公開日
2018/08/01

ごはんやお水をとらなくなってしまった時どうすればいい?

普段は元気な愛犬がご飯を食べない、お水も飲まない状態になったら心配ですよね?特に体力のない子犬、病気で闘病中の犬や、老犬は「食べない・飲まない」という状況が続くと脱水を起こして危険な状態になってしまいます。
今回は、老犬や介護の場合に焦点を当てて、ごはんを食べない、お水を飲まないといった時に、どうしたらよいのか、その対処方法とおすすめのメニューや製品についてご紹介します。

老犬がごはんを食べなくなってしまった時

高齢になった老犬がごはんを食べないときは、最初にその原因を探ってみて、どうしたら食べるのかアイデアを考えてみましょう。

ごはんを食べないときは要注意!考えられる原因

加齢による老化

老犬になるとごはんを食べなくなる日(食事のムラ)があることもあります。

飼い主さんへの甘え

ごはんを食べないと飼い主さんが手で食べさせてくれた!何か美味しいものが出てきた!すごく構ってもらえた!と学習することで、わざわざごはんを残したり食べないケースもあります。

夏バテをしているなど疲れや不調やストレスがある場合

人間も食欲が落ちると同じように、犬も夏バテで食べない場合があります。また旅行やペットホテルでの疲れやストレスからくる不調でもごはんを食べないことはよくあることです。その他にも妊娠によるつわりでごはんを全く食べないケースもあります。

腫瘍などの病気を抱えている

元気で食欲旺盛だった犬の体重が減り、ごはんを食べない場合は、からだのどこかに腫瘍や胃腸の不調、臓器の炎症といった病気を抱えている可能性があるので、動物病院へ行き検査をしましょう。

余命が近づいてきている

老犬がごはんを目の前にしても一切食べなくなるときは、余命が近づいてきているとも考えられます。老犬がごはんを食べない、全く受け付けないときは、飼い主さんがこれをしっかり自覚して、固形が食べないのならば、水分を多く含むものを与えて、次の段階の準備をすることで、少しでも愛犬と長い時間過ごせるようにすることも方法の1つです。

あげ方を工夫してみる

普段のごはんが鼻についてしまい、食べたくない犬には、あげ方を工夫して変化をつけることで食べ始めることが多いです。嫌にならないように、無理に食べさせない、少量ずつ与える、テンションを高めるといった方法で食べ出すケースが多いです。

ごはんを温めて変化をつける

普段のごはんを温かくしたり、新鮮なお肉をサッと焼くか、茹でて変化を与えるだけでごはんを食べ始めることがあります。人間のハンバーグを作る際に、玉ネギ抜きで味をつけないハンバーグを一緒に作って与えるのもおすすめです。

スプーンや手を使ってごはんを与える

老犬がもし何も食べないのであれば、食事の時間に関係なく、愛犬が大好きな食べ物を飼い主さんの手から与えてみてください。固形物が食べられない場合や、寝たきりの場合などはスプーンで与えてみましょう。

食器を変える、食事の場所を変える

犬は食器の音=食事と結びつけていることが多いです。食べたくないときに、食器の音が聞こえたら食欲は落ちる一方ではないでしょうか?こんなときは、食器を違うものに変えてみて与えることで、食べ始めるきっかけになるケースがあります。同じ理由で、食事を与える場所を変えると食べ始める犬もいます。

わんこ蕎麦方式で与える

人間も食欲がないときに一度に大量のごはんを出されたら、見ただけで胸焼けしませんか?老犬も同じように食べたくないときに一気に食べなさいというのは無理があります。こんなときは、空の食器とごはんが入った食器とスプーンを用意して、わんこ蕎麦の要領で空になったらスプーン1杯ずつ食器に入れていくと、犬にスイッチが入ったように食べ始めることがあります。1回にスプーンですくう量と、入れるタイミングがポイントです。

団子方式で無理やり与える

水分の少なめの処方食や栄養食の缶詰を小さなつくねのように手で丸めるか、小さく角切りにしたお肉またはミンチを、薬を与える要領で少量ずつ喉に飲ませていくことで食べさせる方法です。犬に無理やり食べさせる方法は賛否両論あります。元気でいてくれるためには食べさせければならないと思うのは飼い主で、本来食べることを選ぶのは犬です。

