犬がドッグプールで遊べる施設は年々増えています。ドッグプールでは、ドッグランのようにリードをつけていない犬同士が水の中で一緒に遊びます。ドッグプールでみんなが楽しい時間を過ごすには、マナーを守ることが大切です。今回は、ドッグプールで犬を遊ばせる際のマナーについてご紹介します。
ドッグプールで楽しい時間を過ごすために
ドッグプールと呼ばれる施設は、リバビリのためのドッグプールや、犬を泳がせるための深さのあるドッグプール、ドッグランに併設されているドッグプール、宿泊施設に併設されているドッグプールなどさまざまな体系があります。どの体系の施設でも、ワンちゃんをドッグランやドッグプールに入れる際には、必ずルールやマナーを守りましょう。
不特定多数の犬達が集まる施設の多くは、病気の蔓延を防ぐため、ケンカやトラブルを防ぐために利用規約やルールを定めています。これらのルールを守った上でドッグプールを利用するからこそ、みんなが楽しい時間を過ごすことができるのです。自分だけなら、愛犬だけなら大丈夫という身勝手な行動が、思わぬ事故やケガにつながります。
ドッグプールで楽しい時間を過ごすための10のマナー
ここからはドッグプールのマナーを再確認していきます。
プールに入る前にトイレを済ませましょう
プールに入る前にはワンちゃんに排泄をさせて、プールの中やプールサイドでおしっこやウンチをさせないようにします。できれば、お尻周りが汚れていたら清潔にしてからプールに入れるのが、ワンランク上のマナーです。
狂犬病予防注射と3種以上の混合ワクチンが接種済みであること
ドッグランやドッグプール、宿泊施設では、1年以内の狂犬病予防注射と3種以上の混合ワクチンの接種済証明書を提示することが利用条件となっている場合もあります。
日本で犬と暮らすには、畜犬登録を行い、毎年狂犬病予防接種を行うことが飼い主の責任として定められています。このため、免除理由のある犬以外で、狂犬病予防注射を接種していない犬は、ドッグランやドッグプールを利用する資格はないでしょう。
また、不特定多数のワンちゃんがやってくる施設を利用する際には、他のワンちゃんがどんな病気を持っているかわからないことから、病気をもらわない、そして蔓延させないためにも、混合ワクチンを接種していることがマナーです。
ヒート中のワンちゃんは利用を避けましょう
ドッグランやドッグプールでは、リードを付けない状態で、犬が自由に動き回ります。避妊手術を行っていないメス犬がヒート中の場合は、ドッグランやドッグプールの利用を避けましょう。
去勢手術をしていないオス犬は、メス犬のにおいに反応すると、遠くにいたとしても興奮して吠え続けたり、近づいてきたり、飼い主の指示に従わなくなったり、メス犬にマウンティングをしようとしたり、ケンカやトラブルの原因となります。
脚やからだを軽く洗ってからドッグプールに入れましょう
からだが泥だらけのワンちゃんや、シャンプーを全くしていないワンちゃんをドッグプールに入れるのはマナー違反です。脚やからだを軽く洗ってからプールに入れましょう。人間もプールに入る前にはシャワーを浴びて汚れを流しますが、同じマナーです。
ブラッシングしてから行きましょう
毛がダブルコート、シングルコートなどの犬種にかかわらず、ワンちゃんのブラッシングをして抜け毛を落としてからドッグプールを利用しましょう。リハビリ中、換毛期にどうしてもドッグプールを利用しなければいけない場合は、シャンプーとブラッシングしてできるだけ被毛を落してから、4本の足までの全身をすっぽりと覆うタイプで、水遊び用のラッシュガード素材のお洋服を着用させてプールを利用するのがマナーです。
ダニ、ノミ対策を行っていること
からだにダニやノミが寄生しているワンちゃんは、プールに入ることで水の中でダニやノミが落ちて、他の犬に寄生させてしまう可能性があるので、ダニ、ノミ対策をきちんと行っていることもマナーです。
感染症にかかっていない元気なワンちゃんであること
何らかの感染性の病気にかかっている可能性のワンちゃんは、ドッグプールやドッグランを利用することを自粛しましょう。また、手術後やからだに傷口があるワンちゃんは、状態を悪化させる可能性があるので、ドッグプールは利用しない方が良いです。
吠えたりしないようにしつけておきましょう
ドッグプールを利用する際に、ワンちゃんをコントロールすることは飼い主さんのマナーです。犬がプールで吠えると他の犬も興奮し始めて、ケンカの原因となる可能性があります。特に大きな室内プールでワンちゃん達が連鎖反応的に吠えだすと、飼い主さん同士の声もかき消されて、指示も届かず収集がつかないことになります。
