公開日
2018/08/18

家庭犬しつけインストラクターってどんな職業?

家庭犬しつけインストラクターという職業をご存知ですか?似たような名前の資格が色々とありますので、ピンとこない方も多いかもしれません。
家庭犬しつけインストラクターは、犬へのしつけを行ってくれるのではなく、飼い主さん自身に対して適切なアドバイスをしてくれる職業となります。
一体どのようなもので、その資格を取得するにはどのようにしたらいいのかを紹介していきましょう。

家庭犬しつけインストラクターとは

家庭犬しつけインストラクターとは、社団法人日本動物病院福祉協会(JAHA)が認定している資格となります。
犬についての専門的な知識や、しつけを行う際の具体的な技術を身に付け、それを元に飼い主さんに対して犬の育て方やしつけの方法などのアドバイスを行います。

この資格を取得するには、まずは自分が犬のしつけについてきちんとマスターしておく必要がありますので、ベーシック講座として次の4つのことを最初に学びます。

犬との暮らし方学

犬と飼い主さんが、お互い幸せに暮らしていくのに必要なことは何かを学びます。
犬の特性を理解した上で、しつけ方法・問題行動への対処法・健康管理などについて学んでいきますので、初めて犬を飼育する方に対してアドバイスをする際に参考になるような内容となっています。

犬の飼い主学

犬の健康管理や社会生活でのマナーを教えるのは、飼い主さんの大切な義務であることを学びます。
混合ワクチンや狂犬病予防注射の必要性、毎日の食事や散歩時など日常的なことへのアドバイスが出来るよう、生活面での幅広い分野を習得します。

犬の行動学

犬と飼い主さんがお互いの気持ちを理解し合える為に、犬とのコミュニケーションの取り方を学びます。
犬の幼少期の生活は、その後の行動などに大きく影響をしてくることについて理解しながら、犬の気持ちを汲み取ることが出来るように基本的な犬の行動学を習得します。

犬のトレーニング学

犬にとって理解しやすく、教える飼い主さん側にとって負担のないトレーニング方法を学びます。
問題行動の矯正方法なども踏まえながら、トレーニングを実践している映像を利用して褒めてしつける方法を習得します。

仕事内容

家庭犬しつけインストラクターは、犬を直接預かってしつけを行ったり、各家庭へ訪問して犬のしつけレッスンや問題行動の矯正を行ったりする訳ではありません。
勿論犬のしつけに対しての指導は伴ってきますが、主な仕事内容としては犬にではなく飼い主さん自身への指導やアドバイスが中心となります。
しっかりと習得した犬の習性や行動学を、初めて犬を飼育する人でも理解して貰えるように、分かりやすくかみ砕いて伝えるようにします。

犬の習性を知らずにしつけを行った場合と、きちんと理解した上で行うのとでは、犬と飼い主さんの間に生まれる絆にも差が出てくるだけでなく、しつけの進み具合にも差が出てくることがあります。
犬と飼い主さんが、より良い信頼関係を築いていくお手伝いをします。

活躍する場所

家庭犬しつけインストラクターの資格を取得すると、次のような場所で活躍をすることが出来ます。

しつけ教室の開催

昨今のペットブームもあり、犬のしつけ教室は各地で開催されています。
初めて犬を飼育する人にとっては、犬へのしつけよりもまずは自分がどのように犬と接していくのがいいのか悩まれている方も多いようです。

そのような方へ向けて、犬の習性などを分かりやすく伝えてあげることは、その後の犬との生活に大変役に立つと喜ばれます。

動物病院との連携指導

動物病院が独自に開催しているしつけ教室などから、協力を求められることもあります。
獣医師が動物への対応を行う横で、家庭犬しつけインストラクターが飼い主さんへ向けてアドバイスをしたり、悩みを聞いてあげたりすることなどもしています。

ボランティア活動

ここ数年で犬の里親制度や譲渡会が注目されるようになってきています。
行政が主体となって行っているものや、ボランティア団体が行っているものなど譲渡会にも様々あります。
共通している点としては、そのどちらにも里親として犬を引き取ろうとしてくれている方へ向けての正しい飼育方法などのアドバイスが必要ということです。
家庭犬しつけインストラクターは、このような場所でも大変活躍しています。

家庭犬しつけインストラクターになるにはどうすればいいの?

家庭犬しつけインストラクターの資格を取得するには、段階を追っていくつかの講座や実技を受講し、最終的に認定試験に合格をする必要があります。
受講内容詳細は次のようになります。

講義パート

  • 講義1:学習理論1~基礎知識
  • 講義2:学習理論2~困った行動への対処法
  • 講義3:子犬に関する基礎知識
  • 講義4:ハンドリング・トレーニングの基礎知識(ワークショップ形式)
  • 講義5:クラスワークの基礎知識(ワークショップ形式)
  • 講義6:問題対処の基礎知識(ワークショップ形式)

それぞれの講義について、開催日と開催場所が事前に決まっていますので、受講スケジュールを組んで参加するようにします。
講義ごとに受講料が必要となり、6講義全ての受講料は合計で119,880円となります。

実技パート

  • 実技1:成犬キャンプ(3日間の集中キャンプ)
  • 実技2:子犬キャンプ(3日間の集中キャンプ)
  • 実技3:犬連れキャンプ(4日間の集中キャンプ)
  • 実技4:ビデオ検討会(ディスカッション形式)

こちらの実技パートも講義と同様に、期日や参加人数の定員が決められています。実技で扱う犬については、準備してくれる場合と自分の愛犬を帯同する場合とがあります。

但し、実技に参加できる愛犬には一定の基準が設けられています。
実技パートは宿泊を伴うこともあり、4実技全て参加した場合の受講料は合計で459,000円となります。

認定試験

講義と実技の全ての受講が終了した時点で、認定試験を受験する資格が得られます。
認定試験は毎年1回8月に開催されていて、面接試験(15分)・実技試験(30分)・筆記試験(60分)の3つを同日に受験します。

受験料は15,000円となっており、万が一不合格となってしまった場合には再受験が可能です。
講義や実技を受講する上で、都合に合わせて期間を開けて受講することは可能ですが、3年以上のブランクが開いてしまうとそれまでに受講した分が無効になってしまいますので、そこは注意する必要があります。

まとめ

家庭犬しつけインストラクターという職業について紹介してきました。
飼い主さんに代わって犬のしつけをしてくれるサービスはよくありますが、これは犬にではなく飼い主さん自身に適切なアドバイスを行ってくれるサービスとなります。

犬のしつけを行うには、飼い主さん自身が犬についての知識をきちんと持つことが大切ですので、このような資格を持つ方にアドバイスをしてもらうのは、犬と幸せに暮らしていくには必要なことかもしれません。