公開日
2020/10/08
更新日
2020/10/14

しつけ教室?独学?今どきの犬のしつけ事情を探ってみよう!

何年か前から、しつけ教室や犬の幼稚園などが増え、犬のしつけ事情は大きく変わってきています。今、どのようなしつけの方法があるのでしょうか?今どきのしつけ事情についてご紹介します。

犬はどうやって人の指示を聞くようになるのか?

飼い主さんが愛犬に「座ってみようか」と言っただけで、愛犬が「わかりました」とお座りをしてくれたら、らくですよね。ですが、そのようなことは現実ではありません。

犬は学習により、しつけを学びます。

ドッグトレーナーは犬の学習理論に基づき、トレーニングをしています。

「古典的条件付け」や「オペラント条件付け」など耳にしたことがあるのではないでしょうか?

難しいことを勉強しないとしつけはできないの?と思われるかもしれません。

ですが、私たちは日常、意識をしなくてもきちんと愛犬に条件付けをしているのです。

知らぬ間にしつけをしている例

ある飼い主さんの日常をのぞいてみましょう。

飼い主さんが帰宅しました、愛犬は喜んで足元に駆け寄ります。

お座りをしたら飼い主さんがとても喜んで、いつもより早くお散歩に連れて行ってくれました。

愛犬は飼い主さんが帰宅すると、玄関でお座りをして飼い主さんを迎えるようになりました。

このエピソード、ただの日常の風景に見えますが、知らぬ間にしつけがされています。

【学習の概要】

1.飼い主さんが帰宅すると散歩に行ける

2.お座りをしたらいいことがあった(いつもより早くお散歩に行けた)

3.飼い主さんが帰宅したら玄関でお座りをするようになった

これはオペラント条件付けの「正の強化」が使われています。

犬にとっていいこと(すぐに散歩に行ける)があったため「お座り」の行動が強化されています。そして毎日繰り返すうちに、玄関でお座りをすることが定着したというわけです。

簡単に、犬の学習理論のお話をしましたが、なんだかよくわからないなぁと思われても、それでいいのです。

「犬は良いことも悪いことも学習する生き物」これだけを覚えておいていただければ、犬のしつけはスムーズに進みます。

犬のしつけの種類を解説

代表的な犬のしつけの種類をご紹介します。

褒めることをメインに教えるしつけ

「モチベーショントレーニング」や「褒めるしつけ」などと呼ばれるものです。

犬が正しい行動をしたら褒めて、その行動を覚えてもらうという方法です。

しつけをマスターさせるまでに、時間がかかることがありますが、犬にとって優しいしつけの方法です。

罰をメインにして教えるしつけ

犬が正しくない行動をしたら、犬にとってマイナスなことをし、行動を修正させるしつけの方法です。

このしつけの特徴は、犬の行動改善が早いということです。

ただ、犬の体や心に負担が大きいため、熟練したトレーナーや訓練士が行わないと危険なしつけです。

褒めと罰を両方使用するしつけ

基本は褒めることをメインにし、緊急性がある問題行動などに関しては罰を使うしつけです。モチベーショントレーニングのプラスαといった感じです。

基本的には罰を乱用しないため、愛犬の学習速度は、モチベーショントレーニングとほぼ変わりません。

犬の体のバランスやメンタルを考慮したしつけ

褒めるしつけなどにプラスして使うしつけの方法です。

リードワークやバランスワークなど、愛犬の体を考慮して、正しい行動を引き出す学習方法です。

飼い主さんもコツを覚える必要がありますが、とても楽しく、愛犬との絆が深まるものが多く、愛犬の体と心に優しいしつけです。

基本のしつけに、プラスαとして取り入れていただくと、飼い主さんにも愛犬にも、よい効果が得られることがあります。

どこで教えてもらうの?犬のしつけをする場所

犬の幼稚園や保育園(犬のしつけ教室を含む)

愛犬を日中などに預かり、しつけをしてくれる場所です。

たくさんのワンちゃん達と接する機会があるため、犬が本来持っている犬同士のマナーを学習させることもできます。

犬の保育園や幼稚園は、子犬の社会化にも適した場所です。

比較的、多くのスタッフがいる施設が多いため、たくさんの知識に触れられ、トレーニング方法も選べる場合があります。

また、しつけだけでなく、食事やドッグスポーツなど幅広いジャンルで相談ができるのも幼稚園や保育園の利点です。

単発的に、犬のしつけ教室などを開催している施設もあります。

訓練所

一定の期間、犬を預かるコースや日中だけ通うコース、出張サービスなど、さまざまなパターンがあります。一定の期間、犬を預けてしつけをしてもらうのは訓練所ならではの特色だと思います。

元警察犬訓練士などが活躍されており、しっかりと愛犬に、しつけをマスターさせたい方に適している場所です。

昔ながら「怖い」というイメージの訓練所とは、だいぶイメージが変わってきています。

出張ドッグトレーナー

個人のドッグトレーナーが、飼い主さんのおうちや近くの公園などで、トレーニングをする方法です。

ワンちゃんが実際に生活している場所で、トレーニングをするため、問題行動の原因がわかりやすいのが特徴です。

個人のドッグトレーナーが行っているので、飼い主さんにあったトレーナーを選べる利点があります。

独学

本やインターネットの動画やサイトなどで独学をする方法です。

今、WEB会議システムを使用したセミナーなどもあるため、以前に比べ学習方法は増えています。

ただ、困ったとき、誰にも相談ができないこと、このしつけで合っているか?など確かめられない欠点があります。

犬のしつけを成功させるには・・・

犬のしつけを成功させるには、飼い主さんの納得がいくしつけの方法を見つけ、無理なく継続することだと思っています。

犬は毎日新しいことを学び、そして新しい問題が発生します。

悩んだとき、すぐに相談ができる方が側にいると、改善が早く、大きな問題になる前にやめさせることもできます。

また、飼い主さんがしつけに対して、一緒に向き合ってくれないと、成功しない場合が多いのです。

人間同様、犬も日々成長をします。

その成長をドッグトレーナーや訓練士だけに任せるのではなく、ドッグトレーナーなどの専門知識のある人に支えられながら、飼い主さんの手で成長させてあげることが大切だと思っています。

最後に

私のドッグトレーナーの恩師が「犬を家族に迎えたら、しつけのプロが側にいる環境が、日本にも早く浸透するといい」と話していました。

犬の先進国であるヨーロッパでは教会や公園などで、無料のしつけ教室が開催されており、ドッグポリスなども当たり前に存在します。

日本ではまだまだ、敷居が高く感じられるしつけ教室ですが、この記事を参考にしていただき「犬を迎えたら、専門知識がある人と一緒にしつけをしよう!」と思っていただけたら幸いです。