暑い夏、愛犬に留守番をさせるとき、みなさんはどのような対策をしていますか?犬も人間と同じで暑い場所に長い時間いると、熱中症にかかってしまいます。暑い日に愛犬を留守番させるときの注意点や暑さの対処方法、夏の留守番が快適になるおすすめのグッズを紹介します。
犬は夏の暑さに弱い動物
犬は暑さに弱い動物です。人間は28℃前後が快適に過ごせる温度といわれていますが、犬は人間と比べて快適と感じる温度や湿度は低めとなっていて、シングルコートやダブルコートなど、被毛の生え方により多少の違いがありますが、23℃前後が快適に過ごせる温度だといわれています。
23℃というとおおよそ5月や10月くらいの気温で、私たちが、少し肌寒いと感じるくらいが犬にとって快適な温度となります。このため、夏の最高気温が30℃を超える日は、犬にとってとても暑いと考えてよいでしょう。
では、犬種によって暑さに弱い犬と強い犬はいるのでしょうか。
例えば、サルーキーやイタリアングレーハウンドなどの犬種は比較的暑さに強いと言われています。しかし、比較的強いというだけで、真夏の日に外に放置しても大丈夫というわけではありません。
パグやブルドッグ、ペキニーズなど短頭種と呼ばれる犬種は暑さに弱いといわれています。犬は主にハアハアと口を開けて呼吸をする「パンティング」呼吸で体温調整をおこないます。
短頭種はマズル(鼻から口先にかけての部分)が短いため、パンティングをして空気を体に取り込んでも冷却するための口の粘膜や気道の長さが短く少ないため、体を冷却しにくく体温調整が難しいことが暑さに弱い理由といわれています。
また、子犬や老犬、肥満気味の犬も体温調整がしにくいため、夏の暑さ対策をしっかりとする必要があります。
愛犬を夏に留守番させるときの注意点
暑い夏に愛犬を留守番させるとき、どのようなことに注意したらいいのでしょうか?これだけは知っておきたい2つの注意点を確認しておきましょう。
①高温から愛犬を守る
夏の晴れている日にエアコンを付けず、窓も開けていない部屋の室温は、地域にもよりますが40℃を超えることもあります。愛犬を閉め切った部屋の中で留守番をさせるのは命の危険があります。
また、サークルに愛犬を入れて外出される場合は、サークルの位置も見直しましょう。
もし、日中に日差しがとても当たる場所に設置しているのであれば、エアコンをつけていたとしても犬の逃げ場がないためとても危険です。日が当たる場所ではカーテンを閉めるなどの工夫をしましょう。
また、外で飼っている犬を留守番させるときは、玄関などの日の当たらない場所に愛犬を移動させ、暑さから愛犬を守りましょう。
②長時間の留守番をさせるときは多めの水を用意しておく
犬が1日に必要とする水分量(ml)の計算方法は体重(kg)の0.75乗×132と獣医師会の資料にて発表されています。ですが、なかなかピンと来ない計算式です。
そこで、簡単に乗算ができるサイトを見つけたのでご紹介します。
keisan(最終閲覧日:8月17日)
URL: https://keisan.casio.jp/exec/user/1325256498
ここの基数に愛犬の体重を、指数に0.75を、そして計算結果に出た数字に132をかければ愛犬に必要な1日の水分量を計算できます。
例えば、愛犬の体重が2kgであれば、1日に約220mlの水が必要ということがわかります。
暑いときに犬がパンティングをすると体内の水分が蒸発するため、より多くの水分を必要とします。愛犬が室内で脱水症状をおこさないためにも長時間の留守番をさせるときは、普段より多めに水を用意しましょう。
ちなみに、飲み水の中に少量の氷を浮かべておけば冷たい水も飲めて、氷がとければ水の量も増えるため一石二鳥の効果があります。
※この方法は、おなかが弱い犬の場合は注意が必要です。
愛犬を夏に留守番させるときの暑さ対策
では、どのようにしたら愛犬を暑さや熱中症の危険から守れるのでしょうか?夏の暑い日に犬を留守番させるときの効果的な暑さ対策方法をご紹介します。
エアコンで犬が過ごす部屋の温度を管理する
暑さ対策に最も効果を発揮するのは、留守番をさせる際にエアコンをつけて外出をすることです。エアコンは自動で温度管理をしてくれるため、部屋が適温に保たれて愛犬も快適に過ごすことができます。
