【vol.7】愛犬と夏を楽しむ ディスクドッグコラム

楽しむ

ディスクドッグとは、人が投げたフライングディスクをワンちゃんが追いかけ、空中でキャッチすることにより得られるポイントを競うドッグスポーツです。今回は、これから迎える夏本番に相応しい会場や、夏にディスクドッグを楽しむ時に気をつけたいことをご紹介します。

ディスクドッグを季節で楽しむ(夏編)

ディスクドッグはどんな季節でも楽しめるドッグスポーツです。特に競技会に本気でランキングを追いかけながら参加したりすると、1年間それぞれ気候の変化にも負けることなく力を発揮することが問われるのも、このスポーツが難しいところかも知れません。

さて、今回は、そんな季節毎の楽しみ方や、注意すべき点なども交えてお話ししていきたいと思います。まずは、梅雨明けと共にやってくる本格的な夏到来に備えてのお話しをしていきましょう。

その題材として、今シーズンのNDAがサマーシーズンに開催する公園の紹介なども含めてお話ししていきます。

サマーシーズンに相応しい大会会場

ここでは、この7月・8月をサマーシーズンと位置づけ、夏に相応しいとNDAがスケジュールを組んだ会場を紹介しながら、その素晴らしいところなどをご紹介できれば良いなと思います。お近くでしたら、是非とも一度は足を運んでいただきたい会場ばかりです。

福島県檜枝岐村スキー場(真夏の雪まつり特設会場)8/3・4開催

先ずは、8月に恒例で開催する人気会場からご紹介。

ここは、8月の第1週に「真夏の雪まつり」が開催されるスペシャルな会場です。もともと行なわれていた雪まつりですが、2011年3月11日の東日本大震災による福島第一原子力発電所事故により、内陸部に位置する檜枝岐村さえ風評被害による影響を受け、ドッグスポーツを通じて元気を運び、観光の一助になればと夏祭りに合わせて開催させていただくようになった経緯が有ります。

会場となる檜枝岐スキー場には、冬から断熱シートで大切に保存された雪がこの祭りの為にゲレンデに拡げられ、山肌から心地よい冷気が流れてきます。子どもはソリなどで雪遊びに夢中になり、大人達はそれを眺めながら屋台のつまみで一杯♪なかなかのリゾート感です。

土日を通じてゲレンデは村を挙げての雪上屋台村も魅力です。雪のドッグランも併設されて、子どももワンちゃんも大はしゃぎです。

ここのもう一つの目玉は、土曜日の夜に開催される花火大会。土曜日の夜はゲレンデから打ち上げられる花火が見事です。都会でも夏の花火は見事ですが、ここの花火の魅力はその“近さ”です。

感覚的には頭上で花火が美しく広がり、その音も迫力に拍車をかけます。恐らく花火のサイズは大きくはないかも知れませんが、音と光の競演では、ここの花火は一押しですね。

道路向かいは昨年から道の駅「尾瀬檜枝岐」にグレードアップし、日帰り温泉やプールもあります。昼の汗はすっきり流すことができます。他にも温泉施設が点在します。

近くには尾瀬国立公園も位置し、自然に恵まれた環境です。

会場から車で10分ほどの「ミニ尾瀬公園」は尾瀬国立公園を凝縮したような美しい公園で、ワンちゃん連れでも入園することができます。直ぐ側に清流が流れており、ワンちゃんと一緒に暑さをしのぐ方の姿もチラホラ。是非とも一度訪れていただきたい、私の一押しの会場です。

>>真夏の雪まつり スケジュールはこちら

広島県仙養ヶ原(神石高原ティアガルテン)7/27・28開催

関西や中国地方ではとても標高の高い神石高原に位置する会場で、林間を流れる風が爽やかな会場で夏の開催は恒例になっています。

広大な敷地内には、ドッグランやドッグカフェなどもあり、競技に参加しない方も楽しめる施設が一杯。コテージやキャンプサイト、BBQサイトなども有り、夏キャンプ気分を味わえます。

ちょうど、中国道と山陽道の中間に位置するので、少し距離は走りますが、日本海側からも瀬戸内海側からもアクセスは良いでしょう。ディスク競技をするイベント広場は、野球も出来るグランドの外野の草地を使います。