無理やりに食べさせることで愛犬が嫌がるようであれば尊重し、残された時間は少なく、今後は点滴や、水分のみで栄養を補うこととなります。重度の歯肉炎や歯周病、口の中の腫瘍などで噛む事ができずに食べられない犬は口を開けて飲み込ませることも方法の1つです。
※団子方式は喉に詰まる可能性があるので、どうしても食べない場合に獣医師に相談した上で行ってください。老犬は顎や鼻を上に向けて食べさせて気管に入ると、肺炎になりやすく非常に危険です。

あげるものを工夫してみる

あげ方の他にも犬にあげるものを手作り食にするといった工夫で食べ始めることがあります。手間はかかりますがおすすめの方法です。

トッピングなどでごはんのメニューを変えてみる

普段食べているごはんの上に、愛犬の好きな食べ物を乗せたり、缶詰を加える、サプリメントやかつお節をかけてみる、おやつを砕いて混ぜるといったトッピングで、ごはんのにおいを変えるのも方法の1つです。

スープを作る

全く食べない犬に、少しでも活力を与えるには、タンパク質を多く含む牛肉、鶏肉、豚肉、馬肉、卵を含んだスープを作ってあげるとよいでしょう。手作りのスープを飲んでくれたら、このスープを使ってドッグフードをふやかす、食パンに浸してあげる、凍らせるなど応用が効いて便利です。

犬の免疫を高め、体内の力を生み出し維持するには良質なタンパク質が必要となります。最近は、加齢による代謝機能の低下から、老犬のタンパク質の必要量が高くなることがわかってきており、肝臓や腎臓に疾患がない限り、基本的に体力や体重が激減している、老犬のごはんにはタンパク質を積極的に与えましょう。

おすすめなのは、タンパク質を含んだ新鮮なお肉(鶏肉)を使ったスープです。新鮮なお肉がなくても、家庭でできる簡単な方法としては、食塩が添加されていない出汁パックを使っただし汁、味噌を入れる前のネギや玉ネギ類の入っていない味噌汁、味をつける前の野菜スープですが、もし既に人間用に味がついてしまっている場合は、水を加えて薄めれば代用できます。

サプリメントや栄養剤を与える

老犬は消化する能力が衰えてくるので、元気で体力のある時期の量のごはんを食べられないことがほとんどです。これをサポートするために、ドッグフードをふやかすなど、消化に負担のかかるごはんを出来るだけ避け「消化酵素」や「プロバイオティクス」のサプリメントを与えて、消化を補うことをおすすめします。

老犬は、体力がなくなる、歩けなくなるといった見た目の老いだけでなく、内臓の機能も衰えていることを忘れないでください。

例えば、老犬の体重が減少してきているとします。体重を維持するための量のドッグフードを与えると、老犬が食べない、受け付けない場合は、どこかに病気があるか、内臓の機能や消化の機能が著しく低下しているサインでもあります。こんなときは、思い切ってドッグフードの量を減らして栄養やビタミンを補える「栄養剤」のサプリメントを与えてカロリーを維持させ、脱水を起こさないように水分を多く含むごはんやおやつ、ゼリーを与えることも方法の1つです。

もし少しでも何か食べてくれる兆候があって、老犬が「食べたい」と思えるのであれば、少量のごはんやおやつの回数を増やして、ちょっとずつでも食べさせてあげましょう。

手作りポタージュ

犬が好みやすいかぼちゃやさつまいもを使った手作りのポタージュは、材料を煮て、牛乳やヤギミルク、豆乳を入れブレンダーでペースト状にするだけで完成です。温めても冷やしても使えるのでおすすめです。

流動食を手作りしてシリンジでごはんを与える

固形のものが食べられなくなったら、残るは流動食や手作りポタージュ、ゼリー、水分しかありません。ふやかしたドッグフードや、茹でたお肉、焼いたお肉、愛犬の食べられる好きなものを選んで、フードプロセッサーでドロドロのペースト状にして太い注射器(シリンジ)を使って与えます。注射器(シリンジ)は動物病院や通販で購入できます。

食べないのであれば、どうしたら食べるか、何なら食べてくれるのかアイデアを考えて、さまざまな方法にチャレンジしてみましょう。

老犬がお水を飲まなくなってしまった時

老犬がお水を飲まない場合にあげ方を工夫したり、ハイポトニック飲料や水分を含む犬用ゼリーなどを試してみても、老犬がごはんとともにお水を含む一切の水分を飲まないなった場合には、愛犬の最期の時が近づいていると考える必要があります。

