公開日
2018/07/27

危ない拾い食い!やめさせる方法とは?

犬の拾い食いは非常に危険です。愛犬が口にしたものが理由で中毒を起こして、命の危険に関わる場合もあります。愛犬に拾い食いの習慣があるならば、すぐにやめさせるべきです。今回は拾い食いの危険性と、拾い食いをやめさせる方法についてご紹介していきます。

なぜ拾い食いするの?

犬はオオカミが祖先の動物です。野生のオオカミは、毎日狩りに成功して満腹に食事を食べることは出来ないでしょう。空腹を満たすため、生きるために匂いを嗅いでみて食べられるものであれば、何でも口にして食べようとするのは自然なことです。

犬は人間と暮らし、毎日食事をもらって管理されている動物です。野犬でなければ生きるために、歩きながらさまざまなものを食べる必要はありません。犬が拾い食いをする理由は、好奇心や興味、ストレスの解消、転移行動、お腹が空いている、栄養のバランスを取ろうとしている、動くものに反応する、口の中に異物を入れた時に飼い主の声や動作に反応して思わず飲み込んでしまう。といったことがきっかけで拾い食いが習慣になっている犬が多いです。

拾い食いは危険!

食べ物の匂いや、落ちている物への興味、動く物への興味から、犬は拾い食いをします。食べても全く問題ない場合もありますが、食べたものによっては愛犬の体調や命に関わる問題にもなるので、拾い食いは危険であることをしっかりと認識してください。

下痢や嘔吐など体調を崩す

愛犬が拾い食いをすることで、下痢や嘔吐を引き起こし、体調を著しく崩す可能性があります。飼い主さんが拾い食いの瞬間を目撃していて、何を口に入れたのかを把握できている場合は、動物病院ですぐに治療を行えますが、いつ食べたか、何を食べたかの情報が全くない状態だと、適切な治療を行えず症状が悪化する場合もあります。下痢や嘔吐の状態がどの程度なのか、血便なのか、嘔吐の回数などを観察することも適切な治療を行うための参考になります。

お散歩中だけでなく、自宅の室内や庭でも危険なものはたくさんあります。腐敗した食べ物なのか、植物や生き物を食べたのか、消化が全くできないものを食べたのか、害虫駆除などの薬品を食べたのかを把握するためにも、愛犬からなるべく目を離さずに、拾い食いを起こさないように気をつけることが大切です。

寄生虫などの感染の恐れ

拾い食いは、食べたものが理由で引き起こされる細菌感染やウイルス感染、犬を含む他の動物の食糞による寄生虫感染を起こす可能性も考えられます。野鳥などの野生動物の死骸、野生動物の糞、他の犬の糞はどんな感染をしている動物の死骸や糞かわからないので、ドッグランや河川敷といった野良犬を含む不特定多数の犬や動物が集まって糞をしているかわからない場合は、愛犬の食糞に気をつけましょう。
そして、犬が何らかの感染をしている状態で、人間と一緒に生活をすることは、人間にも感染する(人畜共通感染症)可能性があることをしっかりと認識しておきましょう。

命の危険も

愛犬がもし拾い食いしても、食べられるものであれば問題はないかもしれません。しかし、腐敗、汚染した食べ物による感染や中毒、植物や若い果実など犬に害のある食べ物による中毒、除草剤や農薬、悪意を持った人による薬品中毒、タバコのポイ捨てによる吸い殻による中毒、消化の出来ないものを食べて腸閉塞を起こす、または内臓や食道が裂ける、薬品や乾電池で胃や腸に穴が開く、野生動物の死骸を食べることでなんらかの感染が起こるといった命に関わる重篤な事態にもなりかねません。拾い食いは非常に危険があるのですぐにやめさせる対策をしましょう。

拾い食い危険なものリスト

拾い食いした物によっては、犬に非常に危険で有害なものもあります。

  • 焼き鳥の串や唐揚げに刺さった楊枝をそのまま食べて食道や内臓に刺さる。(バーベキューやお祭りの後は注意が必要です。)
  • 農薬や除草剤などのかかった植物(野菜、雑草、果物)などを食べることで中毒を引き起こす。
  • アリやゴキブリなどの害虫駆除剤、殺鼠剤などの薬品、タバコの吸い殻を食べることで中毒を引き起こす。
  • 動物の糞や死骸などを食べて感染症にかかる。
  • 犬はチョコレートやネギ、キシリトールを含む食品を食べると量によっては中毒を起こします。致死量を超えると死に至ります。
  • 若い果実や犬が中毒を起こす植物や食べ物は食べさせないようにする。
  • 道端に落ちている食べ物は悪意を持って置かれているケースもあるので、犬に食べさせないこと。

