【経験談】多頭飼いをするうえで気をつけること

飼い方

ワンちゃんと暮らすのって、楽しいですよね。それに加えて、新しくワンちゃんを迎えたら、それはもう楽しさも倍増?!
でも、多頭飼いならではの苦労話も聞こえてきそうです。今回は、どんな事に気をつけたら良いのか、私の経験から考えてみたいと思います。

犬は群れを作る動物

犬は群れを作る動物

犬は古来より群れを作る動物と言われています。複数の犬が集まれば、そこには犬同士の関係が形成され、それぞれの立場で行動を取るようになります。新しく犬を迎えたら、新しいその群れの形成に人が気をつけてあげるポイントが幾つかあります。

先住犬がナンバー1

2頭目の犬を迎えたら、一番大切なポイントは、先住犬の立場を重んじることです。犬の性格は千差万別ですが、どんなに優しかったり、大人しかったりする性格の子でも、犬の序列ではナンバー1であることを先住犬と新たに迎えた犬に一貫した態度で示すことが大切です。

どうしても、新しく迎えた子に手をかけてしまうのは躾の面でも仕方が無いことなのですが、例えば、食事を与える順番を先住犬を先にするとか、帰宅直後に先ずは先住犬に話しかけるとか、「一番はお前なんだよ」というメッセージを発し続けることが愛犬が複数になったコミュニティを安定させるポイントだと思います。

犬同士では、ボスとなる犬が決まっていきます。これは、判断力であったり、行動力に長けた者が群れを守っていくという習性の名残だと思います。

ただ、家庭犬の場合、飼い主があくまでもリーダーなので、犬同士の序列が決まっても、リーダーが一目置く存在が先住犬であるということを他の犬達に示すことが大切なのです。

平等に接すること

先ほどは、先住犬を一番に扱うと言いましたが、これは、順番の話し。

例えば、おやつをあげるなら、先住犬から与えますが、愛犬全てに平等に与えることも大切です。これは、順番は別として待っていれば、自分も同じようにおやつをもらえるという安心感があるので、精神的に安定するからです。

これが、順番だけでなく、先住犬だけがおやつをもらっていたりすると、飼い主の目が届かないところで、意地悪をしたり,攻撃的になったり、犬同士の関係性が悪くなることがありますので、注意したいポイントです。

3頭以上になると複雑

愛犬が2頭の場合は、1対1なので、序列が安定しやすいのですが、3頭以上になると、関係性も複雑になってきます。やはり、ボス犬は永遠にボスでいられるのでは無く、年齢や行動力などの様々なパワーバランスによって、序列に変化が生まれるからです。序列が変化する時には注意が必要です。

参考までに、私の愛犬たちの序列の推移を見ていただきましょう。

絶対的なボスが居る時期は、群れ(犬の序列)は安定しています。

1996年に犬を飼い始め、この子(JACKEY)が圧倒的に気持ちも存在感も強く、次の子(BINGO!)も気性が荒く運動能力が高かったせいもあり、2009年までは、飼った順番で序列も安定していました。

しかし、2010年にオス同士(BRAVO!-JOKER)の序列争いがあり、順位が入れ替わっています。オス同志の本気の争いだったので、怪我を負わせてしまいました。この衝突で序列を落とした子(BRAVO!)は大人しく序列に無関心だったのでリベンジもせず、群れが不安定になることはありませんでした。

その後、2015年までは、その後に加わった犬を含め、序列が安定していたのですが、やはり2016年にオス同志(JOKER-JETER)の序列争いが起こり、その後3年ほどはナンバー1・2の力が拮抗していたため、何度か激しい衝突があり、群れが不安定な時期となっています。

キーポイントになったのは、2回の大きな衝突に関わった犬(JOKER)が、群れの中のオスに過剰な攻撃性を持ったことが挙げられます。本来、明るい性格でしたが、他のオスの立ち居振る舞いに過敏で、神経質な面がありました(要するにビビっていたのです)。こういった性格の子は、注意が必要ですね。

我が家では、家の中では基本的に愛犬をフリーにしていましたが、不安定期には問題犬(JOKER)だけケージに入っているという残念な選択肢に辿り着いたのでした。

現在の愛犬は2頭になりましたので、序列は安定しています。

食事や散歩を別々にする場合も…

ご自分の愛犬それぞれの性格にも注意して、序列争いの気配を感じたら、食事や散歩を別々にしたりして、大きな衝突を回避することも必要になるかも知れませんね。

本来、序列が決まってしまえば群れは安定していくのですが、その過程で酷い場合では愛犬に怪我をさせてしまう事態は避けたいですからね。

序列が不安定になりかけた頃は、何が争いのスイッチになるか、とてもデリケートな時期なので、注意深く見守って対処してあげると良いでしょう。

最後に

多頭飼いになると、私達が接する個性に多様性が出来て、面白い発見がとても多くなります。犬同士でも、一人っ子の時には見られなかった仕草を発見したりして、とても可愛く感じる場面が増えると思います。

犬同士の関係性が築かれるのに要する時間は様々ですが、その犬の序列の上には絶対的な存在(飼い主)が常に居るのだということは示しましょう。その上で、先住犬の存在を大切にしながら、それでも全ての愛犬とできるだけ平等に接してあげることが、多頭飼いを安定的に楽しみながら暮らせるのだと思います。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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