愛犬がお散歩で歩かないことで悩んでいる飼い主さんはいませんか?犬によっては、散歩が嫌い、怖がってその場から動かない、自分の行きたい方法に行きたい、または抱っこして欲しい気持ちから頑固になっている時に、お散歩の途中で急に止まってしまい歩かないこともあります。今回は、お散歩で歩かないワンちゃんの対処法をご紹介します。
ワンちゃんはなぜお散歩が大切なの?
簡単にまとめると、愛犬のお散歩はストレス発散のためや健康維持のために必要なものです。ワンちゃんにお散歩が必要な理由を挙げてみます。
- 外に出てさまざまな刺激を受けられる(社会化)
- 他の犬とのふれあいができる
- 体力・健康維持のため
- 肥満防止・運動不足の解消
- 精神的に安定させるための気分転換
- 犬のストレス発散
- 排泄を促せる
- 飼い主さんとのスキンシップやコミュニケーションが取れる時間
- においチェックで、周辺の犬のにおいを嗅いで情報を得ることができる
- 犬のしつけの一環
飼い主さんとのコミュニケーションや犬の体力を使わせて運動することはもちろん、特に毎日お留守番の多いワンちゃんにとっては、お散歩に出て歩き、外のにおいを嗅ぐことが心のリフレッシュとなります。
お散歩で歩かないときに考えられる理由
お散歩の途中で急にワンちゃんが歩かない、動かなくなった場合に考えられることを挙げていきます。
犬が怖がっている
子犬を地面に下ろした時や、交差点で信号が青に変わって急に車の大きな音を聴いた時に、驚きや恐怖で伏せるようにして動かなくなることがあります。これはワンちゃんが不安や恐怖を感じて、身を守るためにお地蔵さんのように固まっているのです。小学校付近の子供の声が聞こえる場所、踏切、大きな交差点、駅周辺、歩道橋、近所の吠えかかってくる犬がいる場所といった刺激の多い場所で歩かないケースが多いです。
飼い主に甘えている
不安や恐怖を感じた場面で、飼い主さんに抱っこしてもらい危険を回避できた!と学習している犬は、「不安」「恐怖」「抱っこして」といった歩きたくない時に動かなくなることがあります。
頑固になっている
犬がお散歩で歩かないという理由の中には、草むらや電信柱のにおいを嗅ぎたい!大好きなお友達のワンちゃんや、可愛がってくれる人のいるコース、川遊びができるコースや犬仲間達が集まるコースに行ってもっと遊びたい!まだお家に帰りたくない!どうしても違うお散歩コースに行きたい!あるいは、遠回りするのが嫌で、お散歩コースをショートカットして早くお家に帰りたい!という犬の主張から、引っ張っても歩かない、動かないケースがあります。
調子が悪く歩きたくない
体調が優れない場合や、暑い日にワンちゃんがすでに熱中症になっている場合、「お散歩したくない」「歩きたくない」と歩かないことがあります。特に高齢犬は、体調の良い日と悪い日のバラツキがみられるため、昨日は調子が良かったけれど、今日は歩かないということもよくあることです。
ケガをして歩けない
脱臼や骨折、筋肉、靭帯の損傷、脊椎などの神経系からくる痛み(ヘルニアなど)で、急にワンちゃんが歩かなくなることもあります。走ったり、運動をしている時だけでなく、歩いてお散歩している時でもケガは起こる可能性はあります。
病気で苦しくて歩けない
犬が何らかの病気で苦しさを感じて、4本足で立ったまま、伏せたまま、横になったまま、お散歩中に歩けない、動けなくなっているケースは気をつけなければなりません。例えば、心臓などに異変があった時に、さっきまで歩いていたのにピタリと動きを止めることもあります。
歩かないときの対処方法
お散歩で歩かない原因はさまざまです。急にワンちゃんが歩かなくなってしまった時に簡単にできる対処法をご紹介していきます。
犬が怖がっている
- 犬が怖がって歩かない場合は、最初に軽くリードを「ピッ、ピッ」と引っ張ってみる
- 犬が大好きなボールやおもちゃをチラつかせて興味を引いて、動くかを試します
- おやつをワンちゃんの鼻の前まで持っていき、食べるか、興味を持つかを試します
- からだをガタガタ震わせている場合は、無理をさせずに抱き上げて違う場所に連れて行く
- 飼い主さんが犬と楽しいお散歩をするように心がける
- 体罰は使わない
飼い主に甘えている
- 甘えで歩かない場合は、抱っこはしないようにする
- 犬のペースに巻き込まれないように、飼い主が立ち止まることなく淡々と歩いてお散歩をするようにする
- 確実に甘えによる原因がわかっている場合は無視をして歩き続ける
- 犬にとってつまらないお散歩コースの場合は、芝生でのにおい嗅ぎなど犬に刺激を与えることのできるお散歩コースに変更する
- お散歩の途中で、歩きながら「おすわり」「伏せ」「待て」といったトレーニングを行い、さらにできたらおやつをあげて、抱っこしてもらうことへの集中を外していきます
頑固になっている
- 愛犬の好きにさせない
- 犬の動きを予想して行動する
大型犬のワンちゃんが、頑固になっていて動かない場合は、からだが大きいので引っ張ってもなかなか動いてくれないでしょう。愛犬の思う通りにはいかないことを、学習させるためにはワンちゃんの動きを予想して、行動させない方法があります。
例えば、草むらや電信柱が大好きな犬は、最初からリードでコントロールして、草むらや電信柱に近づかないように歩かせましょう。
何かをひらめいたような雰囲気の高いトーンの声で「あ!そうだ!」「あれ?」「あ!」と声を出すか、ボールを床でバウンドさせて、犬が動いた瞬間にリードを軽く引くと動き出すことがあります。瞬間的に頑固の集中が途切れたタイミングを利用することがポイントです。
調子が悪く歩きたくない
犬の調子が悪い時に無理にお散歩をさせる必要はありません。いつも元気でお散歩が大好きなワンちゃんが、歩かない時は、どこか具合が悪い状態なので、動物病院へ連れて行くか、お家で静かにからだを休める時間も必要です。
特に気をつけるのは熱中症です。熱中症は重度の場合は犬の命に関わります。お散歩の途中で歩かない場合は、お水をかけられるのであればからだに直接お水をかけて、風通しのよいところで様子をみるか、フラフラしていたり、横になってしまった場合は、すぐにかかりつけの動物病院に連絡を入れましょう。
ケガをして歩けない
動けなくなる直前に大きな声で鳴いて痛がった、片足を上げたまま動かない、びっこをひいている、座ったまま立ち上がれない、遠くを見たまま固まって動かない場合は、無理に歩かせず一度犬を休ませ、どこが痛いのかを確認して、抱っこできる場合は抱えて家に連れて帰り、動物病院の診察を受けましょう。
病気で苦しくて歩けない
不安や頑固からくる「歩かない」ではなく「苦しさ」や「痛み」によって歩けないことがあるので、ワンちゃんを無理に歩かせずに呼吸や目の瞳孔の動き、歯茎の色などをチェックして、かかりつけの動物病院に連絡を入れましょう。特に心臓や気管支に疾患のあるワンちゃんは、普段から犬の様子を注意してみながらお散歩をさせましょう。
まとめ
お散歩で歩かない犬の理由は、1つではありません。犬は言葉が話せないので、飼い主さんがワンちゃんをよく観察して、体調が良いのか悪いのか、怯えているのか、甘えているのかを把握できるようにしましょう。ワンちゃんの気持ちに近づけたら、飼い主さんが次の愛犬の行動を予想できるので、スムーズなお散歩ができるようになります!
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