もし、愛犬の吠える、噛む、お散歩を引っ張る、いたずらなどの問題行動で困ったら、しつけ教室に参加したり、犬のしつけのプロであるドッグトレーナーに任せるのも選択肢の1つです。今回は、愛犬の問題行動でお悩み中の方におすすめする、プロに頼む犬のしつけの選び方についてご紹介します。
犬のしつけは人と暮らす犬にとって大切なこと
「犬のしつけは大事」という言葉は、犬と暮らす方であれば誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
しつけは「人間と暮らしやすい犬」になるために、人間と一緒に暮らすための社会のルールを教えてあげることをいいます。愛犬を守るため、他の人や犬に迷惑をかけないために必要なことです。
基本のしつけと呼ばれる「おすわり」「伏せ」「待て」といった指示は、本来、訓練の一部になりますが、犬とのコミュニケーションをとるための手段として使うことで、人との信頼関係を深めることができるため、しつけに含まれることが多いです。
犬は動物なので、十分にしつけをされている犬であったとしても、恐怖や驚きを感じたときに、予測できない動きをすることがあります。
例えば「おすわり」ができることで飼い主さんへの意識を集中をさせる、「待て」ができることで、玄関からの飛び出しによる事故を防ぐことができるなど、犬と一緒に生活していく中で、これらの指示が役に立つことでしょう。
しかし、しつけを行っていないと、飼い主が犬を全くコントロールできていない状態の犬は、びっくりした際に予測不可能な動きをする可能性がより高くなります。
「誰にも迷惑をかけていないから、うちの犬にしつけは必要ない」という飼い主さんも、突発的に何が起こるかわからない!ということをしっかり認識しておきましょう。
愛犬が交通事故や犬同士の事故に巻き込まれないためにも、他人や他の犬を傷つけないためにも、最低限のしつけを行うことをおすすめします。愛犬のさまざまな問題行動によって、事故やトラブルが起こってしまってからでは遅いのです。
愛犬の問題行動に気がついたらひどくなる前に対処する
問題行動を起こす多くの犬は、精神的な心の問題を抱えている場合も多いです。
例えば、お留守番が多い、お散歩に連れて行ってもらえない、構ってもらえないなど、日常的に抱えている犬のストレスを人間が作っているのかもしれません。
愛犬の問題行動で悩んでいる場合は、そのままにせずに問題行動が悪化する前に、愛犬とのコミュニケーションや家族の犬に対する接し方、しつけ方法を見直してみてください。問題が大きくなる前に対処することが大切です。
1人で悩まずに犬のしつけのプロに相談することも大切
飼い主さんにとってして欲しくない行動である「問題行動」がなおらない、悪化している場合は、犬のしつけを行うトレーナーに相談するのも方法の1つです。
犬自身がどうしたら良いのか、飼い主さんにいわれていることがわからずに混乱してたりパニックを起こしているのかもしれません。プロの手を借りるのは飼い主さんのためでもあり、愛犬のためでもあるのです。
犬のしつけは子犬だけが行うものではなく、成犬になってからでもできるしつけはたくさんあります。
愛犬の問題行動で悩んでいる飼い主さんは、1人で悩みを抱える必要はありません。自分ではできない!そう思ったら、しつけのお悩みを相談できる、専門の知識のあるドッグトレーナーやしつけ教室を行っている団体や施設に問い合わせてみましょう。
しつけを教えてくれる場所はたくさんある
犬のしつけを教えてくれるドッグトレーナー(訓練士)やサービス、施設はたくさんあります。
しつけ教室
しつけ教室の施設やイベントスペースなどに集まって、子犬の月齢やしつけの段階に合わせたグループレッスンがある教室に通うケースが多いです。人間だけでなく犬同士とも触れ合うことで、さまざまな刺激を受けて経験を増やすだけでなく、飼い主さんと愛犬が一緒にしつけ教室に参加することで信頼関係を深めて、問題行動を減らしていきます。グループレッスンでは、同じような悩みを持つ飼い主さんとの情報交換ができるメリットもあります。
子犬の月齢に合わせて社会化を目指すパピークラス
子犬に大切な社会化期にたくさんの経験ができる「パピークラス」「パピーレッスン」「パピーパーティー」と呼ばれるしつけ教室は、同じ月齢の子犬達が集まって犬同士の挨拶を覚えたり、人や犬などさまざまな環境に触れることができるため、子犬の心の成長にとって素晴らしい体験となるので、参加してみるとよいでしょう。
しつけの個人レッスン