ケンカをしやすい犬はリードを付けたまま遊ばせる
ドッグランでも同じことがいえますが、愛犬が明らかにケンカをしやすい傾向がわかっている飼い主さんは、他のワンちゃんがいる場合、リードを付けたまま遊ばせるのもマナーの1つです。水の中や広いプールでは飼い主さんがコントロールできない状況も考えられます。
ワンちゃん同士の遊びが苦手な場合や怖がりの場合は、犬に突然追いかけられたり、ケンカに巻き込まれて一度怖い思いをすると、トラウマになってプールを嫌いになることも考えられます。この場合は、飼い主さんがサポートで一緒に入れるドッグプールを選んで、水遊びを楽しめる環境を作ってあげることも大切です。
水に浮くおもちゃは状況をみて使う
水に浮くおもちゃを投げて遊ぶのは、犬も人間も楽しめる遊びですが、間違って他の犬が誤飲する可能性もあるので、なるべく大きなおもちゃを使うことをおすすめします。また、おもちゃが原因で他のワンちゃんとトラブルになりそうな場合は、早期に判断して、おもちゃの使用を控えましょう。
ドッグプールに行くときの持ち物
ドッグプールに行く際に必要な持ち物や、あると便利な持ち物をご紹介します。
ドッグプールに遊びに行く際に必要なもの
1年以内の狂犬病予防注射証明書と混合ワクチンの接種済証明書
みんなで楽しく安全に遊ぶためには、利用規約やルールを守ることは絶対条件です。
濡れてもOKの首輪とリード
濡れても大丈夫な軽いナイロン素材の首輪とリードがおすすめです。予備リードを持っておくと犬同士のトラブルが起こった際に、すぐに仲間の犬を繋ぐことができるなど便利です。フレキシブルリードはワンちゃんの脚に絡まる危険があるのでNGです。
ウンチ袋
自分の犬がしたウンチを拾うのは当然のマナーです。
複数枚のタオル
ワンちゃんのからだをふくタオルは必須アイテムです。吸水タオルが軽くて小さくて便利ですが、大きなバスタオルもあると良いでしょう。
飼い主さんのプール用品や着替えセット
人間が愛犬のサポートで一緒にドッグプールに入れる施設では、飼い主さんも濡れてしまうので、着替えが必要です。
お水と食器
プールで水を飲んでしまうワンちゃんもいますが、暑い季節、しっかり水分補給をさせることで脱水や熱中症を防ぎます。
ドッグプールに遊びに行く際にあると便利なもの
水に浮くおもちゃ
レトリーブが好きなワンちゃんはおもちゃがあると飼い主さんと一緒に楽しめます。
水遊び用スーツ
寒い季節では水遊び用スーツがあると、からだが冷えずに遊べます。不特定多数の犬が多くドッグプールにきている場合、オフ会などで同じ犬種が大勢集まっている場合は、自分の犬の目印になって便利です。また、毛の長い犬は泳ぎやすくなりますが夏場は暑いので熱中症にならないように注意してください。
ライフジャケット
泳ぎが苦手なワンちゃんは、ライフジャケットを着けて、飼い主さんがサポートで一緒にプールに入って泳がせてあげると良いでしょう。シニアのワンちゃんやリハビリ中のワンちゃんにもおすすめです。
シャンプーセット
大きな施設や宿泊施設ではドッグプールで遊んだ後にシャンプーができる設備があるところもあります。
ドライヤー
無料貸し出しや、有料でドライヤーが使える施設もあります。皮膚病になりやすいワンちゃんはドッグプールで遊んだ後は、しっかりと被毛を乾かしましょう。
ブラシ
ドッグプールでは、シャワーがついているところが大半なので、最後にきれいに流して乾かします。ドライヤーやトリミング台が置いてある施設では、蒸れて皮膚病を起こさないためにもできればしっかり乾かして毛並みを整えましょう。
カメラ
愛犬のベストショットを撮るために、あったらいいなのアイテムです。最近は防水カメラや防水ケースというものもあり、愛犬の水中写真も簡単に撮れるグッズがあります。
救急箱
意外と多いのが、ドッグプールで足を怪我することです。足の裏を擦りむいたという場合に消毒液やバンテージがあると便利です。関節を痛めているワンちゃんは、プールサイドで走らせると大きなケガにつながるので気をつけましょう。
まとめ
ドッグプールは人間もワンちゃんも楽しめる、とっても楽しい施設です。楽しむためにはルールやマナーをみんなが守ることが大切です。自分だけなら、愛犬だけなら、自分達のグループだけならば大丈夫ということではなく、同じ空間で楽しむ全てのドッグプール利用客、そして次にドッグプールを使う利用客のためにも、決まりやマナーはきちんと守ってプールを利用しましょう。
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