もし、留守番時に広い部屋で愛犬がフリーの状態になっているのであれば、サーキュレーターなどを使って部屋の空気を循環し、室温を下げるとよいでしょう。
可能であれば、夏の暑い日に愛犬を留守番させるときはエアコンをつけて暑さ対策をして外出をしましょう。
扇風機の意外な落とし穴と上手な利用法
夏の必須アイテムといえば扇風機ですよね。では、犬にも扇風機は暑さ対策として有効なのかというと、実はあまり有効ではありません。
人が扇風機の風が涼しいと感じる代表的な2つの理由は、
1:体温で温まった周りの風を扇風機の風で払いよけて、空気が入れ替わることで涼しく感じる。
2:汗腺から出た汗が体温を奪うことで気化し、涼しく感じる。
実はこの2つ目の涼しさの感じ方は、犬には有効でないからです。
犬は汗腺のある場所が足の裏の肉球や耳の中、鼻の一部などと限られています。そのため、汗を気化させて涼しく感じる扇風機は、犬にとってあまり涼しく感じないのです。
もし、扇風機で暑さ対策をするならば、涼しい場所から犬がいる部屋に風を流し、部屋の室温が下がるように設置するとよいでしょう。
留守番中の愛犬がどうしても心配なら・・・
普段愛犬が留守番をする機会が少なく、どうしても愛犬だけで暑い日に留守番をさせることが心配な場合は、自宅に来て愛犬をみてくれるペットシッターや日中だけ預かってくれるペットホテルなどを利用するのもひとつの方法です。
ショッピングモールや行楽地などでは、お買い物などを楽しんでいる間、愛犬を預かってくれるサービスを行っている施設もあります。このようなサービスを利用するのも愛犬を夏の暑さから守る暑さ対策のひとつの方法です。
夏の留守番にも使える!犬の暑さ対策グッズ4選
暑い日でも愛犬が快適に留守番できる、おすすめの暑さ対策グッズをご紹介します。
乗るだけでひんやり!クールアルミシート
暑さ対策のグッズとして取り入れやすいのがアルミマットです。
クールアルミシートは、水も電気も使わずに、愛犬が乗るだけで暑さ対策ができます。
エコな熱中症対策グッズのペット用 ICE RING
「ICE RING(アイスリング)」は、28℃以下で自然に凍結し、人や犬の首にかけるだけで手軽に暑さ対策ができる暑さ対策グッズで、屋外屋内どこでも繰り返し使うことができます。
人間用がSNSなどで大人気となり、ペット用も登場しています。『COSMOS認証』を取得した、植物由来のオーガニック製品で、エコな凍らせる必要のないエコな暑さ対策グッズです。
ペット用のICE RING開発秘話についてドッグパッドで取材を行っておりますので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連リンク:ICE RING(アイスリング)人から犬まで繰り返し使える熱中症対策グッズ
驚き!長時間の冷却効果 カニクール
「カニクール クールコート」は、愛犬に着せて暑さ対策をするグッズです。
この「カニクール クールコート」は他のクールベストと違い、ベストについているキャップ部分から少量の水を中に入れるだけでなんと!72時間も冷却効果が続き、愛犬が水でぬれることもなく快適な涼しさをキープします。
ベストの他にも72時間冷却効果をキープするクールマットもあるので、気になった方はぜひチェックをしてみてください。
少しお値段が高いのですが、暑い日の留守番はもちろん、車での移動や毎日のお散歩など、いろいろなシーンで暑さ対策の効果が期待できるおすすめのグッズです。
留守中にエアコンが使えないなら・・・
エアコンをつけたまま外出ができないご家庭もあると思います。そのようなご家庭には「ひんやりハウス オアシス横置き型」がおすすめです。
ハウスの天井部分についている引き出しに専用の保冷材を入れると、ハウスの中がひんやりと涼しくなります。
ひんやり効果は約8時間から10時間。「ひんやりハウス オアシス横置き型」は、暑い日でもハウスの中は室温より約マイナス8℃前後をキープし続けるので、外出時にエアコンをつけられないご家庭や、愛犬をより快適に留守番させたい飼い主さんにおすすめの暑さ対策グッズです。
最後に
愛犬が夏場の留守番中に快適な空間で過ごせるように、飼い主さんやご家族が自宅に戻ったとき、愛犬が元気に迎えてくれるように、暑さ対策をしっかりとして外出をしましょう。
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