公開日
2021/01/20
更新日
2021/06/19

犬の血栓症について 【1月20日は血栓予防の日】

1月20日は血栓予防の日です。犬にも血栓症があり、痛みや呼吸の異常、体の麻痺、突然死をすることもあります。愛犬の異変に早く気が付くことが大切!犬の血栓症についてお話しします。

犬の血栓症ってどんな病気

犬の血栓症ってどんな病気

犬の血栓症(血栓塞栓症)は、血管に血栓と呼ばれる血のかたまりができる病気です。血流が悪くなったり、詰まってしまうことで、痛みや足先が冷たくなる、呼吸の異常、体の麻痺などさまざまな症状が現れます。

血管には血を止める働きと血を流す働きがある

人にも犬にも体に血液が流れていて、血液が流れている血管は、太いものから毛細血管まで全身に巡っています。血液の流れはサラサラ、ドロドロといった表現で耳にすることがありますが、通常は出血が起これば止めようとする働きと血液の流れを正常に維持する働きがあります。

この働きのバランスが崩れることで、血が止まりにくくなったり、反対に血が固まりやすくなることで血栓を作りやすくなる凝固亢進と呼ばれる状態となります。

どの血管でも血栓症は起こる

例えば、人間と同じように犬にも脳梗塞は起こります。脳梗塞は脳の血管に血栓などが詰まったことで起こる病気です。

血栓は動脈(動脈血栓)でも静脈(静脈血栓)でも形成され、足や臓器でも血栓症が起こることがあります。

犬に起こる血栓症の例で多いものとして、大動脈部分に血栓ができて起こる「大動脈血栓塞栓症」や肺の血管に血栓ができて起こる「肺血管塞栓症(肺血栓症)」などがあります。

犬の血栓症の症状

犬の血栓症の症状

犬が血栓症を起こすと、

  • 足先が冷たくなる
  • 肉球の色が白くなる
  • 痛がる
  • 呼吸が苦しそう
  • 麻痺
  • 足先の壊死
  • 失神
  • チアノーゼ
  • 死亡

他にも、腎不全、脳梗塞、壊死、多臓器不全など、血栓が詰まった場所によってさまざまな症状がみられ、重症になると肺血管塞栓症や腎不全を起こすことがあります。

愛犬の異変に気がついたらすぐに動物病院に連れて行くことが最善の方法です。

犬の血栓症の原因

犬の血栓症の原因

犬の血栓症は原因がはっきりわからないことも多いですが、他の病気の合併症で起こることがあります。

例えば、心臓や血液の病気、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)、フィラリア症、腫瘍、悪性腫瘍(ガン)、糖尿病、自己免疫疾患などの病気を抱える犬は、血栓症が起こるリスクが高くなるといわれています。

犬の血栓症の治療

血栓症は死亡する場合もあるので、状態によっては緊急の対応が必要な病気です。

血栓症を起こしている可能性がある場合は、レントゲンやエコー、血液検査、血管の造影検査などが行われ、治療は、血栓を溶かす治療、痛みをとる治療、血液の成分や血を固まりにくくする内科的治療が一般的ですが、血管の詰まりをよくするための外科手術が行われるケースもあります。

犬の血栓症をどう予防する?

犬の血栓症をどう予防する?

持病があって血栓症が起こるリスクを持っている犬は、血栓症を予防するための投薬が行われることがあります。血栓症の予防として投薬以外でできることをご紹介します。

水分を摂取させる

犬の体は60〜70%が水分だといわれています。体の血液を循環させて、酸素や栄養など必要な成分を体に送り、いらないものを尿として排出するためにも、犬にしっかりお水を飲ませることは大切です。

自分からお水を飲まない犬の場合は、ドッグフードをぬるま湯でふやかしたり、食事に水を入れるといった工夫をして、1日に飲むお水の量を調整しましょう。

血管に負担をかけない食生活を

血液がドロドロの状態だと血栓ができやすくなります。獣医師に血液検査でコレステロールが高い、高脂血症の傾向がある、肥満の傾向があると指摘された場合は、食事の見直しやカロリー計算を行うなど食事管理を徹底しましょう。

サラサラの血液を目指すために、不飽和脂肪酸の1つであるオメガ3脂肪酸を多く含む食材やサプリメントなどを積極的に与えるナチュラルなケアもありますが、投薬治療中の場合は血が止まりにくくなってしまうなど、治療に悪い影響が出る可能性もあるので、食事のケアは必ず獣医師に確認してから行うことをおすすめします。

肥満にさせない生活を

肥満は血栓症に限らず、さまざまな病気の原因となります。定期的に体重を量って目標の体重を維持しましょう。

犬の体の太り具合をチェックする”ボディコンディションスコア”を参考に食事の量をコントロールして、適切な運動を行い、健康な体型を維持することが大切です。

抱えている病気と向き合うこと

血栓症は、持病を持っている犬の場合に併発して起こりやすいため、抱えている病気と向き合うこと、血栓症を起こすかもしれないことを知っておくと、1本の足だけとても冷たい、呼吸が苦しそうなどの異変が起こったときにすぐに病院に向かう判断をすることができます。

心筋症などの心臓の病気や血液の病気がある犬は、血栓症を起こしやすいといわれているので、日頃の運動で気を付けることや食事の注意点をかかりつけ医に相談しておきましょう。

血栓予防の日に人と犬の健康を考える

血栓予防の日に人と犬の健康を考える

最後に血栓予防の日についてご紹介したいと思います。

1月20日は「血栓予防の日」、これは血栓症で亡くなる人が多い1月と「詰まる」の20(ツマル)の語呂合わせから、日本ナットウキナーゼ協会によって制定されたものです。(参考:日本ナットウキナーゼ協会)

脳梗塞、心筋梗塞が多くなる季節、飼い主さんの健康と共に暮らす愛犬の健康を考えてみませんか?血栓症の予防は、人も犬も適度な運動と食事管理が必要です。

今回は、犬の血栓症についてお話ししました。