>>神石高原ティアガルテンはこちら

長野県やぶはら高原こだまの森 7/6・7開催

こちらも広大な芝生で気持ち良くプレーできる大人気の会場です。
やぶはら高原スキー場の直ぐ隣に位置する会場には、サッカーコートが2面取れる広大な芝生広場が目に入ります。

芝生広場横には冷水が流れる水路が有り、ワンちゃんのクールダウンにも利用できます。

また、テニスコートで汗を流すことも出来、2019年からはフットサル場が新たに整備されました。山間にはコテージやバンガロー、フリーキャンプサイトもあり、最近のキャンプブームに十分対応できるキャパシティを持っています。

NDAでは、土曜日の競技後にBBQの懇親会を開催するなど、競技以外でも盛り上がれる会場として親しまれています。

場内に24時間利用可能なコインシャワーも有りますが、車で少し走れば日帰り入浴の施設も点在しています。

管理棟には食堂や売店も有り、重装備でいかなくても楽しめる環境が揃っています。

>>こだまの森 はこちら

福井県総合グリーンパーク 7/13・14開催

こちらは福井県坂井市にある、これまた広々とした公園です。大会会場のイベント広場はフカフカの気持ちの良い芝生で、裸足で歩きたくなるほど。

会場の名前の通り、緑にまつわる施設が充実しています。林間ではないのですが、大きな木々が所々にあるので、木陰に入れば風が心地良く感じられます。コートサイドには水路が設置され、水遊びが出来る施設もあります。

昨シーズンは、里親捜しのイベントも併催され、これから家族を迎え入れようとする方々にもドッグスポーツの素晴らしさを見ていただけました。

今シーズンは、地元のこども達もたくさん集まってくれ、いっしょにアトラクションを楽しんだり、地元の方々との交流も楽しい会場です。

>>福井県総合グリーンパーク内地図はこちら

山梨県曽根丘陵公園 7/20・21開催

こちらはその名の通り、広大な丘陵をそっくり公園にしたような素晴らしい施設です。ここもフッカフカの芝生の広場で競技を行ないます。

この時期の日差しは強いですが、コート周りには木陰があり、タープの位置を工夫すれば、木陰の恩恵で暑さを凌ぐことができます。

園内には数々の古墳や遺跡が点在し、文化的にも価値ある施設です。テニスコートや遊具、BBQ施設もあって、家族や仲間達と訪れる方々も多く見られます。

この地域は桃の産地としても知られていて、会場付近でおいしそうな桃を販売するお店も多く見られます。

>>曽根丘陵公園はこちら

夏にディスクドッグを楽しむ時に気をつけたいこと

ディスクドッグは、高い運動量を求められるスポーツでもあります。夏は私達が思っている以上に水分の補給をまめに行なう必要があるとも言えるでしょう。

夏に陥りやすい熱中症を防ぐためにも幾つか気をつけたいポイントだけ挙げてみましょう。

(1)直射日光を避ける
タープや遮光ネット等を利用して、犬を直射日光から避ける日陰を作りましょう。 木陰があるなら、それを利用すると化学繊維で日陰を作るよりも効果の高い環境を得られます。

(2)水を十分に飲ませる
常に犬が水を飲めるように、器の水を切らさないように気をつけましょう。 

(3)体を時々濡らす(気化しやすい状況をつくる)
被毛の上からでは、水を弾いてしまうため、被毛をかき分け地肌に近いところや脇の下、お腹が有効です。冷やしすぎは体調を崩すこともあるので、氷水ではなく、常温の水を使いましょう。 

(4)風通しの良い場所に置く
ケージに入れる際もなるべく風の通る環境を作り、多湿にならないようにしましょう。 
扇風機などを利用して、強制的に風を送ることはとても有効ですが、外気温が異常に高いときなどは熱風を当てることになりかねないので注意も必要です。 

(5)適度に散歩し、犬のコンディションを確かめる
散歩に連れ出して、変わった様子がないか小まめに確認しましょう。

「1 Bottle for WAN」~for LIFE,for EARTH~

余談ではありますが、私が提唱する「1 Bottle for WAN」~for LIFE,for EARTH~という活動を今年の夏から、NDAで取り組むことにしました。

