公開日
2018/07/27
更新日
2018/07/30

愛犬の行動から気持ちを読み取ろう

犬は、行動で気持ちを表現しています。そのことをボディ・ランゲージといいます。
今回は多数ある、犬のボディ・ランゲージの種類をできる限りご紹介していきます。
愛犬が今、どんな気持ちなのか、行動から読み取れることが出来るように一緒にボディ・ランゲージについてみていきましょう。

ボディ・ランゲージとは

ボディ・ランゲージとは、音声を使わず自分の気持ちを相手に伝える方法で、愛犬からのメッセージのようなものです。
犬の場合は、目や耳、鼻、口、尻尾、姿勢などを使って“楽しい”や“怖い”などの感情を我々飼い主に伝えています。
ボディ・ランゲージは、尻尾だけとか耳だけのように身体の一部だけで判断することはできません。
身体の複数箇所を見て、今、どういう気持ちなのか判断していきます。

愛犬が飼い主さんに抱っこしてほしいと思ったとき、一見膝に手をかけて尻尾を振って見上げているだけのように見えますが細かく見ていくと、まず、姿勢を低くして耳を少し下げます。そして、目を潤ませ、尻尾を振りながら飼い主さんに訴えるように近づき、膝に手をかけたり、足元に飛びついたりします。
そのことで、飼い主さんをコントロールすることができ、抱っこしてもらうことができるのです。
このように、犬は動物の中でも特にボディ・ランゲージが豊かで、複雑なものを持っています。

もう一つの身体を使う表現方法「カーミング・シグナル」とは

ボディ・ランゲージの中に、カーミング・シグナルというものがあります。
「カーミング」は落ち着く、「シグナル」は信号という意味で、自分や相手を落ち着かせるために行う合図のようなものです。不安やストレスを感じているときに行います。

カーミング・シグナルは相手を落ち着かせるためだけではなく、争いごとが起きそうな相手との妥協を示しており、妥協することで無駄な争いを避けるための手段でもあります。

ボディ・ランゲージとその意味

あいさつ


他の犬と合ったときに、鼻先から尻尾にかけて身体をくねらせ、お互いの肛門の匂いなどを嗅ぎあうことで性別や年齢などの情報収集をしています。
この行動は、犬同士の挨拶です。

遊ぼうっ♪


頭を下げて腰を上げている姿勢を弓なりの姿勢といいます。
相手を遊びに誘っている場合が多く、基本犬同士でこの姿勢をとることが多いですが、たまに飼い主さんに行う場合もあります。
また、飼い主さんがこの姿勢をまねて、犬を遊びに誘うこともできます。

嬉しい♪


愛犬が飼い主さんに嬉しいということを伝えるときは、尻尾を振り、緩やかな表情で口角も上がっています。
尻尾を振っているだけでは、嬉しいときとは限りません。
警戒しているときや不安なときにも尻尾を振ることがあるため、必ず表情や口角もよく見て判断しましょう。

恐い


犬が恐いと感じたときは、耳を後ろに倒し、眉を寄せ、身体を低くし尻尾を股の間に入れる姿勢をとります。

警戒

犬が何かに警戒したり何かを発見したりしたときは、警戒の姿勢をとります。
警戒の姿勢とは、耳が前方に傾き、口は閉じています。そして、爪先で高々と立ち、尻尾は水平から垂直にぴんと伸びている状態です。
警戒が解けるまで、対象物をよく見て動かなくなります。

威嚇

威嚇には、「攻撃的な威嚇」と「防御的な威嚇」があります。

攻撃的な威嚇

攻撃的な威嚇の姿勢は、直立し、身体は対象のものに対して前を向き、頭を高く上げることで自分を大きく見せようとします。
そして、背中の毛を逆立て、尻尾を高く上げゆっくり振ります。アイコンタクトを取ろうとし、睨むこともあります。前の歯を見せ吠えたり、唸ったりすることもあります。

防御的な威嚇

防御的な威嚇の姿勢は、抱え込んだりうずくまったりした姿勢を取り、近づかれたら身体は別方向へ向けてしまいます。
そして、背中の毛は逆立ち、尻尾は股の間に入れ、耳は後に下がっています。アイコンタクトを避け、近づかれると顔を背けることが多いです。歯を見せるときは、口を開くように水平に唇を引き、クンクンと鳴いたり、吠えたり、唸ったりすることもあります。

