「ワンワン!」際限なく吠える愛犬。愛犬の無駄吠えでお悩みの飼い主さんは多いと思います。愛犬たちはなぜ吠えるのでしょうか?犬の無駄吠えと呼ばれる「吠え」の原因や理由、対策などをご紹介します。
犬の無駄吠えには理由があった?!
犬はなぜ無駄吠えをするのでしょうか?実は「無駄吠え」というのは、私たちにとって都合が悪い「犬の吠え」を無駄吠えと呼んでいるのです。
ということは、犬にとって無駄な吠えはないということなのです。
ですが、人間と一緒に暮らしていくうえで、無駄吠えは望ましくありません。
犬が吠える理由には、原因があります。原因がなく吠えてしまう場合は、獣医師さんの力が必要になります。
疾病ではない犬の吠え、その理由や対策方法をみていきましょう!
ケース別に解説!犬が吠える理由と対策
犬の無駄吠えが起きやすいケースごとに、犬が吠える理由や対策をご紹介します。
何もないのに吠える!その理由と対策
お部屋の中で、何もないのに愛犬が吠える。そのようなことはありませんか?
これは飼い主さんにとって何もないように感じても、愛犬にとって何かあるのです。
例えば、カーテン越しに見える宅配便の車、見たことがない人が外を歩いている、飼い主さんがフードの近くを通った、構ってほしい、など理由は様々。
こんなことで吠えるの?ということでも、愛犬は敏感に察知して吠えてしまうのです。
【外の車や人に反応する場合の対策】
- 外が見えない場所に愛犬の生活拠点を移動する
- 愛犬が吠え始めたら、ボールを投げるなどして気をそらし、吠え止んだタイミングで褒める
(おやつで気をそらしてしまうと、車に吠える=おやつがもらえると学習する可能性があるため、できるだけ食べ物はご褒美として使いましょう)
【要求吠えの対策】
- 犬が吠えたので、静かにさせようとして構ってあげると「吠えたら構ってくれる」と学習し、吠えがひどくなります
要求吠えの場合は「吠えたら構ってあげない、静かにしていたら構ってあげる」このように覚えてもらうことが大切です。
人や犬に対して吠える!その理由と対策
お散歩中などに人や犬に対して、どのような基準で吠えているかわからない吠えが現れることがあります。
これも、犬なりに何かを見分け、恐怖や不安を感じ吠えているのです。
例えば、普段見慣れない眼鏡をかけている人、小さなお子さん、中学生など制服を姿の人、短頭種の犬などです。
また、愛犬が避妊や去勢をしていないなら、発情期などは特に吠えるようになります。
【人や犬に対して吠える場合の対策】
普段、愛犬が見慣れない人や犬に対して、恐怖を感じて吠える場合があります。
このようなケースは「慣れさせる」方法をおすすめします。
例えば、制服姿の中学生に吠えてしまうのなら、愛犬が反応しない距離から、中学校に近づき吠えなければ褒めます。
少しずつ距離を縮めていき、制服姿の人たちに慣れさせる方法です。
ここで注意があります。しつけに夢中になって、不審者と間違われないようにしてください!施設などの近くでしつけをする場合は、迷惑がかからないように配慮して、しつけをおこないましょう。
チャイムが鳴ると吠えてしまう!その理由と対策
これは「ピンポン吠え」というくらい愛犬の問題行動に多い吠えです。
犬の視点からチャイムが鳴って、吠える原理を簡単に説明します。
- チャイムが鳴る
- 飼主さんがインターフォンで会話をする(知らない人の声が聞こえる)
- 知らない人が玄関から見える
- 違和感を覚え吠える
この1~4を繰り返し、最初は4番目まで吠えなかった愛犬でも、次第にチャイムと違和感を結び付け、チャイムが鳴ると同時に吠え始めるのです。
【チャイムが鳴ると吠える場合の対策】
- 可能なら、愛犬が反応しないくらいまでインターフォンの音量を下げる
- インターフォンの音を変える
「ピンポン吠え」が定着している場合は、きちんとトレーニングをして改善する必要があります。
インターフォンや物音に吠えるときの対策方法が詳しく書かれている記事があるので、ぜひこちらを参考にしてください。
早朝から吠えてしまう!その理由と対策
朝、愛犬の吠え声で起こされることがある「朝の無駄吠え」。
これは、飼い主さんもつらく、ご近所の反応も気になる吠えです。
朝、愛犬が吠える原因は、散歩に行きたい、食事の要求、排泄をしたい、飼い主さんに構ってほしいなどが考えられます。
愛犬が吠えるたびに、従っていると「愛犬主導」になってしまうため、注意が必要です。
【早朝から吠えてしまう場合の対策】
- 愛犬の要求を聞かないようにする
- 屋外で飼育をしているのなら、ご近所のことを考えしつけがうまくいくまで夜は玄関などに愛犬を入れる(騒音の防止策)
- 日ごろから「吠えたら何かしてあげる」という飼い主さんの行動をやめる
- 愛犬が静かにしているときにお散歩へ出かけたり食事をあたえたりする
早朝の吠えは、改善の緊急性が高くできるだけ早急に解決したい問題です。
ですが、愛犬が「吠えたら家族が起きてくれる」と学習をしてしまった場合、まずは学習した内容を消去する必要があります。
地道ではありますが、根気よくトレーニングを続けていただけたらと思います。
早朝から吠える対策方法が詳しく書かれている記事があるので、ぜひこちらを参考にしてください。
シニア犬の吠え、その理由と対策
愛犬がシニア期を迎え、急に吠えがひどくなることがあります。
原因は、耳が聞こえにくくなった、目が見えにくくなった、体に痛みがあるなど、体の変化に対する恐怖や不自由さからの吠えが多くみられます。
また、夜中に吠え始める夜鳴きの場合は認知症が疑われます。
シニア犬の吠えは特にデリケートな問題です。叱るなどはせずに、愛犬が安心できる環境を作ってあげてください。
夜鳴きが酷い場合は、獣医師さんに相談してみることも大切です。
番外編 ~不憫なガスや電気の検針員さん~
ガスの検針員さんにお話を聞いたことがあるのですが、お仕事中なぜか犬に吠えられるそうです。確かに、ガスや電気の検針員さんに吠える犬は多く、苦労していらっしゃると感じます。
原因としては、無言でお庭などに入り、ごそごそと何かをしてそっと帰っていくその不信感なのでしょう。そのため、犬たちは警戒し吠えてしまうのです。
検針員さんはお仕事ですから犬に吠えられたからといって、検針をやめるわけにはいきません。また、愛犬たちも異常を感じたら吠えます。
相互作用がマイナスに働いてしまう愛犬と検針員さん。飼い主さんに相談されるたびに、心が痛くなったことを覚えています。
この問題も、10年内にはスマートメーターが普及し、検針員さんの悩みも消えていきそうですね。
最後に
いかがでしたでしょうか?犬が吠えることには理由があり、その原因をみつけることがとても大切です。
「バークカラー」など、犬の吠え防止グッズなどもありますが、これは人間に当てはめると、会話をしたら喉元に電気ショックが走るようなものです。 記事の対策などを参考にしていただき、できるだけ愛犬の心と体に優しい方法で、犬の無駄吠えを解決していただけたらと思います。
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