それは、NDAのディスクドッグ競技会に参加してくださる皆様にご協力いただいて、1本の空きPETボトルに水を一杯にしてご自分のタープ付近に置いていただくもの。そのPETボトルには、こんな簡易プレートを付けていただく事にしています。

これは会場全体を水場にして、これを参加者でシェアするイメージです。もちろん、USE FREEとして見学者の方でも利用できます。

これによって、水場が遠い会場でもワンちゃんが水を欲したら直ぐに対応できますし、クールダウンに利用することもできます。言わば、ワンちゃんの命を守ります。

また、とっさの糞尿の処理にも仕え、空きPETボトルの再利用はプラスチックゴミの減少にも貢献できるので、地球の環境保全に役立ちます。言わば、地球(環境)を守ります。

この活動が、NDAのディスクドッグ競技会を通じて広がってくれることを願います。皆さんの協力で、お互いの愛犬の命を守ることが普通になってくれれば嬉しいですね。

初心者クラスで楽しむには

今回は、ディスクドッグを始めて、いよいよ競技会に参加し始めたチームの様子などを紹介したいと思います。幾つかのタイプに分類できるので、大雑把ですが、グループ分けしてみましょう。それぞれの方がどのようにしたらより楽しめるかも独断で付け加えてみます。

  • 用意周到型

このタイプは、このコラムを含め、ディスクドッグの情報を貪欲に読んだり、調べたりするのが得意な方がいざ愛犬と共に競技に参加するタイプです。とても熱心なので、知識も豊富です。

こちらのタイプに必要なのは、実戦訓練です。出来るだけ練習会や大会に参加して、生のプレーを目にして、真似して、知識を実技に反映していけるように訓練を繰り返すとあっという間に上達するタイプですね。

  • ぶっつけ本番型

比較的、投げ手の方が元々スポーツマンで、運動に自信のある方に多いタイプです。自信があるので、初めのうちは自己流で練習することが多く、誤解を抱えながらプレーしていることも見受けられます。

出来れば、経験豊富な仲間の方や、競技団体のクリニックなどを受けて、ディスクドッグチームの初期に必要な技術を正しく知ることをお奨めします。ここを素直に受け入れれば、元々のスポーツマンとしての技量が反映できるようになるので、上達も早いですね。

  • 仲間で盛り上がっちゃおう型

犬友達と同時期にデビューする仲良しグループに多いです。共に応援し合うので、心強いことこの上なし。友達とポイントを競い合うので、大会参加も楽しくて仕方ないって方も多いです。

経験豊かな方がリードしてくれているケースも多いのですが、偏った知識や技術に陥りやすいことも起こり得るので、こちらも大会会場などで上手なチームを観戦したり、投げ練習をしたりして、より豊かな情報を得ることを心掛けたいですね。

  • 自分たちは天才だ!型

ここは、文字通り、人がディスクを投げるのもそこそこ上手で、ワンちゃんのキャッチセンスも素晴らしいケースです。大会に参加しても、初心者クラスではいきなり入賞したり出来る高いポテンシャルを持っています。

ただし、これも陥りやすいのは、初めから出来てしまうことで、基礎を疎かにしてしまい、ディスクドッグの一連の動作の中で問題点が出てくると修正するのに苦労してしまうパターンがあります。

特に、パピーから上手に出来るワンちゃんとチームを組んだ時、短めの距離でしっかりとキャッチを出来るように、そして呼び戻しをきちんと出来るように訓練しましょう。そうすれば、鬼に金棒、デビュー年にいきなり上位クラスを脅かす存在に躍進なんて事もありますよ。

最後に

今回は、季節柄ディスクドッグをする時に体調を崩さないように気をつけたい事柄や、夏ならではの楽しみを満載した会場を紹介するなどしてみました。

気をつけなくてはならないことは幾つかありますが、その分、水遊びなど楽しいこともたくさん有るのも夏ならではの楽しみですよね。愛犬の健康を気遣いながら、楽しい夏の思い出をたくさん作ってドッグスポーツライフを満喫していただきたいですね。

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大塚 裕

大塚 裕

1961年東京生まれ。現NDAコミッショナー。愛犬JACKEYと2001年にディスクドッグ世界大会に日本代表第1号として参戦。その後も2度日本代表となる。ディスクドッグの楽しさを広く知ってもらうことに喜びを感じている。

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