考えられる原因

水分量が足りている

愛犬が元気な場合は、飼い主が知らない間に水を飲んでいるか、ごはんの水分から水分量が満たされていたり、夏でも冷房がガンガンに効いている部屋で過ごす犬は、それほど水を飲まないでしょう。しかし、水分を飲まないと脱水を起こすので特に老犬は注意が必要です。

食器が気に入らない

他の犬が使った食器や、いつもと違う食器でお水を飲むことを嫌う犬もいます。

からだの不調や病気

犬のからだのどこかに不調がある場合に、痛みや外傷からごはんやお水を一切飲まないことがあります。口の中に異物が刺さっていたり、歯周病や腫瘍を抱えている場合も、水を飲む動作の痛みからお水を飲まないケースがあります。

お水を飲まない他に、ごはんを食べない、フラフラしている、元気がない、嘔吐や下痢、便秘、苦しそうにしているといった症状が見られる場合は病気の可能性が高いです。特に注意するのは、急激な体重減少とともにお水を飲まないケースで、腫瘍の可能性が考えられます。

余命が近づいてきている

ごはんと同様に老犬がお水を少ししか飲まない、または全く受け付けなくなったときは、最期の時が近づいている兆候です。

あげ方を工夫してみる

犬に必要な1日の水分量は体重の5〜7%です。水分を摂取しないと脱水を引き起こすので、あげ方を工夫してお水を与えてみましょう。

お水を与える食器を高くする

老犬で体に痛みがある場合、床にある食器に首を下げることが辛くて飲まない場合があるので、愛犬の高さにあった食器台で自由にお水を飲めるようにしましょう。

お水を冷やして変化を与える

犬によってはお水を少し冷やすことで飲むケースもあります。

スプーンや食品用ボトルで与える

老犬介護用のスプーンは、食事でも使えるので便利なアイテムです。ソースやドレッシングで使う食品用ボトルも100円ショップで購入できるので安くて便利です。

スポイトや注射器(シリンジ)で歯茎に少量ずつかけて与える

老犬は口の渇きに鈍感で、お水を飲まないと歯茎や口の中が乾きやすくなります。特に寝たきりの老犬でお水も飲めない場合は、歯茎を潤すだけでも良いので、スポイトや注射器(シリンジ)などで気管に入らないように頭の位置を高くした状態で歯の間からお水を与えて飲ませるか、歯茎にお水をかけて乾燥しないように潤しましょう。
※本記事のごはんの項目にも記載しましたが、顎や鼻を上に向けてお水を与えると気管に入って非常に危険なので気をつけましょう。

何か混ぜてみる

お水を飲まないのであれば、何か混ぜて与えてみるのが簡単な方法です。

ドッグフードに変化をつける

ごはんを食べる犬には、ドッグフードに水を加えるか、ふやかす、ウェットタイプのフードにするといった方法で水分を摂取させることができます。

スープを与える

お水の代わりにスープを与えると、水分だけでなく栄養も補給できます。スープは便利で、お肉で作ったスープでも出汁でも、ヨーグルトやポタージュでも、犬が食べられるもので混ぜて食べてくれるのであればなんでもOKです。

いぬ寒天ゼリー

老犬は硬いものが食べにくくなってきます。ゼリーは柔らかいので歯が弱い老犬にも食べやすくおすすめです。スティックタイプの寒天ゼリーは少量の小分けパックになっているので、お水を飲まないワンちゃんでも外出先でも簡単に水分補給ができます。牛肉風味やミルク味で寝たきりの老犬にも食べさせやすくおすすめです。

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犬用のハイポトニック飲料か、人間のスポーツドリンクを5倍以上に薄めて与える

脱水を防ぐためにお水だけでなく電解質も補えるハイポトニック飲料は、お水を飲まない老犬にもおすすめです。ハイポトニック飲料がない場合は人間用スポーツドリンクで代用できますが、必ず薄めて与えましょう。

まとめ

愛犬がごはんを食べない、お水を飲まないという時は、その原因を探り、必要であれば動物病院へ行き、愛犬が好きな食材、あげ方、アイデアなどを考えてみましょう。色々やってみてもどうしても飲まない場合もあります。
寝たきりの老犬が、どうしても何もいらないという時は、とても辛く悲しいですが、愛犬がお別れの時を決めた時かもしれません。愛犬が自分で決めるその時まで、できる限りのサポートをしてあげましょう。