服従

服従には「受動的な服従」と「能動的な服従」があります。

受動的な服従

受動的な服従は、服従というとよく皆さんがイメージする“降参”のポーズです。
何でも受け入れ態勢で、“逆らいません”という合図です。
受動的な服従の姿勢は、完全に身体を低くして仰向けになる場合が多いですが、仰向けにならなくても片方の後足が浮いています。
そして、じっと動かずに尻尾を股の間に入れ、視線をそらします。
場合によっては、舌を舐めたり、おしっこを漏らしてしまったりすることもあります。

能動的な服従

能動的な服従は、「嬉しい」や「楽しい」という気持ちから来ていて、“あなたの言うことに従います!”という積極的な服従(指示待ち)のときにする行動です。
能動的な服従の姿勢は、身体全体を低くします。威嚇の姿勢に似ていますが、威嚇しようという雰囲気は全くありません。
そして、視線は合わせず、舐めるようにわずかに舌を出し、もじもじとするような小さな動きをします。

カーミング・シグナルとその意味

あくび


眠いときにもあくびをしますが、動物病院に行ったときなど不安やストレスを感じたときや相手の興奮を収めたいときなどによくあくびをします。

鼻を舐める


舌を素早く出し、鼻を舐める動作は、緊張や不安なときに、自分や相手を落ち着かせるために行います。

人の顔を舐める


顔を舐める行動は祖先のオオカミの名残でもあります。
意味は2つあり、1つはおねだりしているときです。子犬は、食べ物をねだるときに母犬の口を舐めます。
もう1つは、愛情表現やあいさつです。信頼している人に対して、経緯や親愛を表しています。

身体を掻く


もちろん、身体が痒くて掻くときもありますが、痒くもないのに掻くときがあります。
それは、ストレスを紛らわすためだと言われています。
例えば、しつけなどをしているときにコマンド(指示)を聞かずに、いきなり身体を掻き始めたらストレスを感じているサインです。また、飼い主さんに「落ち着いて」というメッセージを送っている場合もあります。

脚を舐める・噛む

アレルギーなどで痒くて舐めたり噛んだりしている場合もありますが、その他の場合は、ストレスを感じて嫌がっている合図になります。

視線を逸らす


ほんの一瞬逸らしてすぐに戻す場合と逸らしたままにする場合があります。
他にも、顔ごと背ける場合や伏し目がちに見る場合もあります。
視線を逸らす行動には2つの理由があります。
1つは、視線を逸らしたものに不安や緊張を感じているときです。
もう1つは、視線を逸らした相手に服従していることを表しているときです。

身体をぶるぶる振る


緊張しているときや緊張から解放されたときに身体をぶるぶる振ります。
興奮すると背中の毛が逆立つこともあります。その毛並みを整えたり、緊張した筋肉や皮膚を戻そうとしたりしてぶるぶる振っている場合があります。

地面の匂いを嗅ぐ


しつけ中などに急に地面の匂いを嗅いだり、過剰に地面の匂いを嗅いだりする場合は、周りで起きていることに無関心であることを装っている場合が多いです。
しつけ中にこの動作をすれば、しつけをされることに関心がないふりをしているということになります。

ゆっくり歩く

恐怖を感じていたり、緊張を和らようとしたりしているとき、相手を落ち着かせようと素早い動きを避け、ゆっくりと歩きます。

弧を描くように歩く


相手を刺激しないように近づく方法で、急所のお腹や首筋を相手に見せるように歩くことで、争いたくないということを相手に伝えています。
自分が警戒していたり、相手が緊張していたりするときに出る行動です。

座る・伏せる

ただ、疲れて座ったり伏せたりしているときもありますが、その他の場合ですと、不安を感じたり、強い恐怖のようなものを感じたりしたときに相手に背を向けて座ったり伏せたりします。

割って入る

犬同士や人間同士の間に割って入ることがあります。
それは、喧嘩など争いごとが起こりそうな時に割って入ることで防ごうとしています。
また、恐怖や不安を感じているときも同じような行動をとる場合があります。

尻尾を振る


嬉しさや興奮を表現している場合が多いですが、相手に落ち着いて欲しいときも尻尾を振ります。
尻尾を振っている時は、本当に嬉しいときなのかよく見極めてあげる必要があります。

まとめ

ご紹介したボディ・ランゲージやカーミング・シグナルはいかがでしたでしょうか?
この他にもボディ・ランゲージやカーミング・シグナルに基づく行動の種類はたくさんあります。
まずは、今回ご紹介した行動を普段愛犬がしているかよく観察し、行動から愛犬の気持ちを読み取ってあげましょう。