子犬や子猫に哺乳瓶を使ってミルクをあげる際のコツ

飼い方

自宅で子犬が産まれたのだけれど母犬が面倒をみてくれない。産まれたばかりの目も開いていない子猫を拾ってしまった。
このような場合には、人間の手で哺乳瓶を使って子犬や子猫にミルクを与えてあげなくてはいけません。
そこで今回は、子犬や子猫に哺乳瓶でミルクを与える方法や、与えるミルクの正しい作り方を紹介していきます。

子犬・子猫を哺乳瓶で育てるのはいつまで?

生後間もない子犬や子猫に哺乳瓶でミルクを与える方法は、中身のミルクが犬用と猫用の違いだけでその他はほとんど同じです。
多少の個体差はありますが、一般的に子犬も子猫も生後一ヶ月を迎えた辺りから離乳食を食べる準備を始めます。その為、哺乳瓶を使用して育てるのはその頃までとなります。
但し、いきなりお皿から上手に離乳食が食べられるようになる訳ではありませんので、離乳食を始める前にはミルクで練習をします。

まずはほんの少量をお皿に入れて顔の近くに持っていき少しだけ口元に触れさせてみます。
すると子犬や子猫は口元についたミルクを舐めようと舌を出しますので、そこですかさず舌の辺りにお皿に入ったミルクを持っていきます。
そうすると出した舌にミルクが自然と触れますので、ぺろぺろと舐めるようになっていきます。

最初のうちは飲むまではいかず少し舐める程度ですので、お皿から飲む練習の後に哺乳瓶でミルクを飲ませてあげます。
段々とお皿からミルクを舐める量が増えていきますので、自然と哺乳瓶でミルクを飲む量も減っていき哺乳瓶卒業となります。
お皿から飲む練習は、生後三週間頃からはじめるのがおすすめですが、練習の時間はあまり長く取ると疲れてしまいますので、極短時間で済ませるようにしてください。

子犬や子猫用ミルクの正しい作り方

子犬や子猫用のミルクは、お湯に溶かして飲ませる粉タイプと、そのまま与えることの出来る液体タイプがあります。

粉ミルク

粉ミルクはパッケージに記載してある分量通りに、その都度きちんと計量をして作ります。
最初のうちは1回に飲む量が本当に少量ですので、つい作り置きをしたくなりますが、ミルクの作り置きは冷蔵庫で保管をしても雑菌が繁殖する恐れがありますので、必ずその都度作るようにし飲み残した分は捨てるようにしてください。

液体タイプ

液体タイプは湯せんなどで温めればすぐに与えることが出来るので大変便利ですが、1回で使いきることはなかなかありません。残った分は空気に触れないようにきちんと蓋をして冷蔵庫で保管をします。
粉ミルクと同様に、飲み残した分は元の入れ物に戻したりせずに捨てるようにします。封を開けた物は2~3日以内に飲み切るようにし、飲み切れなかった分は処分するようにしてください。
特に生後間もない頃は1回に飲む量は少量ですので、液体よりも粉ミルクの方が経済的といえます。

ミルクの温度

子犬や子猫に与えるミルクは、人肌程度の温度にします。
粉ミルクは熱湯でよく溶かした物を流水などで人肌まで冷まし、液体タイプは湯せんで温めます。腕の内側の柔らかい部分に1~2滴ミルクを垂らしてみて、熱くもなく冷たくもないのが人肌の温度です。
ミルクが冷めてしまうと飲んでくれなくなりますので、飲む時に休憩を挟んでしまうタイプの子は手元にお湯を入れたボウルなどを用意しておき、休憩している間に冷めないようにお湯につけて温めておきます。

子犬や子猫に哺乳瓶を使ってミルクを与える際の正しい飲ませ方

子犬や子猫用の哺乳瓶には、いくつかサイズがあります。口を半開きにしたぐらいの幅で哺乳瓶の飲み口が口の中に納まるサイズの物を選ぶようにしてください。
飲み口が大きすぎても小さすぎても上手に飲むことが出来ず、体力のあまりない子犬や子猫はお腹がいっぱいになる前に疲れてしまいますので、サイズ選びは気を付けるようにしてください。
ミルクを与える時の体勢は、誤飲を防ぐ為にお腹を下にします。母犬や母猫からおっぱいを貰っている姿を想像してみると分かりやすいかもしれません。
飲み口を口の中に優しく入れてあげれば、本能で吸い付きますので飲みやすい角度を保ってあげてください。

子犬や子猫にミルクをあげる回数は、生後一ヶ月になるまでは約3時間おきに与えるのが基本です。
この時期は栄養をしっかり摂取していかなければ、あっという間に衰弱したり体調不良になってしまったりすることがあるので、眠っていても起こしてミルクを飲ませます。
ただ、それを一ヶ月間持続していくのは飼い主さんにもかなりの負担がかかりますので、夜間の1回だけは5時間程間隔をあけても問題ありません。

子犬や子猫にミルクが必要な場合、そのほかに必要なお世話の仕方

哺乳瓶の吸いが弱い場合

子犬や子猫の中には、哺乳瓶で上手にミルクを飲めない子や、吸い付きの弱い子がいます。そのような時には、スポイトやシリンジ(注射器のようなもので先がとがっていないもの)を使ってミルクを与えます。
その際は、一気に口の中にミルクを流し込むのではなく、ほんの数滴ずつ口の中に垂らしていくようにします。それと並行して、1日のうち何回かは哺乳瓶で飲む練習もしてあげてください。

排泄補助

子犬や子猫は自力で排泄をすることが出来ません。その為、ミルクを与える前後で排泄の補助をする必要があります。
方法は、濡らしたガーゼでお尻の辺りをチョンチョンと軽く刺激をしてあげます。数回刺激をすると自然と排泄されますので、ミルクを飲む前と後に行うようにします。
早い子であれば、離乳食を始める頃には自然と自力で排泄をしてくれるようになります。

温度管理

子犬や子猫のうちは、自分で温度調整をすることも出来ません。冬場は保温に気を配り、夏場は暑くなり過ぎないように管理をしてあげる必要があります。
特に冬場は保温を常にしてあげていないと、あっという間に身体の芯まで冷えて弱ってしまいますので、暖房やペット用のヒーターを利用して温めてあげるようにしてください。人間の感覚で少し暑いのでは?と思う程度まで保温するのがベストです。
その逆に夏場は自分で熱を発散することが出来ませんので、室内は28度以上にはならないように気を付けてください。

まとめ

子犬や子猫に、哺乳瓶を利用してミルクをあげる方法などを紹介してきました。
ミルクは数時間おきに与える必要がありますので、学校や仕事で長時間留守にしなければならない時には、ご家族やお友達に頼むか、昼間の間だけ獣医さんに預けるという方法を取らなくてはいけません。
その間は大変な手間がかかりますが、すくすくと育っていく姿は本当に可愛らしいものですので、飼い主さん自身も体調を崩さないように頑張って欲しいです。

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kai-k

愛玩動物管理飼養士・ドッグライフカウンセラー・動物介護などの資格を所有し、20年以上に渡る飼育経験とブリーダー経験を活かした、実体験に基づく記事作成を行っています。

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