拾い食いをやめさせよう

食いしん坊の犬は、飼い主さんや小さな子供が食べこぼしたものを、何でも食べようとするかもしれません。拾い食いは日常の環境で室内から始まることが多く、食べこぼしから誤飲といった危険につながるので出来るだけ早くやめさせるようにしましょう。

やめさせるしつけに必要なもの

拾い食いをやめさせるために必要なものは、おやつを使ってしつける場合は「おやつ」または「ドッグフード」、お散歩でのしつけに必要なものは「首輪」そして「リード」、さらに、家族内でのしつけの方法の話し合いです。家族全員が同じ目標に向かって同じ方法で協力をして取り組まなければ、愛犬の拾い食いをやめさせる効果はありません。まず室内から徹底して拾い食いをさせない取り組みが必要です。

やめさせる方法

愛犬の拾い食いをやめさせるためには、犬にずっと緊張状態をさせておくとストレスがかかって、ストレス発散のために余計に拾い食いをしたり、飼い主さんが見ていない間に拾い食いをする可能性もあるので、まずは短時間のトレーニングを継続して行いましょう。
室内での拾い食いをやめさせる方法は、犬が落ちてきたもの、落ちているものを食べて良いと学習しないようにするためにも、普段から室内では床に食べ物や誤飲の可能性のあるものは放置しない、食べさせないことが大切です。

お散歩中の拾い食いへのアプローチはさまざまな方法がありますので、いくつか簡単にご紹介します。

  • 首輪とリードをつけた状態でリードウォークを学習させて、勝手なところに行かせないで、常に飼い主さんの近くにいるようにする。
  • ロングリードを使っている場合は、飼い主さんが愛犬をコントロールできる120cm程度の長さのリードを使用する。
  • リードを正しい持ち方で持って散歩をさせる。(リードの輪っかを右手の親指で垂らすようにして、上から握り、犬を左側に歩かせて左手はリードを上からそえて、常にたるませて歩くように心がける)
  • 日常から「ダメ」「ノー」「イケナイ」「出して(咥えたものを離す)」という指示語を学習させて、勝手に落ちているものを食べないように愛犬をコントロールする。
  • 拾い食いをしそうになったら、おもちゃを転がして、おもちゃに興味を集中させる。
  • 飼い主さんが地面に注意しながらお散歩をして、地面に犬が食べそうな物を見つけたらおやつを犬の鼻につけながら、おやつに興味を引くように誘導し、落ちている物の横を上手に通れたら、おやつをあげて褒める動作を繰り返す。
  • 室内またはお散歩中に首輪とリードをつけている状態で、「おやつ」をリードが届かない範囲に投げて、犬が取りに行こうとした時に軽くリードを張ることで首に不快を感じて、取りに行かなかったらおやつをあげて拾い食いをやめさせる方法。(※この方法はおやつを使うため、正しくトレーニングを行わないと、散歩中に落ちている、または落ちた食べ物を探す行動が強化される場合があるので、ドッグトレーナーの指示のもと行いましょう。)

その他、どうしても拾い食いをやめさせられない場合は「口輪」や「ジェントルリード」を使用する方法もありますが、正しく使用しないと、犬にストレスがかかり、問題行動を起こす可能性もあるため、必ず専門のドッグトレーナーに相談してから実践するべきです。

まとめ

犬が興味のある物の匂いを嗅ぎ、口にしてみるという行為は自然な行動です。しかし、犬は食べられるものと食べられない物の判断がつきません。ましてや、犬の命に関わる危険のあるような有害な毒物や内臓を傷つける物が含まれていて、悪意を持って道に置かれていたら犬は喜んで食べてしまうでしょう。飼い主さんが慌てて走って追いかけることで、犬も慌てて飲み込もうとするかもしれませんので、対応は非常に難しいですが、犬を常にコントロールして、拾い食いをさせないようにすることが、不慮の事故から愛犬を守る最大の方法です。