しつけ教室には、グループレッスンだけでなく個人レッスンを行っているところもあります。マンツーマンで指導を受けることができるので、その犬の行動や飼い主さんの行動の問題点、しつけのポイントを、飼い主さんの悩みに合わせて先生から直接アドバイスをもらうことができます
犬の幼稚園(犬の保育園)
犬の幼稚園(犬の保育園)は、最近注目の犬に関わるサービスで、犬を施設に預けて飼い主さんと離れた環境下で人と犬達とのふれあいを行うことで、社会化ができずに犬と遊べずに育った犬達が、犬の幼稚園で人間と犬との両方のルールを学ぶことができるなど、さまざまな経験ができます。
施設のドッグシッターやドッグトレーナーから、しつけやトレー二ングを受けて一緒に遊んでもらい、犬達ともふれあうことで、からだも頭もたくさん使ってお家に帰ります。
犬の幼稚園は、日帰りだけでなくペットホテルの営業を行っていることも多く、お預かり中は散歩に行く以外ケージに入れられたままといったストレスがなく過ごせるところもポイントです。
訓練施設への依頼
犬の問題行動の状況によっては、ドッグトレーナー(訓練士)のいる訓練施設に犬を預ける方法も効果的ですが、基本的な服従訓練を学習して家に戻ってきたらまるで別の犬になっていた。というのもよくある話です。
また、犬が人間の顔色を見て判断して、ドッグトレーナー(訓練士)の言うことは聞くけれど、飼い主さんや他の人の言うことは全く聞かないというケースもあります。
これは犬を扱う技術の優れたドッグトレーナー(訓練士)だからできる技であり、犬の行動学の専門知識や経験がない一般の飼い主さんが同じ技術を使って愛犬をコントロールすることは難しいからです。
訓練施設に愛犬と通う
犬は人を見て判断し、家に帰ってきたらまた同じことが繰り返されてしまうこともあるので、ドッグトレーナー(訓練士)の元へ犬と一緒に通うのも方法の1つです。
犬が脱走することができない安全な訓練施設の中で、飼い主さんと愛犬が一緒にしつけを学習して、一緒にトレーニングを行います。しつけ教室よりもマンツーマンで教えてもらえることが多いので、疑問や悩みをすぐに相談することができるでしょう。しつけの個人レッスンとほぼ同じ内容になります。
犬の家庭教師(しつけの出張サービス)
犬の問題行動を矯正するために、ドッグトレーナーが自宅に来訪する「犬の家庭教師」と呼ばれる出張サービスも一般的になってきています。
愛犬の困った問題行動を解決するために、しつけに最善の方法をドッグトレーナーが提案して、その指導のもと飼い主さんと愛犬が一緒になってしつけを学習していくという方法です。
しつけをはじめてから段階的にレベルアップをさせつつ、日常やお散歩中の問題も相談しながら解決を目指すことができます。
犬にとっても自分の過ごしている自宅やいつものお散歩コースで行うレッスンは環境の変化が少ないメリットもあります。犬の家庭教師は、非常に効果が高く、しつけが一通り終わった後も、継続して飼い主さんが犬をコントロールしやすい方法でおすすめです。
プロに頼むしつけ教室の選び方
犬のしつけや訓練のアプローチ方法はたくさんあります。犬に対して強い態度で訓練する方法もあれば、おやつを使ったトレーニング方法、褒めて良い行動を強化する方法もありますが、どのようなしつけ方を選ぶかは、飼い主さん次第になります。
しつけ教室選びでは、飼い主さんとしつけを行うドッグトレーナーとの相性が大切です。
飼い主さんの意向を受け入れて、一緒に考えてくれるトレーナーさんばかりではなく、中には、高額な費用と時間をかけて訓練施設に預けても、帰ってきたら愛犬が全くいうことを聞かないというケースもあります。
これでは、いくらしつけを行っても何の解決にもなりません。事前に料金体型などをきちんと把握しておくこともトラブルの防止になります。
犬がしつけ教室から帰ってきて神経が過敏になり、オドオドしているようなケースでは、しつけの方法が愛犬に適していないために、犬にとってストレスになっている可能性があります。
愛犬の問題行動の状況にもよりますが、しつけ教室選びは、犬が楽しいと思えるトレーニング方法を選ぶことをおすすめします。
まとめ
よいドッグトレーナーは、犬の性格に合わせてアプローチを変えて、飼い主さんとのヒアリングでわかった問題を、親身になって解決しようとしつけを行ってくれるでしょう。
しつけ教室選びは、いくつかの教室や施設の見学をしたり、試しに体験をさせてもらうと、雰囲気や犬達の過ごし方がわかるので安心です。自分でのしつけはお手上げと思ったらプロに頼んでみると、悩んでいるよりもずっと楽になりますよ!しつけ教室を上手に活用して、愛犬との絆を深めてみてはいかがでしょうか?
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