖尿病

糖尿病は、ジャック・ラッセル・テリアがかかりやすい病気です。糖尿病は、血中のブドウ糖を活用できなくなる病気で、肥満傾向にあるメス犬に多く認められます。

症状

糖尿病は、目に見える症状がわからないまま進行します。肥満、多飲多尿、食欲旺盛の初期症状から、体重減少、腹部膨張、食欲減退、衰弱、呼吸困難、昏睡と進行していき、歯周病、口内炎、白内障、網膜症、失明、腎不全といったさまざまな合併症の症状もみられる病気です。

原因

糖尿病の原因は、インスリンの分泌や作用不足による代謝異常で、肥満やストレス、ウイルス感染、運動不足が関連し、高齢のメスに多い病気です。犬のエネルギー源となるブドウ糖を体内で使うには、インスリンと呼ばれる膵臓から分泌されるホルモンが必要です。このインスリンの分泌不足や作用不足によって代謝異常が起こり、ブドウ糖が体内で利用されることなく尿中に排泄されます。

治療方法

症状が軽い場合は糖分と脂肪の少ない食事、運動によるケアを行い、重症の場合は、食事管理とインスリンの投与を生涯行います。

マラセチア皮膚炎

マラセチア皮膚炎は感染性の皮膚炎で、酵母菌の一種であるマラセチアが異常に増えることによって、痒みや悪臭、フケを伴う皮膚の病気です。

症状

激しく痒がる、悪臭、大量のフケ、脂漏性の湿疹といった症状が、耳やからだ、足に認められます。マラセチア皮膚炎が悪化すると脂漏性皮膚炎や、マラセチア外耳炎と呼ばれ、アレルギーやアトピー性皮膚炎が併発すると、異常に痒がります。

原因

マラセチア菌自体は常在菌で、通常犬のからだにみられますが、なんらかの原因でマラセチア菌が増えることで皮膚炎を発症します。

治療方法

薬用シャンプーを使ってからだを洗い、必要によっては内服治療を行います。アレルギーやアトピーを併発している場合は、治療に時間がかかり、シャンプーや耳の洗浄がより症状を悪化させる可能性もあるので慎重にならなければいけません。

まとめ

ジャック・ラッセル・テリアは非常に運動量があってパワフルな犬種なので、愛犬の病気の発見が遅れやすく、元気がなくなって飼い主さんが気付いたときには、すでに病気が進行していることもあります。愛犬の少しの変化に気付いてあげることが早期発見に繋がります。