犬種別で毛の色の種類を知ろう!【柴犬】

雑学

柴犬は長年に渡って人気を保っている犬種ですので飼育数も当然多く、誰しも馴染みのある犬だといっても過言ではありません。
そんな柴犬の毛の色は、茶色だけと思っている方がもしかしたらいるかもしれませんが、実はそうではありません。
カラーバリエーションは多くはありませんが、茶色だけではないということを是非知っていただきたいと思います。そこで今回は、柴犬の毛の色の種類とその違いを紹介していきます。

柴犬の認定された毛色は全部で5色

天然記念物の日本犬として認定されている6種類の犬種のなかで、最も人気が高い柴犬の毛色は茶色のみと思われがちですが、JKC(ジャパンケンネルクラブ)に登録されている認定色は5色あります。
毛色のラインナップと飼育されている割合は下記の通りです。

  • 赤   80%
  • 黒褐色 15%
  • 胡麻  希少
  • 黒胡麻 希少
  • 赤胡麻 希少

これらの全ての毛色に対して統一されている認定条件は、あごから始まり首、胸、腹、脚、尾に至るまで身体の裏側は全て白色であるということです。
これを「裏白」と呼び、白毛の量などはその犬によって様々です。
この5色の他に毛色が白一色の柴犬もいるのですが、これはミスカラーとして認定はされていません。
それでも繁殖していくなかで産まれることはあり、白い柴犬を好む方もいますので飼育率は胡麻系の毛色よりも多く約10%となっています。
胡麻系の飼育率の低い理由について、この後の項目で毛色の特徴と合わせて紹介していきます。

柴犬の各毛色の特徴と性格

柴犬は、独立心と忠誠心が大変強いことで有名です。
自分が主人と決めた相手に対しては、とにかく従順で穏やかに接してくれますが、家族以外の人とは一歩距離を置き不用意に近付いてくるような人には攻撃的な面を見せることもあります。
元々は番犬として古くから人の為に働いてきた犬ですので、他人に対して警戒心を抱く性格は本能の憶測に根付いています。しかし昨今では、家族の一員として愛玩犬のような立場で飼育されることが多く、警戒心がだいぶ弱まり社交的な柴犬も増えてきています。
この柴犬の性格は毛色によってほぼ違いはありませんが、

オス犬
好奇心旺盛でやんちゃではあるが、家族を守る番犬意識が高い
メス犬
普段は穏やかで落ち着いているが、いざという時には攻撃的になり頼りになる

というような違いがみられます。
では、毛色の違いやその特徴について、細かく紹介していきましょう。

赤色

柴犬といえばやはりこの毛色です。犬の茶色は一般的に「赤」と表現しますので、柴犬の場合にも茶色の毛色を持つ犬は「赤色」と言われます。

赤色と言っても茶色の濃淡は様々で、同時に産まれた兄弟犬同士でも顔の色素が若干薄かったり、その逆に腹毛の白以外は濃い茶色であったりなど全く違う雰囲気を持つこともあります。
通常赤色の柴犬を作出する時には赤色同士で掛け合わせを行うのですが、長年に渡り赤色だけで交配を続けていると色素が退化してしまう特徴もありますので、時期を見て黒柴を掛け合わせることで安定的に美しい赤色を保っています。
赤色のもう一つの大きな特徴は、年齢を重ねていくと耳の先や顔周りが白くなっていくことです。その毛色の変化を見ながら、長年一緒に暮らしていくのも楽しみの一つです。

黒褐色

一般的には「黒柴」とも言われ、昨今とても人気の出てきている毛色です。
この毛色の大きな特徴は、「四ツ目」と言われる目の上に眉のような白い模様が出ることです。この白い模様がまるで目のように見え、その下にある本来の目と合わせると目玉が4つあるように見えることから「四ツ目」と言われるようになりました。

被毛は光沢のない燻したような鉄さび色と黒色で、顔の下から尾にかけての白毛とのコントラストが大変美しいです。
但しこの黒毛と白毛の境目は、子犬の頃にはあまりはっきりと区別がつかないレベルです。黒毛ばかりが目立って白毛はないのではないかと思われるような子犬もいます。
成長していくと共に毛色のコントラストはしっかりと出てきますので、どのようにそれが表れるのかが黒褐色の楽しみでもあります。
ベテランのブリーダーであれば、どのようなイメージに成長するのか系統をつかんでいますので、不安に感じるようであれば尋ねてみるといいかもしれません。

胡麻色

赤毛・黒毛・白毛の3色全てが混ざったカラーとなりますが、この毛色は掛け合わせをどんなに考慮しても、なかなか産まれることはありません。まさに偶然産まれるのを待つしかない毛色になります。

経験を積んだブリーダーでも滅多に作出することはできないので、運よく産まれた場合には手元に残すことが多いため、飼育率は当然少なくなり、一般ではほとんど見掛けることはありません。
胡麻系の柴犬は、三種類に区分されます。

全体的に赤色の強いもの
赤胡麻
全体的に黒色の強いもの
黒胡麻
そのどちらとも判断がつきにくいもの
胡麻

また、胡麻色の特徴の一つとして、年齢を重ねていくごとに胡麻の要素が薄れていくということがあります。特に赤胡麻の場合には優勢色である赤色にどんどん近くなっていき、胡麻の面影がなくなってしまうこともあります。

白色

毛の色が白一色の柴犬です。身体の毛が全て真っ白の動物を「アルビノ種」ということがありますが、柴犬の場合はアルビノ種のような突然変異ではなく、掛け合わせの過程で稀に色が飛んでしまうだけでメラニンが欠乏してしまったという訳ではありません。

そもそも柴犬は、濃い毛色の遺伝子を代々受け継いでいくようにと、その点を考慮して掛け合わせをしています。そのためJKCでは白色の柴犬はスタンダードカラーとしては認定せず、ドッグショーなどには参加することはできてもミスカラーとして減点の対象となります。
黒褐色の柴犬を作出する時に5~10%弱の確率で産まれることが多いとされていますが、本当にそうであるかはいまだ分かっていません。
白色の柴犬は赤色のものと逆で、年齢を重ねていくに連れて耳の先などが少しずつ茶色になってくることがあります。この色の変化を好む方もいて、わざわざ白色が産まれたら譲って欲しいとブリーダーにお願いをしておく方がいるほどです。

まとめ

柴犬の毛の色の種類と、それぞれの特徴について紹介してきました。
柴犬は大変賢く、飼い主に忠実であることから人気が高い犬種ですので、一度飼育を始めると二代目も三代目も柴犬を好んで飼育する方は少なくありません。

また、赤と黒褐色を一緒に飼うなど、柴犬の性格だけでなく毛の色の魅力にはまってしまう方も多いようです。
もし街で柴犬を見掛けた時には、改めて赤色の濃淡の違いなどを気にしてみてください。

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kai-k

愛玩動物管理飼養士・ドッグライフカウンセラー・動物介護などの資格を所有し、20年以上に渡る飼育経験とブリーダー経験を活かした、実体験に基づく記事作成を行っています。

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