愛犬が耳を痒がったり、耳のニオイが気になったりしたことはありませんか?普段はお耳がキレイな子も外耳炎になることがあるので、耳の様子もしっかり観察しておきましょう!今回は「犬の外耳炎」についてご紹介します。
犬は外耳炎にかかりやすい

犬の耳はL字型の耳道をしています。耳介から鼓膜までの間にある、縦の垂直耳道と横の水平耳道の間で起こる炎症のことを「外耳炎」といいます。
外耳炎は、どの犬種でもどの年齢でもかかりやすい耳の病気です。中でも、フレンチブルドッグやパグ、トイ・プードル、アメリカンコッカースパニエル、テリア犬種、垂れ耳の犬種、アレルギーやアトピー性皮膚炎を持っている犬などで多くみられます。
外耳炎の原因
外耳炎は、耳の中の細菌や真菌、雑菌などの繁殖、耳ダニの寄生、アレルギー疾患、異物の付着、シャンプーや水遊びによる水残り、間違った耳のケア、腫瘍などが原因で起こりやすくなります。
外耳炎の症状

外耳炎になると、次のような症状がみられます。
- 耳を痒がる、痛がる
- ニオイが強くなる
- 頭を振るう
- 耳が赤くなる
- 耳垢で汚れている、耳だれが出る
- 耳がベタベタとする
- 耳のただれや出血が起きている
- 耳の根元を触るとグチュグチュと音がする
- 耳を触ろうとすると嫌がる、怒る
愛犬にこのような症状がみられたら、悪化する前に動物病院で診察を受けましょう。
外耳炎の治療方法

外耳炎の治療は、原因となっている菌と耳垢の状態を検査し、耳の洗浄を行った上で点耳薬を使用することが多いですが、症状によって内服薬を使う場合もあります。
外耳炎は繰り返しやすい病気です。重症化すると中耳炎になったり、耳への刺激によって、耳介の軟骨部分に血液が溜まる耳血腫を併発することもあります。
大切なことは、症状が軽く、慢性化しないうちに治療を行うことです。
正しい耳のお手入れを習慣に

耳のお手入れは「何もしないケア」と「過度なケア」によって外耳炎が起きやすくなります。耳掃除の頻度は、トラブルが起こっていなければ、週に1度か、2週間に1度程度で十分です。
日頃から愛犬の耳の状態をチェックする習慣をつけて、少し耳垢がついているようであれば、ぬるま湯や耳洗浄液(イヤークリーナー)で湿らせた脱脂綿で汚れを優しく拭く程度で十分です。
※耳のお手入れ時の注意点
●耳垢を乾いたティッシュで強く拭き取ると、耳に傷ができるなど刺激を与えて痒みの原因になります。
●綿棒の使用は、見た目はキレイになっていても、耳垢を見えない奥の方に押し込んでしまうことや、急に犬が動くと耳を傷つける危険があります。
●洗浄液(イヤークリーナー)を耳の中に注入して耳を洗浄する方法もありますが、獣医師に使用してもよい耳の状態かを確認した上で行いましょう。
外耳炎に気が付く3つのポイント

動物病院の診察で「耳が汚れていますね」といわれて初めて外耳炎に気が付くこともあるかもしれません。
愛犬の外耳炎に気が付くためには、「痒がるか」「耳垢があるか」「臭くないか」この3つがポイントです。
外耳炎を早期に発見するためにも、日頃から愛犬の耳を観察する習慣をつけましょう!
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