正しい食事管理をするために知っておきたい人と犬の違い【顔編】

人と犬では顔の形が違いますよね。
見た目だけではなく、機能やその役割の重要性なども異なります。例えば人は目からの情報をとても大切にする構成でできていますが、犬は鼻や耳からの情報をとても大切にする構成になっています。
人と犬とでは体の構造から異なっているため、飼い主としてまずは人と犬との違いを知っておかないと、食事管理に注意が必要です。
そこで、今回は顔の目、耳、鼻、口について人と犬の違いを見ていきましょう。

目の違い

解剖学的な違い

犬は人間に比べてものを見るときに使う視神経の数が圧倒的に少ない構造になっています。
このことからも、あまり視覚に頼らずに生活していることが分かります。

視力は0.2~0.3くらい

犬の視力は0.2~0.3くらいだと言われています。
そして、犬の目は人でいう近視なので、近くのものはボヤっとみることができますが、遠くのものはあまり見えません。
しかし、犬の動体視力は優れていて、100m先の動いているものにも反応を示します。

暗いところでの視力は人の約8倍!

犬は元来、夜行性の動物なので、日中での視力や色彩感覚は人より劣っていますが、暗いところでの視力は人よりも優れています。
人にはない犬の目の構造として、タペタム層という細胞層があります。

この細胞層があることによって、わずかな光を反射・散乱し、もう一度網膜に送って、効果を倍増させています。
そのため、暗闇でも見ることができます。
よく、暗闇で犬の目がキラッと光っているのは、この細胞層が光を反射しているからなんです!

人よりも視野が広い

野生の犬の仲間は、獲物を見つけたり、危険を察知したりするために、周りからの情報を素早くキャッチする必要があります。
そのため、犬も人よりも広い視野をもっています。

鼻の違い

犬の嗅覚はとても優れているというのは有名ですよね。
犬の嗅覚はどうして優れているのか、何が人と違うのか、鼻について人と犬の違いを見ていきましょう。

犬の嗅覚は人の5000~1億倍!

犬は人の5000~1億倍も匂いに敏感だと言われています。
なぜなら、匂いをキャッチする嗅覚の感覚上皮細胞が人では500万個に対して、犬は2億個以上も存在するからです。
嗅覚が1億倍も優れていると聞くと、匂いを強く感じていると思いがちですが、
実は、単純に1億倍の強さで感じているという訳ではなく、嗅ぎ分ける能力に優れているということです。
人間が一つの匂いしか嗅ぎ分けられないところを、犬たちは他のいくつもの微細な匂いも嗅ぎ分けているというイメージです。
特に、汗や排せつ物などの脂肪酸の匂いを嗅ぎ分けるのが得意です。

他の犬と会ったときはお互いの肛門腺の匂いから情報収集

他の犬に会ったときに、お互いのお尻の匂いを嗅いでいる姿ってよく目にしますよね。
それは、犬にとって挨拶みたいな感じで、肛門腺の匂いを嗅ぐことで、年齢や性別などの情報収集をしているんです!

耳の違い

人には聞こえていない小さな音や遠くの音にも愛犬が反応しているのを見たことがある飼い主さんも多くいらっしゃるかと思います。
そんな犬の耳についてみていきましょう。

解剖学的な違い

耳道が犬はL字型、人は直線になっています。
犬は、耳道が長くL字型になっているため、耳アカや脂肪分、湿気などが溜まりやすく、耳の病気になりやすいです。
そのため、定期的な耳掃除が必要になります。

犬の聴力は人の約6倍!

犬は人間よりも、かなり広い可聴域を持っています。
低音は人間の可聴域とあまり変わりませんが、高音は人間の3倍以上聞き取ることができます。
ですので、犬にとって掃除機やドライヤーなど高音を発する物は、かなり不快に感じてしまっているのです。
20,000Hz以上の音を超音波と言いますが、犬には、エコー検査の超音波の音が聞こえているということになります。

首をかしげるのは、音源探し

犬は時折、小首をかしげる動作をします。とても可愛らしいですよね。
この動作には、いくつか意味があるんです。
その1つが、音源探しです。
首をかしげることで左右の耳の位置を変え、正確な音源を探しているんです!
野生では、獲物や天敵がどこにいるのか、音で瞬時に把握していたため、この能力が発達したと言われています。

音が聞こえる範囲は人の2倍

犬は、耳を耳の筋肉によって自由に動かすことができるので人より音が聞こえる範囲が非常に多く、私たちでは聞き取れないかすかな音でも逃さず聞き取り、どこから聞こえているのか正確に判断することができます。

子音が苦手

こんなに聴力に優れている犬ですが、実は子音を聞き取るのが苦手です。
なので、例えば「ごはん」も「おわん」も、犬にとっては、「おあん」と同じように聞こえてしまうんです。
できるだけ、母音が違う言葉で指示を出してあげると、犬も聞き取りやすいのかもしれませんね。

口の違い

人と犬は同じように食べ物をかみ砕いて飲み込んで食事をします。
でも実は、人と犬とでは口の中の働きなど全く違うんです。
では、口について人と犬の違いを見ていきましょう。

犬の唾液には消化酵素がない?

人の唾液にはデンプンを消化する働きがある酵素が含まれていますが、犬の唾液には、この酵素が含まれていません。
よく噛んでも、酵素による消化はしないということです。
しかし、だからと言って、丸呑みはよくありません。大きいまま飲み込むと喉に詰まってしまう可能性もあります。
犬が口でかみ砕く役割(機械的消化とも言います)には、食べ物を小さく砕くことや唾液の分泌を促す、歯垢をつきにくくすることなどがあります。

虫歯になりにくい

人の唾液は弱酸性で、食事や細菌によって食べかすが分解されると口の中が酸性になり、エナメル質が溶け出し、そこにさらに細菌がつくため虫歯になりやすくなります。
一方、犬の唾液はアルカリ性で、食べかすが細菌分解されて酸が生じても、エナメル質が溶け出すほど酸性にはなりにくいので虫歯になりにくいです。
しかし、虫歯になりにくいからと言って歯磨きなどのケアをしなくていいというわけではありません。
犬の場合は、歯の形が複雑で食べかすが残りやすく、そこに細菌がついて歯垢を形成し、さらに、ミネラルがついて歯石ができ、歯周病や歯肉炎になりやすいので、歯磨きなどでお口のケアはしっかりしてあげましょう。

味覚センサーは人の1/5 くらい

犬は人よりも味覚が鈍感です。
人の舌にも、犬の舌にも味を感じる味蕾細胞というものがあります。
それが、イラストを見ても分かるように、犬は人よりもかなり少ないです。
犬も人も舌の場所によって感じる味が違います。
人では、酸味・甘味・塩(辛)味・苦味・旨味を感じます。
犬も、五味を感じられますが、人より鈍く、特に苦味・旨味の感覚が鈍いです。
ですので、犬は味覚というよりも匂いや触感、歯触りや温かさなどで食事を楽しんでいます。

まとめ

人と犬の違いを知って、新しい発見があった方もいるのではないでしょうか。
特に味覚や嗅覚の違いを知ることで、人間の感覚で食事管理をしてしまうことも無くなります。
ワンちゃんのことをもっとよく知って、愛犬との生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。

次回は、人と犬の違い【体編】についてご紹介します。